お酒を楽しめるようになったら、いきつけのバーのひとつやふたつおさえておきたいものです。
ゆっくりと一人でお酒を飲みたい時からデートや大切な話がある時に複数人で使う時まで、馴染みのバーを持っている方にはデキル大人感が滲み出ています。
しかし、やはり初心者にはハードルが高い・・・いざ入ってみたけど場違いなのでは・・・そんな風に考えてしまう人も多いことでしょう。
ここでは筆者が行きつけのお店でプロから聞いた「こういう注文の仕方が出来ればスタッフも全力で対応しようと思える!」という注文の際の頼み方をまとめてみました。
初めてのバーにチャレンジする人も、すでに行きつけのお店がある人も、よりバーを使いこなせる大人を目指してセリフをストックしてみてください。
バーでは注文の仕方にすべてがあらわれる
バーでは無数のドリンクを扱っているため、あえてメニューをおかないところも多く、お客さんが本当に飲みたい一杯をコミュニケーションを通して聞き出し提供しようと日々努力を重ねています。
しかしバー初心者にとってはそもそもどんな注文の仕方をすればいいのか検討もつかないということも少なくないでしょう。
そんな時にちょっと頼み方のコツをおさえておくだけで、バーテンダーさんとのやり取りはスムーズにいくものです。
バーを使いこなせるかどうか、どれくらい飲みなれているかは注文の仕方にあらわれます。
ぜひ意識して注文してみましょう。
初心者がバーで注文する時に使えるセリフ集
バー初めての人がなりがち「最初の一杯どうしよう…」という時の注文の仕方
「○○ベースで炭酸は有/無しでサッパリ/甘めのカクテルをお願いします」
無数にあるカクテルの中からひとつを選ぶのは難しいことです。メニューを読んでも名前からでは味の想像がつかないことも・・・。
そんな時はお任せでカクテルを頼むとよいのですが、ただやみくもにお任せされてもバーテンダーさんが困ってしまいます。
特に初めてのお店ではスタッフもゲストの好みを全く把握していません。お酒をどの程度飲めるかどうかも分からないわけです。
そんな時のテンプレートとして覚えておきたいのがこのオーダーです。
- ベースとなるお酒はなにがいいか
- 甘口か辛口か
- 炭酸入りか無しか
- お酒は強め、普通、弱めか
- 苦手なお酒や食材(カクテルならフルーツとか)はあるか
- 事前に食事をしていたら何を食べてきたか
この辺りの情報を2~3伝えるだけでも、提案できる幅は決まってきます。
特に1~4辺りまでの情報はカクテルの方向性を決めるために重要です。
指針すらなくオススメを聞かれても、居酒屋の料理で言えばおしんこか唐揚げかすらも決められないということになってしまいます。
バー初心者でわからない・・・とりあえずに使える注文の仕方
「炭酸が入っていてサッパリとしたカクテルをお願いします」
先ほどのセリフとも共通する部分がありますが、ファーストオーダーで"炭酸入りのサッパリしたカクテル(ドリンク)"を頼むというのはバーでは基本中の基本なので覚えておいて損はありません。
もしも可能であれば「ジンが好きだからジンを使って」や「レモンが入っていると嬉しいです」というように、もう少し情報を与えてあげるとバーテンダーさんもやりやすいでしょう。
分からなければ向こうからもう少し質問があるかもしれませんが(「ジンは飲めますか?」「柑橘を使った感じはいかがでしょう?」など)、その時は素直に思ったように答えれば良いのです。
もちろん、カクテルが苦手ならビールやスパークリングワインなども選択肢に入ります。
そんな時は「一杯目にふさわしいサッパリしたドリンクを出来ればカクテル以外でお願いします」というように伝えるとよいでしょう。
お値段が気になる…バー初心者は予算や飲みたい杯数を委ねよう
「3杯くらい頂きたいのですが、予算は○○円くらいでお願いできますか?」
はじめに飲む杯数と予算を指定する飲み方をする人は通っぽいですよね。
特にはじめてのお店で値段帯が分からない時などに有効な手段です。
「カクテルとウィスキー2種類」と決めてしまってもいいですし、一杯ごとバーテンダーさんと相談するのもアリでしょう。
予算バーテンダーさんも無数にあるお酒から勧められるモノが定まってきていますし、場合によっては多少越えていてもオマケしてくれる可能性もあります。
飲む杯数が決まっているので、コースっぽく流れを作ってもらうことも出来るでしょう。
ひとつ注意としては、予算をあまり下に言わないようにすることです。
お店によっても単価が違うので一概には言えませんが、きちんとしたバーなら一杯1000~1500円、さらにテーブルチャージやサービス料がかかります。
参考までに筆者がよくいくお店だと、大体3杯で4000~5000円で考えていて、お店の方にも無理なく選んでもらえているかなという印象です。
お酒はあんまり詳しくない…今飲んでいるものと比較して注文する
「このドリンクよりアルコール強(弱)めで甘さを強(弱)くしたものをお願いします」
2杯目以降であればこんな注文の仕方がおすすめです。
例ではアルコールと甘さで表していますが、要は「今飲んでいるドリンクと比べてもう少しこういった感じのものが次は欲しい」という比較によるオーダー法です。
自分のイメージに近いものを頼むためにもその前飲んでいたドリンクと比較する形でオーダーすることで明確な基準がひとつ出来るため、望んでいる味のものが出てくる可能性が高まります。
間違っても困ったからといってなんとなく知っている名前(マティーニとかは要注意。非常に強いお酒ですから飲む人を選びます)を言わないように。
もちろんどうしても飲んでみたい場合は構わないのですが、名前だけで頼むと想像と離れた味のものが出てきて持て余す可能性がありますよ。
自分の知らないお酒と出会えるチャンスが広がる注文の仕方
「このおつまみにあうドリンクをお願いします」
バーであればお通しで気の利いた食べ物が出てきたり、チーズやナッツ、チョコレートをおつまみとしてオーダーすることもあるでしょう。
そんな時は出てきたフードにあわせてドリンクを提案してもらうのも面白いです。
最低限苦手なお酒やアルコールの強さは伝えた方が良いですが、おつまみとあわせることで今まで苦手だったお酒が美味しく感じられたり、新しいお酒との出会いがあったりするかもしれません。
バーが初めてなら遠慮せずそのことを伝えて一緒に選んでもらう
「あまり飲んだことはないけどウィスキーを飲んでみたくて・・・なにか初心者向けのものはありますか?」
バーのお酒は経験の少ない人にとっては味も値段も未知の世界。
もし興味が出てきて試してみたい時には、とにかく「ほとんど知識がないこと」をアピールして提案してもらいましょう。
初心者でも美味しいと感じられるもの、安価なもの、飲み比べの提案など、お店によって対応は異なりますがきっと新しい世界の体験をサポートしてくれるはずです。
こんな頼み方はNG?初めてのバーではやっちゃいけない注文の仕方
「このお店のオススメちょうだい」
意外と言いがちでバーテンダーの方を困らせていると言われているのがコチラ。
「何度も通っていて『この人はこういうのが好き』ってわかっているゲストならまだしも、初めて来た方に限ってこのような注文をされて困る」という意見は多数のバーテンダーさんから聞いたことがあります。
例えばオススメといわれて素直に一杯3000円のウィスキーをストレートで出されて喜べるでしょうか?
じつはフルーツが苦手なのにフルーツのカクテルがオススメだからフルーツカクテルを作ってもらって喜べるでしょうか?
お酒は嗜好品なので、値段の感覚や味の感覚が人によって千差万別です。
お客さんの側もある程度好みの方向性をしっかり伝えないと、本当の意味でその人にオススメのお酒は提供されないということを肝に銘じましょう。
「彼女(私)に似合うお酒を」
「初めてあった人に似あうもなにもない!」という意見がプロから多数寄せられています。
この手のセリフは特に初めて来たお客さんがやりがちらしいというのが興味深いですね。
こちらもオススメを丸投げされるのと同様に「どんなお酒が飲めてどんなお酒が苦手」なのかも分からないため作りようがない・・・ということもあり、大抵は服の色などで無理やり合わせていくというのが本音のようです。
つまり、このセリフを言っても本当の意味でオススメのものはまず出てきません。
むしろ漫画やドラマの読み過ぎだと失笑される可能性さえあるので注意が必要ですね。
「この店で一番高いお酒を持ってきて」
端から見ていてもカッコ悪いのでやめましょう。
「今日は良いことがあったから、多少値が張っても特別なお酒が飲んでみたい」とか「連れが誕生日だから普段は飲めないような高価なお酒でおすすめがあれば」とか、同じ意味でも気持ちの良い言い回しはいくらでもあります。
嗜好品ですから値段がモノをいう瞬間があることは認めますが、せめてその場にいるみんなに素敵だなと思わせるオーダーの仕方を心掛けましょう。
「一番安いやつでいいや」
これもバーで飲んでいるとたまに見かけますがかっこ悪いですね。
高ければいいってもんじゃないですがよそ様のお店に来てこんなことを言うなんててダサイ以外のなにものでもありません。
せめて「今日は予算が限られているのでお手ごろのやつを・・・」とか「初心者なのでまずは安価なものから試してたい」とかって言えばカッコもつきます。
まとめ
バーでの注文は言い回しの問題を気を付けながらお店の人とちゃんとコミュニケーションとってチョイスしてもらうのが醍醐味です。
病院にいって「具合悪いからとりあえず治して」とは言わないですよね?
頭が痛い、お腹が痛い、熱がある・・・症状もいろいろですし、お腹痛いにも胃なのか腸なのか、どのあたりが痛むのか、どんなふうに痛むのかなどの違いがあるはずです。
たかが飲み物の注文でもバーではそれがメインの商材になるわけですから、どうせならゲスト側もしっかりと要望を伝えてそれにあったものを見繕ってもらった方がお得ですよね。
ぜひ意識してみましょう。
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