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【世界五大ウイスキーとその違い】産地別の特徴と魅力|それ以外の産地にも注目?

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いまや世界中で作られているウイスキーですが、その産地として世界的に有名なのはたった5カ国


これからウイスキーを楽しみたいという人は五大ウイスキーとも呼ばれる生産国5つとその特徴をまずは覚えましょう。


ここでは5つの生産国と国ごとのウイスキーの特徴を簡単にまとめながらウイスキー全体への理解を深めていきます。



近年ではこの五大ウイスキー以外の産地でもウイスキー造りが盛んになり、注目されつつある経緯にも注目します。


みなさんのお好みはどれでしょうか?そこから少しずつ奥深いウイスキーの世界へ足を踏み入れてみては?

五大ウイスキーとは?

ウイスキーはいまや世界中で作られていて、お酒としての奥深さはワインに追随するほどの世界観になりつつありそれに伴い市場も拡大しています。


しかしひとくちにウイスキーといってもその種類はさまざまです。


現在ウイスキーは5つの主要な産地と新興でウイスキー造りに参戦してきているその他の国(ワインでいうチリやアルゼンチンのようなニューワールド的存在)で分類されています。


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ウイスキーの五大産地


市場で見かける大半はスコットランドかアメリカのウイスキーで、次いで日本、アイルランド、カナダといった感じでしょうか。


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これはザックリとウイスキーの主要な産地の特徴を表した図です。


ウイスキーは大きく分けるとスコットランド、アイルランド、日本で作られる大麦麦芽ベースのスタイル(Whisky)とアメリカ、カナダで作られるトウモロコシやライ麦ベースのスタイル(Whiskey)に分けることができます。


さらにそこから国ごとに細かな製法の違いで個性が生まれているんですね。



これだけで市場で見かける9割以上のウイスキーに対する基礎は網羅できるはずです。


この分類だけでも理解しておけば、自分で楽しむ際も、誰かとウイスキーの話をしたりプレゼントする際も失敗するリスクは減るはずですよ。

スコッチウイスキー

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スコッチウイスキー、スコッチ・・・つまりスコットランドで作られているウイスキーですね。


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スコッチウイスキーには大まかに大麦麦芽100%で作られている「モルトウイスキー」と複数のモルトウイスキーに他の穀物で作ったグレーンウイスキーを混ぜた「ブレンデットウイスキー」があります。



さらにモルトウイスキーは単一の蒸留所(日本酒で言うところの酒蔵)で作られたもののみで製品化されたシングルモルトと、複数のシングルモルトを混ぜあわて作られたブレンデットモルトに分かれます。



グレーンウイスキーにも当然それを作っている蒸留所があるため、シングルグレーンとして単一の蒸留所で作ったグレーンウイスキーを販売する事もあります。近年モルトウイスキーの高騰に伴って少しずつ見かけるようになりました。


複数のシングルモルトと複数のシングルグレーンを混ぜて作ったのがブレンデットウイスキー。これは重要なので覚えておきましょう。


基本的にスコッチウイスキーの分類として必ず押さえるべきなのは「シングルモルト」と「ブレンデット」の違いです。


スコッチシングルモルトウイスキー

シングルモルトウイスキーはスコッチの花形です。


蒸留所、つまり造り手によって味の違いもあれば作られた時代や熟成の仕方によって味が大きく異なります


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シングルモルトの銘柄を代表するグレンリベット蒸留所のウイスキー。


この味わいの多様性がシングルモルトの、ひいてはスコッチウイスキーの魅力のひとつです。



要はマニア心、オタク心を惹きつける要素が詰まっているんです。


味わいは比較的ドライで他を寄せつけない一種の飲みづらさがあるためハマると抜け出せなくなる傾向にあります。

スコッチブレンデットウイスキー

これに対して複数のウイスキーを混ぜたブレンデットは、メーカーごと目指している味わいの違いはあるものの基本は飲みやすくバランスがとれていて万人受けする味わいを狙って作られています


ひとつひとつ個性の強いシングルモルトウイスキーに対して、調和を意識して作られているため突出している部分がなくスムース。


ウイスキーの経験があまりない人でもとっつきやすいのがブレンデッドウイスキーの魅力です。


アメリカンウイスキー

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スコットランドと2大巨頭で多くのウイスキー銘柄を世に送り出し、多くのファンを魅了しているのがアメリカのウイスキーです。


アメリカのウイスキーは連邦アルコール法という法律で主に「バーボンウイスキー」「ライウイスキー」「ウィートウイスキー」「モルトウイスキー」「コーンウイスキー」の5つに分類されています。


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アメリカンウイスキーの最大の特徴は原則として内側を焦がした新樽で熟成させる点にあり、これによりバニラやキャラメルのような香味成分がウイスキーに染み込みます。



新樽を使うので樽の風味が強いのも特徴といえるでしょう。


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さらにコーンウイスキー以外は2年の熟成を経るとストレートウイスキーを名乗ることができ、このストレートウイスキーはアメリカンブレンデッドウイスキーの材料としても使用されます。



アメリカンブレンデッドウイスキーはスコッチブレンデッドウイスキーとは全く異なる位置づけのウイスキーで、日本市場での流通量もさほど多くはありません。


日本で特に有名なのはバーボンウイスキーと呼ばれるトウモロコシベースで作られるウイスキーで、現在日本でアメリカのウイスキーとして認識されているほとんどの銘柄はこのバーボンウイスキーにあたるといって過言ではないでしょう。


バーボンのなかでも人気の高いメーカーズマーク


もともとアメリカンウイスキーは17世紀ころにヨーロッパからの入植者たちがウイスキー造りを持ち込んだことで発展しましたが、スコッチの系譜をくんだ日本とは異なりアメリカでは独自のウイスキー文化を進化させてきました。



結果的にアメリカのウイスキーは従来のウイスキーとは異なる新しいジャンルとして成立し、その後にカナダのウイスキーの確立にも関わっていくこととなります。


近年、アメリカではクラフトウイスキーブームが起こっており、アメリカ全土で小規模生産の新しいアメリカンウイスキーが誕生していますのでその動向にも注目出来ればより面白いでしょうね。



代表銘柄


メーカーズマークジャックダニエルIWパーパー、ジムビーム、ワイルドターキー、アーリータイムズ


アイリッシュウイスキー

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アイリッシュウイスキーはアイルランドで作られているウイスキーです。



アイリッシュウイスキーはウイスキーの起源とも言われていて、スコッチウイスキーとどちらが歴史的に古くから存在していたのかという論争がたびたび起こるものの、その議論に決着はついていません。


基本的な傾向としてスコッチよりもライトでスムース、飲みやすさがウリのウイスキーです。


製法としてはスコッチと被るところも多く、近年ではスコッチウイスキーのブームに則りよりスコッチ的な風味を目指したアイリッシュもみられるようになりました。


スコッチと決定的に異なる点においては「ピュアポットスチルウイスキー」という独特の製法にあり、大麦麦芽(大麦を発芽させたモルトウイスキーの原料)だけでなく、未発芽の大麦やオート麦を配合してウイスキーを作るのが主流になっています。


これによりキレのあるアイリッシュ独特の風味を生み出しています


代表銘柄


ジェムソン、ブッシュミル、タラモアデュー


ジャパニーズウイスキー

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だいぶ前から世界の五大ウイスキーとしてその実力を認められていた日本のウイスキー。


ここ10年ほどで急激にその知名度を高め今やその名声を確固たるものにしています。


日本のウイスキーはスコットランドへ研修へ赴いた竹鶴政孝という人物の経験をベースに発展してきた歴史があります。


竹鶴政孝は日本へ帰国後、サントリーの創業者鳥居信治郎と共に日本のウイスキー蒸留所第一号となる山崎蒸留所を立ち上げますが、その後自分の理想の蒸留所を作るために北海道へ赴き余市蒸留所を設立することとなります。



従ってジャパニーズウイスキーは原則としてスコッチウイスキーの造り方や考え方を踏襲しています。


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日本のウイスキーを代表するサントリーのウイスキー


本家本元のスコッチウイスキーと比べるとマイルドでなめらか、繊細に仕上げられている傾向にあり、スコッチはクセが強くて苦手・・・という方でも楽しめる造りになっています。


代表銘柄


山崎白州


カナディアンウイスキー

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カナディアンウイスキーはその名の通りカナダで作られているウイスキーです。カナダの法律に則って作られています。


以前は劣悪なクオリティであったと言われていたカナディアンウイスキーですが、20世紀初頭のアメリカの禁酒法を受けて隣国であったカナダでのウイスキー造りが活発化、法の整備も行われ現代では五大ウイスキーとして他の産地と肩を並べるウイスキー生産国となりました。



カナディアンウイスキーではライ麦、とうもろこし、大麦麦芽といった原料が用いられますが、国が定めるカナディアンウイスキーの定義としてはライ麦を51%以上使用することを義務付けています。


全体的にライトでスムースな味わいが特徴です。



五大ウイスキーのなかで最も軽やかでクセのない味わいだといえるでしょう。


複数の原料を用いたり、国内にある蒸留所の原酒をブレンデットするのが基本ですが、近年のモルトブームや単一蒸留所にこだわったウイスキーブームから従来の枠にとらわれない造り手も出てきています。



代表銘柄


カナディアンクラブ、アルバータスプリング


五大ウイスキー以外の産地のウイスキー

近年のウイスキーブームのをうけて世界中で今ウイスキー造りが盛んになっています。


たとえば台湾で作られているカバランはスコッチウイスキーの造りを強く意識した仕上がり。


温かい地域である台湾はスコットランドや日本と比べると熟成が早く進むというメリットを活かしてさまざまなラインナップを展開しています。


インドのアムルットは進行国の中では比較的早く製品化。発売開始当初は五大産地以外のウイスキーが現れたと話題になりました。


あまり知られていませんがインドはウイスキーの生産量がとても多い国なんですよ。




五大産地のなかでも各国の定めるウイスキーの定義から逸脱しながらも信念を持ったウイスキー造りをするいわゆるクラフトウイスキーが登場するなど、今後も新しいウイスキーの造り手がどんどん現れるかもしれませんね。


【世界五大ウイスキーとその違い】産地別の特徴と魅力のまとめ

ウイスキーの世界はワインなどと同様に極めようとすると泥沼にはまるほど深い世界だと言われています。


そこまで深いところまで足を突っ込むことはしなくとも、産地別のウイスキーの特徴を知って自分の好みのウイスキーの一つや二つ持っておくことは大人の嗜みとして悪くありません。


ぜひ産地別の違いからウイスキーの愉しみを少しでも知ってみましょう。


ちなみに日本ではサントリーから碧と呼ばれる五大ウイスキーすべてをブレンドするというコンセプトの製品が発売されています。


興味がある方はそちらもぜひチェックしてみてください。


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