今や空前のチョコレートブーム。様々なチョコレートブランドが国内外問わず展開し、様々な商品が展開されていますよね。
近年ではBean to Bar(自社でカカオ豆を直接仕入れ、加工したチョコレート)の流れも加速してチョコレートの世界観は益々広がっています。
今回はそんな中から独断と偏見で、これだけは「おさえておきたい!」という、チョコレートマニア的には当たり前だけど一般的にはまだまだマニアックなおすすめブランドのタブレットチョコレートを紹介していきます。
そもそもなぜダブレットチョコレートのおすすめなのか?
タブレットチョコレートとはいわゆる板チョコのことです。
チョコレートにまつわるお菓子は本当にたくさんあるので、同じブランドでも全てを網羅するのは難しいもの・・・。
そんななかで近年のチョコレートブームでは、カカオの品種や生産地を意識する動きが強くなっています。
まるでワインにおける葡萄のようにチョコレートにおけるカカオの品種や栽培される土地が重要視されているんですね。
そうなると必然的に商品として増えるのは、余計なものを添加せずカカオ本来の個性を活かして作る板チョコのタブレットやカレ*1と言われるようなチョコレート。
見た目はシンプルながら作り手の個性を範囲させやすいタブレット型チョコレートは、チョコレートを知るうえで基本となるため避けては通れません。
タブレットのチョコレートを食べることでそのブランドの方向性を垣間見ることができるんですね。
けれど実際にいろいろ食べてみても、シンプルが故に美味しいと感動できるものにはなかなか出会えない・・・。
個性のない商品が氾濫する中、中には一口食べて「おっ」と思えるものもあるので、今回はそんな衝撃を与えてくれた、今なお自分の記憶に残るタブレットチョコレートを紹介したいと思ったわけです。
おすすめの美味しいタブレットチョコレート
アメデイ
アメデイはイタリア・トスカーナのチョコレートブランドです。
個人的にタブレット型の中では最も美味しいと思っているもののひとつです。
今日のおめざはアメデイ ホワイトチョコレートピスタチオ。c7h8n4o2 チョコ係さんで。ピスタチオざくざくで美味しい♪ pic.twitter.com/PZJvXN2joV
— きこ (@k_i_c_o_10) September 21, 2019
カカオそのものの個性を活かそうとする昨今の潮流の中、アメデイのチョコレートは良質な素材を用いたあくまで製菓としてのタブレットチョコという印象。
どういうことかと言いますと、原料としてのカカオを活かすのはもちろん、技術を用いて味わいをまとめ上げている。
アメデイのどのチョコレートを食べてもブレンド・バランスのとり方にすごく注力しているのが感じられるんですよね。
良い意味でカカオばかりを感じないと言うか、主張が強すぎない。でも広がるフレーバーや余韻はしっかりとしていて繊細。計算されている。
農産物であるカカオに、磨き上げられた人の技術が加わっている至高のチョコレートは絶対食べておきたいブランドです。
残念ながら現在は日本国内で取り扱っている場所がなくなってしまいましたが、また日本で食べられる日がくることを祈っています。
ショコラトリー・モラン
筆者が今最も注目しているブランドのひとつショコラトリー・モラン。
南仏ドローム地方のドンゼールに1884年から続く老舗のチョコレートブランド。現在四代目になるショコラティエが展開するブランドです。
最近では毎年開催されるサロンドショコラでも常連になりました。
小さなブランドなのでアメデイやドモーリのような代理店がついて展開するというようなことはしていないようですが、実店舗では代々木上原のカカオストアさんで販売されているのを確認済みです。
このブランドの魅力は"酸味の魔術師"と別名を持つようにカカオの酸味を本当にキレイに表現するところ。
本当にフルーツの香料を練りこんでいるんじゃないか疑うほどの芳醇でやわらかい酸味が広がるとてもフルーティーなチョコレートは必食。
他のチョコレート菓子に使う食材も自分の畑で原料から栽培して作ると言うのですから、生粋の頑固職人系ショコラティエなんだろうなと勝手に想像してます。
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衝撃を受けたモランのカカオ100%タブレットのレビュー。
ドモーリ
海外チョコレートブランドの中では比較的認知度が高く、ちょっとこだわりの食材屋さんとかに行くと取扱いも多いのがこちらのドモーリ。
イタリア・トリノのチョコレートブランドです。
創業者であるジャンルーカ・フランゾーニ氏が、カカオ豆を厳選。中でも世界で0.01%しか現存しないとされる希少種クリオーロ種をとりあげ自社のチョコレートに積極的に使った功績は業界内では有名な話。
世界的にみても今のBaen to Barの潮流の原点にあるといえるのではないでしょうか?
ドモーリ社のチョコレートはカカオ品種ごとの商品展開を中心に多岐にわたっています。チョコレートの味は品種が決めるというジャンルーカ・フランゾーニ氏のこだわりが前面に出ていますね。
業界全体で見てもカカオそのものをしっかりと見つめるという最近のチョコレート作りに与えた影響は大きかったはずです。
原材料にこだわりながらも、ちゃんとブレンドで自社の味わい表現できる力があることを示しています。
うすめのタブレットで口内で溶かしやすく、チョコレートの風味を感じやすい形状に好感が持てます。
繊細で風味豊かなドモーリのチョコレート。唐辛子入りや塩入りといった変化球もあり、ラインナップが豊富なので飽きないのも魅力のひとつです。
ネットでも比較的手に入れやすいのも魅力のひとつですね。
ミニマル
ミニマルは渋谷区富ヶ谷に本拠を置く日本のクラフトチョコレートブランドです。
日本でもかなり早い段階で“Bean to Bar Chocolate”専門店として立ち上げられた、日本におけるBean to Barのパイオニアとして個人的には認識しています。
自社工房でカカオ豆から板チョコになるまでの全工程(選別・焙煎・摩砕・調合・成形)を行い、カカオの個性を最大限に活かした味わいを表現する事をコンセプトとしています。
ラインナップされる商品はカカオ豆の状態を鑑みてその都度変化し続けており、焙煎の具合や摩砕の加減で味わい表現を付けています。
香料は一切使わないのにビターやフルーティーなどのフレーバーを表現すると言う試みにメディアからも注目を集め一時期購入は困難になりました。
こちらは手元に持っていたミニマルのチョコレートのパッケージ。カカオや製法の細かいデータが記されたシンプルな作りが印象的。
ガーナのカカオを使っていること、甜菜糖のみを用いていることなどが記されています。
メゾンショーダン
あのマツコデラックスの番組でも取り上げられたブランド・メゾンショーダン。
フランスらしい洒落たデザインやシンプルながら遊びのきいたチョコレートが魅力的なブランドです。
メゾンショーダンで特に注目したいタブレットタイプのチョコレートがカカオ80%のマシャリ。カカオ80%とは思えないなめらかで優しい風味にはじめて食べた時に衝撃を覚えました。
カカオサンパカ
いわゆる海外の高級有名チョコレートブランドの一角に数えられながら、独自のスタイルを貫くカカオサンパカ。
スペイン王室御用達、スペインを代表するチョコレートブランドで、いっけんする奇抜な素材や組み合わせをうまくまとめる実力派です。
カカオサンパカではラジョスというタブレットチョコレートのシリーズが豊富に展開されています。
ジントニック味のタブレットチョコレートなど珍しいものも多いので、プレゼントなどにも話題性があって知っておいて損の無いブランドだといえるでしょう。
ショコル
自由が丘駅の近くにあるこじんまりとしたチョコレート屋さん。
レシチンや人工香料を使わない自然なカカオの味わいを表現すべく、すべてを手作業で制作。
工房内でカカオ豆を自家焙煎して、石臼で挽いて、チョコレートにするという文字通りのBean to Barを実践しています。
「美しい鳥」と名づけられた同店のメイン商品、コイン型のかわいいタブレットチョコレート「美しい鳥 QUETZAL(ケツァール)」。
産地ごとのカカオをコイン型に成形。それぞれの味の違いを一口ごと食べ比べられるカカオへの愛が詰まった商品です。
クラフト感あふれる魅力的なチョコレートを生み出す注目のブランドです。
美味しくておすすめタブレットチョコレートのまとめ
個人的に注目・美味しいと思うタブレットを販売するチョコレートブランドを紹介して参りました。
チョコにそんなに詳しくないけど興味アリな方はぜひここに載せているモノを試してみてください。
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*1:正方形のタブレットをカレと呼ぶ