おいしけりゃなんでもいい!

身近にある美味しいものを探したい。おいしけりゃ、なんでもいいんだけれど。

スポンサーリンク

桜餅には「道明寺」と「長明寺」の2種類!|関東と関西で違いがあった?

f:id:bollet:20200401112656j:plain


桜餅といえば春の風物詩ともいえるお菓子で、暖かくなってくると和菓子屋はもちろんコンビニからスーパーまで店頭に並ぶ人気スイーツでもあります。


さて、この一般的に桜餅と呼ばれているお菓子に種類があることはご存じですか?


知っている人にとっては当たり前のことですが、意外と知らない方も多いこの事実。


本記事では桜餅の種類とその違いについて紹介します。


桜餅とは?

桜餅とは桜にちなんだお菓子で、雛菓子や春の季語としても用いられる四季のある日本らしい食べ物です。


塩漬けの桜の葉で包んだ餡入りの餅で、桜の風味が春を感じさせるとても風流なお菓子でもあります。



そのはじまりは1717年に隅田川沿いにある長明寺というお寺の門番がお寺の前で売り始めたとされるのが一般的です。



それ以前の書物に「桜餅」の記載が見られることもあるようですが、製法的には現代に伝わっている桜餅とは少し異なるもののようですね。

桜餅には道明寺と長明寺の2種類がある

関西と関東で違う桜餅

桜餅には道明寺と長明寺の2種類が存在します


f:id:bollet:20200401110214j:plainf:id:bollet:20200401110218j:plain
左が道明寺で右が長明寺。どちらが桜餅としてなじみがあるかで出身地が東か西かわかる。


おそらく多くの方はどちらか一方を「桜餅」として呼んで楽しみ、もう一方は「道明寺」ないしは「長明寺」として覚えているかそもそも存在を知らないのではないでしょうか?


見た目にも結構な違いがあるふたつの桜餅ですが、主に関東圏では長明寺を関西圏では道明寺を桜餅として親しんでいます


引っ越しなどで関東・関西を行き来したことのある人はどこかのタイミングで自分の知っている桜餅が桜餅として売られていないことに違和感を持つことも多いのではないでしょうか?


どちらが正しい桜餅か?

いまやどちらも正しい桜餅として各地域で定着している道明寺と長明寺。



そのおこりを辿ってみると長明寺が先程紹介したように1717年に長明寺の門番によって作られたのに対し、道明寺はその人気にあやかって1800年代半ばくらいに誕生したといわれています。


とはいえ道明寺はもともと椿餅という平安時代からあるお菓子を桜の葉と着色によってアレンジしたもの。


そう考えると桜餅というネーミングや発想だけでいえば長明寺が先ですが、お菓子そのものの歴史の長さでいえば道明寺が古くからあるともいえそうです。



いずれにせよこの手の話題は昔から慣れ親しんでいた方を正統派として捉えるのが人間の性というものですから、細かいことは考えずに両方楽しめるようになった方がお得だというものでしょう。

道明寺と長明寺の原料や味の違い

道明寺と長明寺は同じ桜餅でも原料から味まで違いのあるお菓子です。



道明寺
・道明寺粉を蒸して作る
・球状
・つぶつぶとした見た目と食感
・粘りと弾力がある


長明寺
・小麦粉を水で延ばして焼いて作る
・円筒型、二つ折り型など
・柔らかくクレープのような食べ心地


f:id:bollet:20200401110334j:plainf:id:bollet:20200401110339j:plain
道明寺


道明寺の特徴としては道明寺粉という水に浸して蒸したもち米を乾燥させて粗く挽いた保存食で餅を作っていることが挙げられます。


そのため見た目はつぶつぶとしていて弾力があり、おはぎと一般的なお餅の中間のような食べ心地です。


f:id:bollet:20200401110354j:plainf:id:bollet:20200401110357j:plain
長明寺


一方の長明寺は小麦粉を水で延ばして薄く焼いた生地・・・ようはクレープのような生地を作って餡を包んでいます。


生地はとても薄く軽やかな食べ心地が特徴といえるでしょう。


いずれも塩漬けした桜の葉で餅を巻いており、この葉と一緒に口に含むことで餅と餡の繊細な甘さと桜の葉の塩っぽさが絡まる、いまでいう塩スイーツの要素が楽しめるお菓子です。

桜餅には「道明寺」と「長明寺」の2種類があるのまとめ

本記事では桜餅の種類について、関西では「道明寺」、関東では「長明寺」を指すということ、その違いについて紹介してきました。


食の経験と知識は自分の生まれ育った、またはいま住んでいる場所に強い影響を受けています。


しかし少し外の食文化をのぞいてみるといままで自分にとって当たり前だったことが他の人にとっては当たり前でないことがわかっておもしろいですね。


ぜひこの機会に「道明寺」と「長明寺」、ふたつの桜餅を食べ比べてみてはいかがでしょうか?



合わせて読みたい記事
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com
www.oishikerya.com