アメリカのケンタッキー州バーボン郡で作られる特産ウイスキーといえばバーボンウイスキー。
ハードボイルドなイメージが強いウイスキーのジャンルですが、じつは原料であるコーンの味と独特の製法由来の甘くて艶のある味わいがウイスキー初心者から女性までオススメできるお酒なんです。
なかでもメーカーズマークという銘柄はじつ華やかな香りとソフトな口当たりで、ウイスキーを本格的に楽しみたい人にうってつけの一本。
本記事ではそんなメーカーズマークの魅力と特徴を紹介していきます。
赤い蝋燭のキャップが目印のメーカーズマーク
メーカーズマークはアメリカのケンタッキー州で作られているバーボンウイスキーの一銘柄です。
その誕生は1959年とバーボンのなかではきわめて新しいブランドですが、斬新なアイディアを盛り込んで確かな実力も兼ね備えていたためすぐに市場に浸透しました。
最大の特徴はボトルのキャップ部分に赤い蝋封が施されている点。
これらはいまなお手作業でつけられているため、何本か並べると蝋の垂れ方が一本一本異なっているのに気づくことができます。
小栗旬さんがメーカーズマークのトレードマークである蝋封に挑戦しているCM。
輸入元のサントリーらしい豪華な演出のCMにメーカーズマークの人気も高まりそうだ。
メーカーズマークの蝋封はつける人によって個性が出ると言われており、メーカーズマークのマニアは形をみて誰がつけたものか判別できるなどという話もある。
日本で流通しているバーボンのなかでも特に知名度のある銘柄のひとつであると同時に、味に対する評価が高く、ファンの多いウイスキーでもあります。
今、市場にあるお酒の中で特にコスパがいいウイスキーのひとつ"メーカーズマーク"
— "おいしい"を探求するメディア「おいしけりゃなんでもいい!」 (@bollet_jp) September 7, 2019
2000円ちょっとなので1回30ml注ぐと考えればロックでもハイボールでも一杯100円程度の計算
甘くてメロー、それでいてリッチな味は知らないと損!
輸入者がサントリー系列なのも安心感が高い(供給が安定してる pic.twitter.com/TSDZqkZndd
メーカーズマークの味
メーカーズマークの特徴はバーボンの主な原料であるトウモロコシに加えて冬小麦をたくさん使用している点にあります。
バーボンは法律で51%以上トウモロコシをベースに作ることが定められている。
残りの原料は穀物を自由にしようすることが許されているが、一般的にはライ麦、次いで小麦が多く使われる。
この副原料のバランスも最終的な味わいに大きく影響している。
ライ麦よりも小麦を使うことでやわらかい口当たりと甘みを持っており、ある意味バーボンらしくない洗練された味わいはブランデーのようだと表現されることも。
バーボン特有のクセが苦手な方でもメーカーズマークだけは飲めるという人も多いですね。
一方でバーボン党からも個性的で完成されたバーボンのひとつとして高い評価を得ている稀有な位置付けのバーボンです。
メーカーズマークの開け方
メーカーズマークは蝋燭をしてキャップを覆う特別な処理が施されています。
そのためはじめて見た方は開け方に戸惑うこともあるかもしれません。
じっさいに一部の古いブランデーなどは蝋封が施されているものもありますが、本格的な蝋封はナイフなどで削りながら開けないといけないので一般の方向きではありません。
しかしメーカーズマークの蝋封は簡易なもので、加えてちゃんととっかかりが付いているので開けるのは容易です。
シールを剥がすように取っ掛かりの部分を引っ張れば蝋封の一部がとれ、あとは普通のスクリューキャップとして開け閉めすることができます。
メーカーズマークの飲み方
メーカーズマークはメローな飲み口ながら華やかでリッチな味わいが特徴のバーボンウイスキー。
価格もスタンダート品が2000円前後とウイスキー全盛期のこの時代にこのクオリティとしては非常に安価。
まさしくコストパフォーマンスのいいウイスキーの代表格です。
そのため飲み方としてもストレート、ロックはもちろん水割りからハイボール、さらにはウイスキーを使ったカクテルまで幅広く対応。
バーなどに行くとカクテルのベースとして使用しているお店も多いのではないでしょうか。
輸入元のサントリーさんではメーカーズマークを使用したハイボールも積極的にプロモーションしています。
特にメーカーズマークの持つ優しい甘みがオレンジと相性がいいことから、オレンジの皮で香り付けすることでより華やかに楽しむことを推奨しています。
バニラのような甘い香りを持つメーカーズマークの味わいがオレンジの香りによってよりリッチなものへと進化するんですよ。
最近仕事終わって毎晩、晩酌しよる✨
— Syu (@syu080203) September 5, 2019
メーカーズマークのハイボール🍸✨
安定の美味さだわ😂🍸✨ pic.twitter.com/3xQ0KY683v
メーカーズマークの種類
メーカーズマーク レッドトップ
基本となるメーカーズマーク。
メローでリッチな味わい、小麦由来の優しくも奥行きのある酒質でまだ新しいブランドながら一躍バーボン界の人気者に躍り出た実力者です。
香りはバニラやメープルシロップを思わせ、柑橘のような爽やかなニュアンスも持っています。
甘みがあって奥行きはありつつも微妙なバーボンにベタつく感じはなく、後味にスパイシーさを感じさせるのも特徴。
このクオリティが2000円ちょっとで買えてしまうというのは非常にお得。ストレートからイボールまで幅広く楽しんでみてほしいですね。
メーカーズマーク46
インナーステイブというフランス系の木材を焦がした板を樽にいれて数ヵ月熟成させた逸品。
焦がした木材は木の持つバニリンをはじめとした成分をより効果的にウイスキーに付与してくれるため、数ヵ月の熟成でもバニラやキャラメルのニュアンスが強く現れます。
そのためレッドトップから爽やかさを減らしてスイートで香ばしい風味を強調したイメージ。
ストレートやロックでじっくり飲みたいお酒に仕上がっています。
メーカーズマーク カスクストレングス
カスクストレングスはウイスキー用語で"樽出し原酒"を指します。
樽出し原酒(カスクトレングス)
ウイスキーは樽熟成を完了した時点で50~60度近いアルコールを持っています。
これを通常は一般の方が飲みやすくなるように、樽からボトルに詰める前に水を加えて(加水)アルコール40~45度程度に調整しているのです。
しかし水を加えることで良くも悪くも味は薄まってしまい、そのウイスキーが本来持っていた個性が消えてしまうデメリットも持っています。
そのためマニア向けの商品では水を加えず、あえて高アルコールのまま商品化しているのです。
この商品はアルコールが55度前後でバラつきがあるのですが、これは樽ごとにアルコール度数が異なるため。
当然味も微妙に異なるため、全く同じ味が世界のどこにも存在しない特別感を持ったお酒です。
味わいはレッドトップの持つ要素をそのまま全強化した感じで、レッドトップにはない重々しいアタック、樽由来の渋味、深く続くバニラやカラメルの甘みが特徴。
ストレートやロックでゆったり飲むのがオススメですが、こうしたウイスキーをあえてハイボールで楽しむのもオススメです。
メーカーズマーク ミントジュレップ
メーカーズマークをベースにミントのエッセンスを加えて作られたリキュールタイプのお酒。
ミントジュレップとは毎年ケンタッキーダービーの際にゲン担ぎで提供されるバーボンとミントを使ったカクテルの名前。
こちらの製品をクラッシュアイスやソーダで割れば気軽にミトンジュレップの味わいが楽しめます。
メーカーズマークの味、飲み方、開け方のまとめ
本記事ではアメリカのバーボンウイスキーを代表するメーカーズマークの味、飲み方、開け方について解説してきました。
このウイスキーは現在市場に安定して流通しているウイスキーのなかではトップクラスで優秀な製品だと思います。
まだ飲んだことのない人、バーボンに苦手意識のある方にこそ飲んでほしい銘酒。
ぜひ機会を見つけて楽しんでみてくださいね。
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