バーでの一杯目はジントニック、自宅でも機会があればジントニックを楽しむ筆者。
さまざまなジントニックを飲んでいく中で、作り方や技術も大切ですがやはりポイントとなるのは使うジンだということを感じています。
特にご自宅で気軽にジントニックを楽しみたいなら作り方にこだわりをもつのはもちろんですが、ベースとなるジンにこだわるのが最も簡単。
そこで今回は筆者が今までお店や自宅でジントニックで試したことのあるジンとジントニックとの相性をグラフにまとめてみました。
好みもあるのでランキング化はしづらいですが、比較的手に入りやすいジンのなかから特にジントニックにあうジンを選抜しています。
じっさいプロの方のスタンダードジンとしてもチョイスされるものばかりです。
味の方向性から好みのジンを探ってみてください。
- そもそもジントニックでどんな味?
- ジントニックに合うジンの選び方
- ジントニックに合うジンは⁈おすすめ11本味の違いをグラフ付きで比較
- 1.王道中の王道「ゴードン」ジントニック
- 2.キレを生み出す「タンカレー」のジントニック
- 3.重厚さも兼ね備えた「タンカレーNo.10」のジントニック
- 4.柑橘の香りがアクセント「タンカレーラングプール」のジントニック
- 5. 華やかで繊細「ボンベイファイア」のジントニック
- 6. 複雑な味わいが絶品「No.3 ロンドンドライジン」のジントニック
- 7.特別な味を演出したい方に「モンキー47」のジントニック
- 8.重厚な味わいが特徴「ヴィクトリアンバット」のジントニック
- 9.ユニークな味わい「キュロ ナプエ」のジントニック
- 10.大手の手掛ける意欲作「ビーフィーター24」
- 11.和のエッセンス「ニッカ カフェジン」のジントニック
- ジントニックに合うジンは⁈おすすめ11本味の違い比較|グラフ有のまとめ
そもそもジントニックでどんな味?
ジントニックはカクテルのなかでも特にメジャーな存在です。
その作り方はジンにトニックを加えるだけ。
他の材料としてライムやソーダを使うレシピも存在しますが、どちらにせよ非常にシンプルなカクテルだけに作り方や材料のチョイスによって味わいが異なる奥深いカクテルです。
気になるジントックの味ですが、基本的にはスッキリと爽やかなカクテル。
ジンの香りが味わいに複雑さを与え、ライムの酸味、トニックの甘苦さが調和した味です。
お酒に馴染みのないひとはジンやトニックの味わいは想像しづらいかもしれませんが、レシピや材料によって苦味が効いていたり、ジンの香味が強かったり、かなりスッキリとしていたりと変幻自在なカクテルでもあります。
炭酸の入った軽口のカクテルなのでビール代わりに、喉を潤すのに一杯目にチョイスすることも多く、甘口のお酒が嫌いな人でも飲みやすいカクテルでもあります。
お店で飲むとお店ごとの味の違いが楽しめる一方で、自分自身で好みのジントニックを作ることも簡単です。ぜひプロ級のジントニックの味を簡単に再現する作り方を覚えた上で、自分好みのジンでよりカスタマイズしてみてください。
ジントニックに合うジンの選び方
今回紹介するジントニックに合うジンとして選んだジンは以下の通りです。
価格 | 味の傾向 | マニアック度 | |
---|---|---|---|
ゴードン | 安い | 無骨 | 普通 |
タンカレー | 普通 | スッキリ | 普通 |
タンカレーNo10 | 高め | 濃厚 | 普通 |
タンカレー ラングプール |
普通 | スッキリ華やか | ちょっとマニアック |
ボンベイサファイア | 普通 | 華やか | 普通 |
ビーフィーター24 | 高め | 華やか | ちょっとマニアック |
ヴィクトリアンバット | 普通 | 濃厚 | ちょっとマニアック |
No3 ロンドン ドライジン | 高め | 濃厚 | ちょっとマニアック |
モンキー47 | 高い | 華やか、個性的 | マニアック |
キュロ ナプエ | 高い | スパイシー | マニアック |
ニッカ カフェジン | 高い | 繊細、華やか | ちょっとマニアック |
マニアの方からすればここに挙げたボトル以外にもっとすすめたいジンはたくさんあると思います。筆者もそうです。
しかし本記事ではあくまでご自宅で気軽にジントニックを作りたいという方が手始めに1~2本買うならどれかという基準でチョイスしています。
そのため比較的流通量も豊富で知名度高めのブランドを中心に選定しました。
なかにはちょっとマニアックなものも混ぜてありますが、いきなりハイランクのものから試したい方も一定数いると思うのでプレミアムレンジのなかでも知名度高めのものをチョイスしています。
ジントニックはとても懐の深いカクテルで、基本的にどんなジンでも合わないという事はありません。
だからこそある程度基準になっているジンのジントニックを試しておかないと自分のなかでの好みの軸も定まりにくいので、スタンダード系で2~3種類もしくはスタンダード系1種類とプレミアム系1種類というような選び方をするとより楽しめると思いますよ。
本記事で扱っていないジンも紹介している「おすすめのおいしいドライジンとその選び方!ストレートやロックで飲みたい美味しい17本!」もあわせてチェックしてみてください。
ジントニックに合うジンは⁈おすすめ11本味の違いをグラフ付きで比較
ジントニックのベースに使ってみたいおすすめのジン11本の特徴を解説しながら、味わいを「味の濃さ」「甘さ」「香りの強さ」の3点で数値化しグラフにまとめてみました。
「味の濃さ」
アルコールのボリュームを中心としたそのジンのお酒としての濃さを示しており、この数値が高いほど厚みのある濃いジントニックに仕上がります。
「甘さ」
糖分的な意味合いではなくアルコール由来、原料由来の甘みです。「味の濃さ」と共通する要素でもありますが、ものによってはアルコールのアタックが弱くても甘みをもつジンが存在するため区別して数値化しています。
「香りの強さ」
使用されるボタニカル(植物)のエッセンスがトニックとライムで割ったさいにどれくらい強く香るかで判断しています。
これらの数値は日ごろさまざまなジンを飲んでいる筆者の主観的なものになりますが、そのジンの個性から大きく外れたものではないと思います。
ぜひお気に入りのジントニックのベースジンを探してみてください。
1.王道中の王道「ゴードン」ジントニック
ジン好きなら存在を知らぬ者はいないブランド「ゴードン」はジントニックを語る上でも切り離せない存在。
そもそもジントニックを生み出したのはゴードンブランドであると言われています。
ジントニックをG&Tなどと表記することがありますが、この"G"はゴードンのGを示唆するものでもあり「ジントニックはゴードンで作るのが正統」というスノッブが生まれるほど。
オールドスタイルでドッシリとした味わいが特徴。厳選したハーブと、特にジンの特徴を示すジュニパーベリー(西洋杜松の実)の香りが支配的で、昔ながらの古き良き味わいを体現しています。
近年、ゴードンジンは徐々にライトな味わいに変遷しつつあり、実際にゴードンを愛用していたプロの方もその変化に気付いている方も少なくありません。
しかしそれでもゴードンの持つ伝統的な味わいを求めている方も多く、家飲み用にも手軽に手に入るのは魅力のひとつでしょう。
2.キレを生み出す「タンカレー」のジントニック
タンカレーもゴードンに並んでジンフリークに昔から愛されているオールドスタイルジンです。
消化器を模したと言われているボトルデザインも特徴的、緑色のカラーがおしゃれでボトルだけみてもオシャレなジンです。
蒸留回数を増やすことで雑の少ないキレのあるクリアな味わいを生み出していて、甘さのないスッキリとしたジントニックにはタンカレーが一番という人も少なくありません。
スタイリッシュで洗練された味わいは伝統的なジンでありながら都会的で、キレのある味わいを求める人にオススメです。
3.重厚さも兼ね備えた「タンカレーNo.10」のジントニック
先述したタンカレーのプレミアム商品であるタンカレーナンバーテン。
タンカレー蒸留所に伝わる"タイニーテン"という蒸留器によって生まれた原酒をベースに構成されたジンは通常のタンカレーよりも重厚感があり、飲みごたえがあります。
かといって荒々しい感じではなく、甘さも感じられる良質なお酒であることが分かります。
濃厚なのでジントニックにするにはくどいと感じる方もいるかもしれませんが、その優れたポテンシャルはジントニックとも十分に馴染む可能性を秘めています。
冷凍してキンキンになったものをそのまま飲んでも美味しいので、ご自宅に一本あっても損は無い素直においしいジンです。
4.柑橘の香りがアクセント「タンカレーラングプール」のジントニック
ラングプールとは柑橘の名前でライムのような果物。このラングプールにベイリーフ、ジンジャーといった通常のタンカレーのレシピにはない植物のエッセンスを加えて生み出されるタンカレーラングプールは爽やかで、ライムを絞らなくてもライムの香りを楽しめるジン。
爽やかでフレッシュな香りはジントニックとの相性も抜群。技術要らずでジントニックに複雑な香りを加えることのできる裏技的アイテムとも言えるでしょう。
5. 華やかで繊細「ボンベイファイア」のジントニック
ジン好きの中にはボンベイファイアを神格化している方もいるほど熱狂的なファンを持つボンベイサフィア。
スタイリッシュで華やかなボトルデザインから連想されるように軽やかで華やかな印象のジンです。
これらのボタニカルを蒸留時の気体(蒸気)で蒸すようにして香りづけするヴェーパー・インフュージョン製法を採用しており、とても香り高く甘みのある味わいが特徴。
バランスのとり方次第で爽やかにも甘めにも作れる非常に優れたジンのひとつです。ただしボディが繊細なのでそこをいかにうまく活かすか腕が問われますね。
6. 複雑な味わいが絶品「No.3 ロンドンドライジン」のジントニック
王室の御用達指定を受けるワイン商ベリー・ブラザース・アンド・ラッド社が作り出したプレミアムジン。
非常に濃厚で、前面にはジュニパーベリーの香るオールドスタイルのジンですが、その奥から複雑なハーブの香りが湧きあがってくるスパイシーさも持っています。
スパイシーで濃密な味わいがお好みの方にはうってつけで、野太い味わいなのでトニックで割っても全く負けることなくジントニックを劇的に変化させてくれるジンです。
イメージ的にはタンカレーのNo10を少しワイルドにした感じでしょうか。
7.特別な味を演出したい方に「モンキー47」のジントニック
47種類のボタニカルを使用した華やかでフルーティー、甘く繊細な香りが特徴のジン。
生産国はドイツ、従来のジュニパーベリーを押し出したジンとは一線を画す、まるで香水のような香りを持つモンキー47はジンの新時代を切り開いたとも言われています。
ジントニックに使用すると華やかな香りが炭酸によって押し上げられ、従来のジントニックとは異なる新しいジントニックを生み出します。
価格は少し高いですがこのジンによってジン嫌いがジン好きになった人をたくさん知っています。それほど衝撃を受けるジンで、価格の価値はじゅうぶんにあると思います。
所詮ジンでしょ?と思った方にこそ試してほしいです。
ジン好きなら一度は試してみたい注目の一本でしょう。
8.重厚な味わいが特徴「ヴィクトリアンバット」のジントニック
ダブルジュニパーという製法で作られたイギリスのジン。
ダブルジュニパーとはジンの香りのもとであるジュニパーベリーを従来の二倍使用して作っているという意味です。
味わいは鮮烈でビター、甘さを感じないドライな飲み口でキレのあるパンチの効いたジントニックが作れます。
イメージ的にはタンカレーNo10やNo3ロンドンドライジンと同じ濃厚系ですが、その2本と比べてより無骨で荒々しい。
いっぽうで価格的には比較的お手軽なのでご自宅で楽しむのにも適した濃厚系ジンだと思います。
9.ユニークな味わい「キュロ ナプエ」のジントニック
キュロナプエはフィンランドのジン。
ライ麦をベースに鮮烈なスパイスと薬草をアクセントに使うことで、爽やかでスパイシーな香りが漂うジンが完成しています。
良い意味で青臭く、ナチュラルな味わいを思わせる味わいで、クラフト感溢れるジントニックをつくることが可能に。
あまり例を見ないフィンランド産のジンであるという点もマニア心をくすぐります。
10.大手の手掛ける意欲作「ビーフィーター24」
ジンを代表するブランドのひとつ、ビーフィーター。
ベーシックなビーフィーターを好んでジントニックに使うバーテンダーさんも多いですが、味に良い意味でも悪い意味でも個性がないので自宅で作る人向きとしては少し扱いが難しいです。
その点こちらの24は個性ははっきりしていますがビーフィーターらしいまとまりの良さがあるのが魅力。
プレミアムジンとして生み出したのは日本の煎茶、中国緑茶やグレープフルーツを加え、計12種類のボタニカルを使用したフレッシュで爽やかな香りが特徴のジン。
名前にある24とは24時間かけてボタニカルを浸透させることから。やわらかい植物香はジントニックを邪魔せず、優れた香りと味わいを生み出します。
11.和のエッセンス「ニッカ カフェジン」のジントニック
NHKの連続テレビ小説「まっさん」で一躍有名になったニッカウイスキーを造るニッカのジン。
柚子、甘夏、そして山椒をアクセントに使用したジンは繊細な甘みを伴った国産ならではのバランスを持ったジンになっています。
このジンがきっかけで山椒とジンの可能性に気づいた人は多いのではないでしょうか?
奥ゆかしい味わいでジントニックにしっかりと溶け込みつつも山椒由来の爽やかな香りがフワリと主張する個性もあり絶妙な味わいがたまりません。
トニックで割るときはソーダも少し加えてしっかりと風味を活かしてあげたほうがおいしく仕上がりますね。
ジントニックに合うジンは⁈おすすめ11本味の違い比較|グラフ有のまとめ
本記事ではジントニックに合わせてみたいおすすめのジンを11種類ピックアップしてきました。
単体でも個性の異なるジンがたくさん市場に出回っているため、ジンを変えるだけでジントニックは簡単に様変わりします。
自分の理想のジントニックを探すために、いつもと違ったジントニックを楽しむために・・・色々なジンを飲み比べてみてはいかがでしょうか?
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