ラムはサトウキビを原料に作られた蒸留酒です。
南米、東南アジア、カリブ海・インド洋に浮かぶ島々など世界中さまざまな場所で作られており(意外にも日本でも複数のラムが作られています)その種類は他の蒸留酒を圧倒するほどです。
そんな数あるラムの楽しみ方といえばやっぱりカクテル。最近ではその南国チックなイメージが認知されてきたこともあってかラムベースのカクテルが楽しまれることも増えてきました。
そこで今回は数多くのカクテルを楽しんできた筆者が、ラムベースのカクテルをこれは知っておきたい、知っていると差が付くラムベースのカクテルとして、スタンダードから少しマニアックなものまでチョイスしてみました。
ぜひ行きつけのバーやオーダーに困ったときに参考にしてみてください。
カクテルにしてもそのまま飲んでも美味しい珠玉のラムを厳選した「ラム酒のおすすめ銘柄15選!甘いものから辛口まで絶品ブランド厳選!」も要チェック!
ベースに使われるラムを変えるだけでいっきに趣が変わり、カクテルの奥深さを感じられます。
カクテルの名前やレシピだけでなく材料そのものにも目を向けてより楽しんでみましょう。
- ご自宅でラムを使ったカクテルを作るときのポイント
- ラムベースのカクテルにおすすめのラムはどれ?
- 知っておくべきおすすめラムベースのカクテルとレシピ
- 知っていると差が付くラムベースのカクテルとレシピ
- おすすめラムベースのカクテル、お店で飲みたい時は相談してみよう
- ラムベースのカクテルのおすすめとレシピ|知っておくと差が付く12種のまとめ
ご自宅でラムを使ったカクテルを作るときのポイント
自宅でもラムを使ったカクテルを作ってみたい方はこれから紹介するレシピを参考にしてぜひカクテル作りにチャレンジしてみてください。
レシピを見る際の注意点として以下の注意点をはじめに伝えておきましょう。
あとは好みの配合を見つけながらカクテル作りに挑戦してみてください。機会があったらぜひ本格的なバーでもラムのカクテルを頼んでみましょう!
ラムベースのカクテルにおすすめのラムはどれ?
ラムベースのカクテルを作るときに悩みどころなのが使うジンをどれにするかということでしょう。
ラムはとにかく種類が多く、カクテル用に使うのはどれがいいか迷ってしまいそうです。
そんななかでおそらく大半のカクテルバーでラムベースのベースとしてチョイスされるのが「ハバナクラブ」「バカルディ」の2種類ではないでしょうか。
価格帯も低価格で、どちらもライトな酒質がカクテルとの相性もいいと考えられます。
また、カクテルによってはダークラムとに呼ばれる茶色いラムを指定しているものもあります。
この場合はハバナクラブやバカルディの熟成ものを使うのもよいのですが、甘みとコクがしっかりとしていて価格帯も安めなパンペロアニバルサリオもオススメ。
どっしりと風味豊かなカクテルに仕上がりますね。
知っておくべきおすすめラムベースのカクテルとレシピ
おすすめラムベースのカクテルとレシピ1「ラムトニック」
標準レシピ
全ての材料を氷の入ったグラスでかき混ぜる。
カクテルの代表格でもあるジントニックのラムバージョン。ウォッカトニック、テキーラトニックとトニック系のアレンジは多いですが、ジントニックについでファンが多いといえるのがラムトニックです。
ラム特有の香りと甘みをトニックの苦みとライムの酸味が引き締めてくれます。
作る人や使う材料によってぐっと味わいのイメージも変わっていくので、いろいろと試して好みの配合を試してみるのも楽しいですよね。
作り方はジントニックのコツを掲載した記事をそのまま応用できるので、ぜひお好みのラムで作ってみましょう。
人工甘味料・添加物不使用、独特の苦み成分を持つキナ抽出物を使った本格的な味わいのトニックを使うことで簡単にトニック系カクテルをおいしく作ることが可能。道具に頼るのもおいしいカクテル作りの近道ですね。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ2「ボストンクーラー」
標準レシピ
ジンジャーエール以外をシェイクしてグラスに注ぎ、ソーダを加えて混ぜる。場合によってはレモンスライスを添える。
ラムとレモンを混ぜた液体をジンジャーエールで割って作るボストンクーラー。ジンジャーエールのスパイシーさとラムの風味がレモンによって引き締められ絶妙なバランスに仕上がると非常においしいカクテルです。
特に辛口のジンジャーエールはラムとよくあうので、ぜひ辛口でスパイシーなジンジャーエールを使って飲んでみたいカクテルですね。
最近ではジンジャーエールもさまざまな種類のものが販売されているので、ラムとベストマッチなジンジャーエールを自分なりに探すのも楽しいですよ。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ3「ラムリッキー」
標準レシピ
すべての材料を氷の入ったグラスでかき混ぜる。
ラムベースのカクテルのなかでも特にスッキリとした味わいのラムリッキー。
ラムとライムで味を作って炭酸で割るだけのとてもシンプルなレシピだけにライムの質とラムのチョイスがモノをいいます。
意外と自宅でおいしく作るのは難しいカクテルで、こういう技と素材の選球眼が必要なカクテルこそプロに作ってもらって楽しみたいですよね。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ4「モヒート」
標準レシピ
ライム、ミント、砂糖をグラスにいれてペストルで潰して香りを出す。氷をいれてラム、ソーダを加えて混ぜミントを飾る。
もはや定番カクテルのひとつとなったモヒート。
ラムとミント、ライムを使った非常に爽やかかつ絵になるビジュアルで特に夏場は居酒屋などでもオンメニューしているところを見かけるようになりました。
お店で作ってもらうのはもちろんですが、ちょっとしたコツさえおさえればおうちでも簡単に作れるカクテルなのでぜひ挑戦してみては?
おすすめラムベースのカクテルとレシピ5「ダイキリ」
標準レシピ
すべての材料をシェイカーにいれてシェイクする。
キューバの「ダイキリ」という鉱山で働いていた人物がラムにライムと砂糖を入れて混ぜて飲んでいたのが始まりとされるカクテル。いまやカクテルのなかでも特に有名なものの一つとなっています。
文豪ヘミングウェイが愛したカクテルとしても有名で、ハバナの旧市街のレストランバー「ラ・フロリディータ」に入り浸ってダイキリを楽しんでいたという逸話はあまりにも有名。
ラムのチョイス、ライムの質、甘みのつけ方、シェイクの技術と細かい違いの積み重ねで作り手によって全く違った顔をみせるのがおもしろいカクテルです。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ6「xyz」
標準レシピ
すべての材料をシェイカーにいれてシェイクする。
スピリッシ(ラムやウォッカなどの蒸留酒)とリキュールとレモンジュースを2:1:1で配合するとカクテルの黄金比とも呼ばれ、この割合で作られるカクテルは多く存在します。
なかでも知名度の高いカクテルがラムベースのxyz。
「この上ない究極のカクテル」「締めの一杯(このあとに続くものはないから)」という意味を込めてアルファベット最後の三文字を繋げてこの名がついたと言われています。
2019年に映画が公開されリバイバルした作品「シティーハンター」において、主人公たちに助けを求めるのに使われる暗号もxyzで、作品公開直後バーではオーダーが殺到したとかしないとか。*2
おすすめラムベースのカクテルとレシピ7「キューバリブレ」
標準レシピ
タンブラーにライムを絞りいれてグラスに落とす。氷をいれてからラムを注ぎ、その上からコーラを加えて軽く混ぜ合わせる。
1900年初頭のキューバ独立戦争において、勝利したキューバと戦争を支援したアメリカをそれぞれ象徴するドリンクであるラムとコーラを混ぜたら美味しくて生まれたカクテルといわている。
キューバリブレには「キューバの自由」という政治的なメッセージが込められており、クバリブレ(キューバで使われているスペイン語名)、キューバリバー(英語名)と呼び方はそれぞれですが、生い立ちを考えるとキューバリブレとあえて混ぜて呼ぶのがいい気がしますよね。
余談ですがキューバに自由を与えたはずのアメリカとの関係が現在においてはギクシャクしているというのも切ない話ですよね。
フェンティマンスのキュリオスコーラを使うのもオススメ。ジンジャーエキスが入ったスパイシーなコーラで、従来のコーラの概念が覆されるおいしさです。
知っていると差が付くラムベースのカクテルとレシピ
おすすめラムベースのカクテルとレシピ8「イスラデピノス」
標準レシピ
すべての材料をシェイカーにいれてシェイクし氷をいれたワイングラスに注ぐ。
イスラデピノスはスペイン語で「パイナップルの生い茂る島」という意味があります。そのわりにはパイナップルを使わないというところがこのカクテルの面白いところです。
味わいは非常にさっぱりとしていて、グレナデン(ザクロのシロップ)が味・見た目ともにいいアクセントになっています。
日本へは1970年代のトロピカルカクテルブームの一環で紹介され人気を博しました。こうした日本人にとってはある意味懐かしさの感じるカクテルを知っていると話のネタにもなって損はないですね。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ9「スカイダイビング」
標準レシピ
ソーダ以外をシェイクしてカクテルグラスに注ぐ。
1967年、日本のバーテンダーがしのぎを削る大会で一位に入賞した渡辺義之氏の作品。
ブルーキュラソーは青い色をしたオレンジリキュールで、ブルーハワイやチャイナブルーといったカクテルに使われるのが一般的ですが、その変化球として覚えておくと楽しいカクテルです。
アルコールはそこそこ強めなのでくれぐれも女性に無理矢理飲ませるようなことはしないようにしましょう。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ10「ピニャコラーダ」
標準レシピ
すべての材料をシェイカーにいれてシェイクする。クラッシュアイスを敷き詰めた大きめのグラスに注ぎ必要に応じてストローを添え、チェリーやパイナップルを飾る。
イスラデピノス同様トロピカル感が溢れた華やかなカクテルで、パイナップルの甘味とココナッツミルクの豊かな風味がラムとマッチした一杯。
ココナッツミルクがなければ牛乳にココナッツシロップを加えたり、マリブというココナッツリキュールを代用して作ることも可能。
なかなかご自宅で再現するのは難しいカクテルですが、他のカクテルにはない非常にトロピカルなフレーバーがベースのラムとの相性抜群で一度は飲んでみたいカクテルです。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ11「ネバダ」
標準レシピ
材料をシェイクしてグラスに注ぐ。
アメリカのネバダ州にちなんで考案されたカクテルで、非常にフルーティーでスッキリとした味わいが乾燥地帯であるネバダ州で欲しくなるような喉の渇きを癒すようです。
ラムベースのカクテルのなかではさほど知名度のあるカクテルではないと思いますが、絶妙な甘みと酸味のコラボレーションをラムの風味がまとめあげ、ほかのベースではなかなか出せない味わいへと昇華されています。
とてもいいカクテルだと思いますね。
おすすめラムベースのカクテルとレシピ12「ホットバタードラム」
温めたホットグラスに砂糖を入れて熱湯少量を加えて溶かす。ラムを加えてから適量の熱湯を注ぎ入れバターを浮かべる。好みでシナモンスティックを添える。
標準レシピ
溶けたバターの香りとラムの風味が洋菓子のような印象を与えるカクテル。お店によってはバターにスパイスや砂糖を練りこんだ自家製バターを作っていることもあります。
温かいカクテルはあまり一般的ではありませんが、ちゃんと作ってもらえれば非常においしいものも多いのでぜひ試してみたいものです。
ちなみにバターを取り除いてラムをお湯で割ったもの、またはそこにスパイスを加えたものは"グロッグ"という名前のカクテルになりますが、じつはこのグロッグというカクテル名がふらふらになるという意味のグロッキーの語源にもなっています。
おすすめラムベースのカクテル、お店で飲みたい時は相談してみよう
ここで紹介してきたラムベースのカクテルはド定番からちょっとマニアックなものまであります。
どれもじっさいに筆者がお店で飲んだ経験があって美味しいと感じたカクテルばかりをチョイスしていますが、細かいなレシピや材料選びはお店の方に任せ、ぜひいろいろな人のラムカクテルを楽しんでみてください。
ひとつのカクテルをとっても作る人によって味が異なるのがカクテルの魅力。自分好みに作ってくれるバーを探してみるのも楽しいですね。
もしどうしても作ってもらえるところが近場になければ自分で作ってみるのもおもしろいですよ。案外飲みに行くより材料や道具を揃えるほうが安くすんでしまうかもしれませんね。
ラムベースのカクテルのおすすめとレシピ|知っておくと差が付く12種のまとめ
おいしいラムベースのカクテルを紹介してまいりました。
ラムベースのカクテルはここに挙げた以外にもたくさん存在しますので、ぜひ自分なりのお気に入りのラムベースのカクテルを探し出してみてください。
ラムのカクテルを飲みこなせればカクテル中級者といってもいいかもしれませんね。
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