ウイスキーは他のどんなお酒よりも愉しみ方の幅が広いお酒だということをご存知でしたか?
日本酒やワインといったお酒よりもシチュエーションに応じていくらでも愉しみ方を変えることが出来るんです。
今回は「ウイスキーってどうやって飲めばいいんだ?」「初心者だけどウイスキーを楽しんでみたい・・・」という方に向けてこれだけは知っておきたいウイスキーの飲み方・愉しみ方について見ていきたいと思います。
ストレート、ロック、ソーダ割りと幅の広いウィスキーの飲み方を学んでいきましょう。
- ウイスキーの美味しい飲み方は6つに大別される
- ウイスキーをより美味しく飲むために揃えたいアイテム
- ウイスキーの飲み方で最も大切なのは自分にあう銘柄を探すこと
- ウイスキーの美味しい飲み方を知ってもっと楽しもう
ウイスキーの美味しい飲み方は6つに大別される
ウイスキーも深く追求するとワイン並みに泥沼な世界です。
一本数百万円のボトルがあったり、ちょっと前には日本の地ウイスキーのボトルセットがオークションで1000万円で落札されたなんていう話も聞きました。
そうやって聞くとめんどうなウンチクや作法のあるお酒なのかと思いがちですが、一般的に楽しむ分にはそんな高価なものを飲むわけでもないはずですから、必要最低限どんな飲み方をどんなシチュエーションですればいいのかだけ把握しておけば十分です。
まずは代表的なウイスキーの飲み方についてチェックしてみましょう。
ウイスキーの美味しい飲み方1「ストレート(ニート)」
ウイスキーの持つポテンシャルを余すことなく愉しむための飲み方がストレートまたはニートです(どちらも同じ意味です)。
水も氷も何もいれずに常温でウイスキーを味わいます。
飲むというより嗜むという方がしっくりくる飲み方で、そうはいっても40%はアルコールであるウイスキーをそのまま口に含めるため、正直慣れないうちは刺激ばかりが勝って感じられたり、むせこんだりしてしまいます。
しかし一度この飲み方を習得すると、ウイスキーの飲み方のベースはストレート以外に考えられなくなるのではないでしょうか?
それだけウイスキーの持つ深みを引き出せる愉しみ方です。
「コツは飲むというより舐めることだ」と昔まだ僕がウイスキーをほとんど飲んだことが無いときにウイスキーラバーの方から教わってことがあり、それをきっかけにストレートという飲み方の良さに気付けたことがあったので、ここでも「飲むんじゃない、舐めるんだ!」とお伝えしておきましょう。
口に少しだけ含んだウイスキーを舌の上でアメ玉を舐めるように転がして香りと味を愉しみ、そのあとアルコールが唾液と混ざって薄まったところで喉へ流しこみます。
ただしストレートやこの後紹介するロックのようにウイスキーをあまり薄めない飲み方をする場合はチェイサーが必須です。
チェイサーとは"追いかけるもの"という意味で、この場合はお水のことを指します。
日本酒でいう和らぎ水のことで、アルコールの分解に必要な水分を体内にしっかり確保する意図と、特にウイスキーの場合は高濃度のアルコールが口内や食道、胃に付着して粘膜が痛んでしまうデメリットを最小限に食い止める意味もあります。
ウイスキーの美味しい飲み方2「ロック(オンザロックス)」
ロックは氷を入れたグラスにウイスキーを注いで飲む飲み方です。
渋い男の飲み方っていうイメージが強いのはアニメやドラマの影響でしょうか?
氷が入るので①温度が下がって香りがツンとこない②溶けた氷で薄まって適度に飲みやすくなるというメリットがありますが、これはストレート好きの人からすると逆にデメリットにもなり得ると言えるでしょう。
基本的には飲みやすくウイスキーを飲むための飲み方です。
ウイスキーの持つ味わいや香りを楽しむ面では手放しでオススメできる飲み方ではないのですが、ロックにはロックの良さがあるのも確かです。
タリランドに続いてマッセナもお迎え。丸みを帯びたフォルムで手にしっかり馴染むのがいい。普段あんまりロックで飲まないけど氷を入れた姿を見たいがためにロックが進んでしまう・・・。 pic.twitter.com/zzvC4kAtnG
— おいしけりゃなんでもいい! (@bollet_jp) 2019年3月13日
人によってこだわりが異なり、入れる氷は「丸氷派」と「適度な大きさのものを2~3個入れる派」がいたり、飲むタイミングも「適度に溶けて薄まったところが一番うまい派」と「たくさん混ぜて急激に冷やしたら氷が解ける前に飲むのがいい派」がいます。
自分なりの流儀を見つけることがカッコイイみたいなとこもあるので、あんまり人に押し付けず自分なりの飲み方を模索したいところですね。
丸氷をお手軽に作れるアイテムもあるので、丸氷に拘る人は導入してみましょう。
ウイスキーの美味しい飲み方3「トゥワイスアップ」
常温の水とウイスキーを1:1で混ぜる通好みの飲み方です。
ロックや水割りほどはウイスキーの味を壊さず、ストレートほど強烈じゃないのでウイスキーの持つポテンシャルを感じやすい飲み方だと言われています。
プロのテイスターや造り手もトゥワイスアップで官能評価するといわれています。
ウイスキーの美味しい飲み方4「ソーダ割り(ハイボール)」
今やハイボールという名で定着しているウイスキーソーダ。ウイスキーのソーダ割りは立派なウィスキーの美味しい飲み方のひとつです。
もともとハイボールはお酒をソーダで割って作るカクテルの総称なので、ハイボール=ウイスキーのソーダ割りという定義は厳密には間違いですが、今の日本にいてはほぼ≒で使われているといっても過言ではないでしょう。
1:2で割るとか1:3くらいがいいとか、ウイスキーをキンキンに冷やすべきとかソーダは氷にあてないとか、ウイスキーをキンキンに凍らせていて氷すらもいれないとか・・・こちらもいろいろとウンチクの発揮ドコロがある飲み方ですね。
各々好みのバランスを探して、自分で作ってみたり、相性の良いお店を見つけるのが良いでしょうね。
非常に使い勝手のいいウイスキーの飲み方で初心者の間口を広げるためにも重要なポジションだと思います。筆者も良く飲みます。
"味わう"という目的で飲むストレートとは違いはありますが、ソーダ割りでもウイスキーごと味は明らかに違いますし、強いお酒に抵抗のある方はぜひ軽めのハイボールからスタートしてると良いでしょう。
これは個人的な考えですが、ハイボールを美味しく飲めてストレートやロックといった飲み方を楽しめない人はいないと思います。
飲み方のコツやシチュエーションの違いを使い分けられればハイボール好きは総じてウイスキー好きになれる素質があるはずですよ!
ウイスキーの美味しい飲み方5「水割り」
ハイボールが流行し、ストレートで愉しむ文化も定着しつつある現代にいてはダサイというイメージが強い水割りですが非常に楽しめる飲み方です。
これもまたウイスキラバーの格言を借りれば「水割りはカクテル。バーで飲むべし」とのことで、水割りは同じ割りモノ系ドリンクでもハイボール以上に繊細でバランスが難しく、ウイスキーの飲み方の中では最も美味しく作るのに技術が問われるとも言われています。
ちなみに水割りは日本発祥の飲み方。もともと強い酒に抵抗のある日本人が洋酒を飲みやすくするために生み出したものと言われており、海外では通用しない飲み方でもあります。
ウイスキーの美味しい飲み方6「カクテル」
やっぱりウイスキーそのままは・・・という方はウイスキーベースりカクテルにするのもおすすめです。
ただしアルコールが強いものも多いのでカクテルで愉しみたい場合はお店の方と相談してオーダーするようにしましょう。
ウイスキーをより美味しく飲むために揃えたいアイテム
「さっそくウイスキーを楽しもうと思うけど、店に行くのはまだ怖いからとりあえず家で・・・」という方に揃えておくと本格的にウイスキー愉しめるかもっていうアイテムをご紹介していきます。
グラス
グラスは家飲みのグレードを簡単に2ステップも3ステップも上げられるアイテムです。
うつくしすぎて何回も取り出してながめちゃう・・・ pic.twitter.com/Imxbo25uRT
— おいしけりゃなんでもいい! (@bollet_jp) 2018年10月6日
飲み方によってもチョイスするグラスの形は違ってきますし、同じタイプのグラスでもメーカーによって形や飲み心地が違います。
女性が服を変えるだけで印象が変わるように、ウイスキーもまとうグラスを変えるだけでいっきに表情が変わるのでぜひいろいろと試してみましょう。
コースター
あるのとないのじゃ大違いのコースター。雰囲気をあげるための需要アイテムのひとつです。
特にソーダ割りやロックはグラスが結露してビタビタしがちなのであると便利です。
グラス拭き
ウイスキー用のグラスは常にピカピカにしておきたいもの。
グラス拭きがあれば常に曇り一つないグラスで美味しくウイスキーを楽しめます。
こちらの「BIRDY.supply グラスタオル」というグラスタオルはグラスをとても綺麗にふきあげることが可能。
あのNHK「プロフェッショナル」にも取り上げられ、プロを中心に近年注目されているブランド「BIRDY」が満を持して発売したグラス専用のタオルです。
起毛もせずストレスフリーにグラスを清潔に保てます。
ウイスキーの飲み方で最も大切なのは自分にあう銘柄を探すこと
ウイスキーの飲み方を知るうえでは自分好みのウイスキーを見つけることも大切です。
ウイスキーにはたくさんの種類があり、それぞれに向いた飲み方が存在します。
しかし結局のところ、最後は飲む人の好みしだいです。
はじめは難しいことは考えずに様々な種類のウイスキーを楽しみ、自分の好みの味わいを探していきましょう。
そうして見つけた好みのウイスキーを今度はいろいろな飲み方で飲んでみてほしいのです。
ストレートでは見つけられなかった表情がソーダ割で見えてくるかもしれませんし、ロックでは感じられなかった香りをストレートでなら感じられるかもしれません。
指標となってくれる好みの銘柄が1本あれば、ウイスキーの飲み方による楽しみ方の違いも分かりやすくなるのではないでしょうか。
産地や原料別にウイスキーの特徴をまとめた記事も参考にしながら、まずはひととおりのウイスキーの種類を試してみましょう。
ウイスキーの美味しい飲み方を知ってもっと楽しもう
ウイスキーは非常に奥深いお酒ですが、ワインや日本酒と違って栓を開けても腐らないし保存も割と簡単で直射日光を避けてなるべく冷暗所に置くだけ。
その点ではお店はもちろん自宅でも気軽にはじめやすいお酒でもあるんです。
これを機にぜひウイスキーの愉しみ方を知って、家やお店でウイスキーを飲んでみましょう。