デュワーズはスコッチウイスキーの銘柄のひとつで、スタンダードラインナップは特に価格も安いことからウイスキー好きな方々に幅広く愛されているブランドです。
とはいえ他の超メジャー級な銘柄と比べるとウイスキーに好きの方以外には知られていない銘柄でもあるかもしれません。
本記事では長い歴史を持ち、プロにも愛飲者が多いスコッチウイスキー・デュワーズの特徴、種類、おすすめの飲み方を紹介していきます。
デュワーズってどんなウイスキー?
デュワーズはスコットランドで作られるスコッチウイスキーの一種です。
なかでもブレンデッドと呼ばれる複数のウイスキーを混ぜ合わせて作られるスコッチに分類されます。
その興りは1846年、創業者であるジョン・デュワーが独立して作り上げた会社で瓶に入れてウイスキーを販売するという当時としては革新的な事業にありました。
さらにジョン・デュワーのふたりの息子、ジョン・アレクサンダー・デュワーとトミー・デュワーがブランドの知名度を確固たるものへと押し上げ、今日に至るまでデュワーズは世界中のウイスキーラバーに愛されています。
デュワーズの味わいの特徴
ブレンデッドウイスキーは複数のシングルモルトウイスキー(大麦麦芽100%の個性の強いウイスキー)をベースに、グレーンウイスキー(大麦麦芽以外を原料とした個性の薄いウイスキー)を混ぜて作られています。
主に使用されるシングルモルトはアバフェルディ、オルトモア、ロイヤルブラックラ、クライゲラヒ、マクダフの5種類とされています。
ブレンデッドウイスキーはもともと強い個性を持つ味わいではなく、どちらかというと飲みやすさを重視した味づくりが根幹にあります。
なかでもデュワーズはスムースでクリア、またスコッチの原料として欠かすことのできない麦の味わいを綺麗に引き出している佳酒として定評があります。
というのも本来個性的なシングルモルトのなかでも、デュワーズに用いられているシングルモルトは比較的主張が穏やか。
それでいながら原料である麦の味わいを活かした滋味深い味わいのものを中心にブレンドすることでデュワーズはライト&スムースでありながら麦の味わいを感じるザ・スコッチと呼べる味わいの本質を表現しているのです。
ハイボールに欠かせない銘柄デュワーズ
デュワーズというウイスキーは現在多くのプロバーテンダーの間でハイボールに素晴らしく適したウイスキーとして愛用されているウイスキーでもあります。
低価格帯のブレンデッドウイスキーでありながらモルトウイスキー比率が高いといわれているデュワーズは、クセがなくクリーンな味わいながらソーダで割ることでウイスキー本来の甘みが引き出されるという特徴を持っています。
また、デュワーズのブランドページによれば、ハイボールという飲み方の起源として、デュワーズの創業家のひとりであるトミー・デュワーがサロンで「もっと高いグラスで出してくれ(high ball!)」といったのがハイボールという名称の起源としており、100年の歴史を持つハイボールとしてデュワーズハイボールを押し出しています。
特定のバーでは冷凍庫でキンキンに冷やしたデュワーズを同じく冷凍庫で冷やしたグラスに注ぎ、冷蔵庫で冷やしたソーダを一本まるまる注いで作る氷無しのハイボール(=神戸ハイボール)が名物になっていたりもしており、さまざまな角度から見てもデュワーズのハイボールが飲み方としていかに定着しているかを物語っています。
土曜日に神戸で飲んだくれ。
— 廣松理 GO CARDINALS (@hiromatsuri) December 5, 2016
一軒目、神戸ハイボール。
ウイスキーがダブル以上入っていて、オマケに氷無し。
ウイスキーはチンチンに冷したデュワーズ。
温くなると飲めない。
レモンピールするから飲みやすい。 pic.twitter.com/HMJSaduXOW
デュワーズの種類とおすすめの飲み方
デュワーズ ホワイトラベル
デュワーズのもっともスタンダードなラインナップ。
1000円弱で購入できる低価格帯のスコッチとしては非常に優れたバランスで、そのクリーン&ライトな飲み口が受けてアメリカでもっとも売れているスコッチのひとつと言われています。
日本ではバーテンダーがもっとも支持するスコッチなどと呼ばれることもあり、お酒のプロが信頼を寄せるウイスキーということで多くの量販店で見かけるボトルでもあります。
デュワーズホワイトラベルの飲み方
熟成感はあまりなく、非常にクリーンな飲み口が特徴といえるデュワーズ。
味わいが全体的にドライなのでストレートやロックというよりは割って飲むのがいいでしょう。
特にソーダとの相性よく、キレがありつつも飲み応えのあるハイボールを楽しめます。
デュワーズ 12年
最低で12年熟成させたウイスキーのみをブレンドしたデュワーズのプレステージ。
特徴は熟成を終えた40種以上のウイスキーをブレンドしたあとに再び6ヶ月ほど樽で寝かせるダブルエイジング。
こうした手法によりブレンドされたウイスキーがしっかりと馴染み、より高い熟成感を演出しています。
ホワイトラベルに比べてフルーティーで樽香があり、なめらかな口当たりが魅力的です。
それでいて市場流通価格が2000円前後というのも嬉しいですね。
デュワーズ 12年の飲み方
ホワイトラベル同様にソーダで割っても楽しめますが、熟成によって得られた複雑さを楽しむのなら水割りもおすすめ。
水で割ることでウイスキーの持つ甘みを引き出すことができるボトルだと思います。
デュワーズ15年
12年同様に熟成された原酒をブレンドしてから樽に戻し6ヶ月ほど熟成させるダブルエイジングで作られたデュワーズ。
7代目マスターブレンダーのステファニー・マクラウド女史による"今風"なブレンドが特徴で、甘く華やかな香りとスムースな飲み口が特徴です。
デュワーズ15年の飲み方
贅沢にハイボールや水割りで楽しんでもよいですが、ロックなどで味わいをじっくりと堪能するのにもおすすめなウイスキーです。
デュワーズ18年
18年というとウイスキーでは円熟味が出始めた頃合いで、人間で言えば20代後半から30代くらいをイメージする年数です。
12、15年同様にダブルエイジングで仕上げられていますが、この2本がアバフェルディというシングルモルトウイスキーをベースにブレンドされたのに対して、18年はオルトモア、ロイヤルブラックラ、クライゲラヒ、マクダフもふんだんら使用し、5つのウイスキーの個性の調和をテーマに掲げています。
洗練され調和のとれたブレンデッドウイスキーの妙を体感できるウイスキーです。
デュワーズ18年の飲み方
調和のとれたブレンデッドの味わいを楽しむためにもぜひロックかストレートで味わってみてください。
一度そのまま楽しんだあとはソーダ割りや水割りで飲んでみるのもおすすめ。
ストレートやロックでは見えなかった新たな側面が顔を覗かせるかもしれません。
デュワーズ25年
デュワーズの最上位モデル。
最低25年の熟成を経て円熟の極みにたどり着いたウイスキーです。
デュワーズらしいスムース&クリーンな味わいに樽熟成による複雑さが加わり、優しいけれど奥行きのしっかりとあるウイスキーに仕上がっています。
さすがに長期熟成物だけあってお値段も2万円近くになってきますが、デュワーズファンなら一度は試したいボトルでしょう。
デュワーズ25年の飲み方
このクラスになってくると余計なものを足すのは邪道。
まずはストレートでゆっくりじっくりと味わってみましょう。
デュワーズの変遷
150年余りの長い歴史の中でデュワーズのラインナップも少しずつ変化してきました。
例えばスタンダードラインナップのホワイトラベル。
もともとこのボトルのラベルはDewer'sの文字よりもWhite Labelの文字を前面に押し出したデザインとなっていました。
本日のウイスキーです!
— O-TWO (@otwo2017) July 27, 2018
デュワーズ ホワイトラベル 70年代 43%
柔らかくも力強い味わいです!
美味いの一言! pic.twitter.com/vGJMlOUz4h
しかし1980年代頃を境に人種差別的な表現ともとれてしまうWhite Labelの文字を縮小し、Dewer'sの文字を前面に押し出すようになったのです。
また80年代くらいまではホワイトラベルの他に「デュワーズ アンセスター」「デュワーズ ネプラスウルトラ」といったラインナップが存在していましたが現在は販売されていません。
たまにバーなどでデッドストック品として提供していることがありますが、いまのラインナップの味わいとは大きく異なっているのもおもしろいところです。
こうした背景や歴史を知っておくとデュワーズというウイスキーをより楽しめることでしょう。
デュワーズの特徴、種類、飲み方の飲み方
本記事ではスコッチウイスキーを代表するブランドのひとつ、デュワーズの魅力に迫ってきました。
ラインナップにもよりますが、基本的には非常にコスパがよくご自宅で楽しむウイスキーとしても選択肢の筆頭にあがってくるブランドです。
これを機会にぜひ注目してみてくださいね。
合わせて読みたい記事
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com