さまざまなフルーツがあるなかでも根強い人気のあるフルーツ、メロン。
甘くて芳醇で高級感もあるので贈答用から贅沢な水菓子まで幅広く利用されていますが、そんなメロンの産地についてはどのような印象をお持ちでしょうか?
フルーツにそこまで詳しくない一般の方はメロンというと夕張メロンの北海道やクラウンメロンの静岡を思い起こす人が多いようです。
しかしメロンの産地として忘れてはいけないのは茨城県ではないでしょうか?
北海道の夕張メロンや静岡のクラウンメロンのようにブランドバリューはありませんが、実直に丁寧に育てられた茨城のメロンはお求めやすい価格帯なのにとってもおいしいのです。
本記事では茨城県がじつは日本一のメロン産地であるという事実に注目しながら、茨城メロンの魅力に迫りたいと思います。
- 日本一のメロン産地は茨城県?
- アピール下手⁈圧倒的な生産量と魅力的なメロン(農作物)産地を押し出さない茨城県
- 茨城県産のメロンはとってもおいしくてコスパがいい
- 茨城が生み出したメロンの王様「イバラキング」
- 日本一のメロン産地は茨城?のまとめ
日本一のメロン産地は茨城県?
まずはこちらのデータをご覧ください。
これは農林水産省が出している「作況調査(野菜) 確報 平成28年産野菜生産出荷統計」をもとに作ったメロン出荷量のグラフです。
ご覧の通り日本国内で最もメロンを出荷しているのはじつは茨城県なんです。
その生産量はメロン産地としてブランド力を持つ北海道(生産量2位)の1.5倍以上、静岡(生産量6位)と比べると5倍近い数字になっています。
この圧倒的な生産量をみれば茨城県がいかにメロン栽培に適してた土地であるかがわかるでしょう。
これだけメロン栽培に適した土地でおいしいメロンができないはずがないのではないでしょうか?
アピール下手⁈圧倒的な生産量と魅力的なメロン(農作物)産地を押し出さない茨城県
茨城県は皆さんご存知「魅力のない県」でも毎年ワースト1位に選ばれる場所です。
たしかに茨城県は県外からわざわざ遊びに来るような名所が少なく、多くの農作物を作っているにも関わらず「茨城といえばコレ」といえる押しの強い名産品もありません。
そう、とにかく茨城はアピールがヘタなのです。
例えば当ブログでも以前ご紹介している茨城のアグリドームトマト。
茨城NKKアグリドームのフルーツトマト。かつてこんなに大きいフルーツトマトに出会うことがあっただろうか。至高のトマトスライス。そこには塩もマヨネーズもいらない。 pic.twitter.com/nf4GbDzoie
— Jorge(ホルヘ)@おいしいをゆるーく探求するメディア「おいしけりゃなんでもいい!」運営中 (@bollet_jp) 2019年1月22日
茨城県のKEK(協和施設園芸協同組合)グループ、有限会社 NKKアグリドリームが作るフルーツトマトなのですがこれが非常に美味しい。
通常小粒のものが多いフルーツトマトなのにアグリドームトマトはとても大粒で味もしっかりしています。
しかしフルーツトマトといえば根強い人気なのはアメーラトマト。こちらは主に静岡で作られブランド化されているトマトで、非常に高価な値段で取引されています。
逆に言えば土地に恵まれている茨城は生産量が豊富なので、変にブランド化しなくてもじゅうぶんにやっていけるという背景もあるのかもしれません。
しかしこれだけ優れた農作物を作っているにも関わらず、なかなかこうした作物の名産地としても名前が挙がらないというのも切ないものですよね。
特にメロンは果物のなかでも華やかで主役級の存在感を持っています。
圧倒的な生産量を持ち、おいしいメロンをたくさん出荷している茨城がもう少し注目されてもいいのではないでしょうか?
茨城県産のメロンはとってもおいしくてコスパがいい
茨城県はどうしてメロンの産地として適していたのでしょうか?
茨城県はメロンの産地として優れた土地だった
茨城のメロン栽培は歴史としては50年程度なんだそうです。
当時からメロン産地として有名だった北海道の農業関係者が茨城の特徴に着目し、メロン栽培にとても適しているとアドバイスしたことなどがきっかけで本格的な栽培が始まったのだとか。
生産量が優れているのもメロンを作るのに適した場所だからこそなのでしょう。
そして当然それは品質も確かなものであるということに繋がっているんですね。
茨城の主要なメロン産地は鉾田市
茨城メロン鹿嶋市、筑西市、牛久市、下妻市などで生産されていますが、その中でも特にメロンの産地として全国的に知名度が高いのが鉾田市です。
鉾田市は合併を繰り返してきた街ですが、市内に旧旭村の場所で作られる旭メロンと旧鉾田町で作られる鉾田メロンの2つの生産拠点を持っています。
鉾田と旭は両者ともにメロンの生産に非常に力を入れており、糖度センサーを通して消費者が安心してメロンを愉しめるようにしたりお手頃価格なのに非常に質が高いメロンを販売したりしています。
メロンというと産地的には北海道(夕張)や静岡(クラウンメロン)が印象強い人も多いのでは?しかし生産量・出荷量的には茨城が圧倒的に1位。その多くを生産する名産地として鉾田と旭がある(両者は合併して現在の鉾田市になっている)。旭村の糖度のみえるメロンはハズレがなくリーズナブルでオススメ。 pic.twitter.com/BfOY3C2qmr
— Jorge(ホルヘ)@おいしいをゆるーく探求するメディア「おいしけりゃなんでもいい!」運営中 (@bollet_jp) 2019年6月6日
茨城のメロンはとてもコスパに優れている
メロン栽培に適した土地で力を入れて栽培されているからこそ茨城のメロンはとても品質が優れているんです。
贈答用としてサイズを整えたものが多い夕張メロンや静岡クラウンメロンはどうしても高価になりがちですが、茨城のメロンは生産量の多さもあってか贈答用から日常使いまで幅広いラインナップも魅力。
小振りのものを狙えば1000円以下でおいしいメロンを楽しむことができてしまうのでご自宅で気軽に楽しむのにも適しているんですよ。
茨城が生み出したメロンの王様「イバラキング」
メロンにもたくさんの品種が存在しますが、茨城県が2010年に品種登録したのがイバラキングです。
このメロンは青肉系で非常に大玉なのが特徴。
マスクメロンにも勝るとも劣らない濃厚ねっとり系の味わいで、茨城県の青肉メロンの主要品種であるアンデスメロンと比べても青臭さが少なく洗練された印象を持っています。
いままでメロンフリークに言わせると「茨城のメロンは安いけど野暮ったい」という印象が強く、どうしても夕張メロンやクラウンメロンのように「探してでも食べたい」という魅力を打ち出せていませんでした。
ある意味、そうした親しみやすさが茨城メロンの良さであったわけですが、このイバラキングはそうしたブランド力のある洗練されたメロンと戦える実力を秘めているんです。
まだまだ知名度も低く、そういう意味では希少性もある品種。ぜひ今のうちに思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。
日本一のメロン産地は茨城?のまとめ
本記事では北海道や静岡といった高級メロン産地の陰に隠れ勝ちな茨城メロンの魅力をお伝えしてきました。
そもそも北海道はともかく静岡のクラウンメロンなどは徹底した管理をしたコストをかけた栽培法とPRでブランドを確立したメロンです。
そういう意味では土地のポテンシャル的にはメロン栽培に優れた茨城でもじゅうぶんにおいしいメロンが作れるはず。
ぜひブランドバリューに騙されず、この夏は茨城メロンの魅力を味わってみてください。
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