なんとあのラフロイグ10年が手に入りづらくなるらしいという話が囁かれています。
まだ正式なプレスリリースは出ていないようですが、筆者の周りのお店の情報やSNSなどでの噂の広がり方をみてもただごとではなさそう・・・。
そこでラフロイグ10年終売の件についての考察や情報の整理を試みていきたいと思います。
- ウイスキラバーを魅了するラフロイグ10年
- ラフロイグ10年が終売の噂が流れる
- 終売(出荷制限?)になるのはサントリー扱いの正規輸入ラフロイグ10年のみ?平行との違いとは
- 続々と終売・休売されるウイスキーのラインナップ、特にサントリー扱いは要注意
- まとめ|ラフロイグ10年が終売?休売?出荷制限?正規品のみ影響とのハナシも
ウイスキラバーを魅了するラフロイグ10年
ラフロイグといえばスコットランドにあるアイラ島と呼ばれる場所で作られているスコッチウイスキーの一種で、正露丸のような独特で強烈なフレーバーとその奥に隠された非常に複雑な香味が魅力的なウイスキーです。
ウイスキーラバーからは幅広く愛され、熱狂的なファンはもちろん常に客観的な評価を求められるプロからの信頼も絶大なスコッチの造り手という印象のあるラフロイグ。
なかでもラフロイグ10年は長い間ラフロイグのスタンダードボトルとして君臨し続けており、時代が変わっても高いクオリティを維持し続けていたハイパフォーマンスなアイテムです。
ラフロイグ10年が終売の噂が流れる
筆者はもちろん、多くのウイスキーファンから愛されていたラフロイグ。特にラフロイグ10年はご自宅でキープしている人も多く、そのうえで安定供給されていたため終売の話が出るとは・・・という印象です。
ラフロイグ10年の終売情報についてはまだ正式なプレスリリースは出ていないため憶測の域を出ていません。というか冷静に噂を見て回ると、厳密にいうと終売ではないのだろうというのが筆者の見解です。
しかし筆者の身の回りのお店の人、SNS上での噂の拡散度合からみてなにか動きがあるのは間違いないのではないでしょう。
では実際のところはどうなのか。どうやら今回影響が出るのはラフロイグ10年の正規輸入品とのこと。
つまり今回の話では日本向けに出荷されていたラフロイグ10年の流通に支障がでるだけで、ラフロイグ10年自体がこの世から消えてしまうワケではないようなのです。
終売(出荷制限?)になるのはサントリー扱いの正規輸入ラフロイグ10年のみ?平行との違いとは
正規輸入と並行輸入・・・ラフロイグの終売について気にしているレベルの人は「そんなこと知ってる」という人も多いでしょうが、一応ここで補足しておきましょう。
そもそも海外から品物を日本に持ってくることは「輸入」という行為になるわけですが、このさいにその品物の造り手ないしはその大元の会社が、日本に品物を売ることに対してあなたの企業に一任します(販売代理店契約)といって輸入させているのが正規輸入です。
正規輸入を行う会社を正規輸入代理店といい、ラフロイグ10年の場合日本ではサントリーが正規輸入代理店です。
お酒の場合、特にラフロイグのようにある程度の規模で生産している造り手になると、豊富なストックを利用して国ごとに微妙に味を調整します。そうすることで輸入先の市場でのウケをよくするわけです。
ラフロイグに関しては一番の違いはアルコール度数。サントリーの正規輸入品は43%、並行輸入品は基本的に40%です。
もちろんアルコール度数は一概に高ければいいわけではありません。
ここではこのアルコール度数のもたらす意味においては割愛しますが、少なくとも3%のアルコール度数の差は味へ明らかな影響を及ぼします。そして日本ではマーケティング上43%のほうがウケると判断されていたのでしょう*1。
いっぽうでウイスキーの場合は加水によって40~46%前後にアルコールを調節しているので、この場合は並行輸入品より43%の正規輸入品の方が生産コストは明らかに高く、作れる量も少なくなります。
こうした理由からサントリーは今回正規輸入しているラフロイグ10年(43%)を出荷制限する決定に至ったのかもしれません。ラフロイグ側から43%のものは作れない、量を減らす、価格を高騰させる・・・といった話が来た可能性もありますね。
続々と終売・休売されるウイスキーのラインナップ、特にサントリー扱いは要注意
国産のウイスキーが品薄、原種不足により続々とラインナップが整理されて行く中で、製造規模の大きなスコッチウイスキーでも常にラインナップ整理は行われています。
外国のウイスキーは基本的に日本の会社が輸入したものを我々消費者が手にするわけですが、特にサントリーが取り扱って輸入しているウイスキーはラインナップ整理も激しく、マッカランを筆頭にめまぐるしく現状が変わっていきます。
これはサントリー云々というよりはサントリーが正規輸入している品が必然的に大手メーカーの品で時代の流れに流されやすい傾向にあるというのもあると思います。
サントリー扱いのスコッチでいえばマイナーどころですがバルヴェニー12年とオーヘントッシャンのスリーウッドというラインナップも正規輸入が停止ないしは出荷制限がかかるという話も出ており(オーヘントッシャンはネット上での噂のみ、バルヴェニーは実地で話を耳にしています)今後もどうなっていくかわからない状況。
昨年の白州、響の終売で市場が大荒れしたこともあってか、昨年末あたりからの終売などの情報(富士山麓ではたしかメーカー側が在庫は潤沢にあるから買い焦る必要はないと言っていましたよね)は情報がゆるやかに浸透するようにわざと仕向けている節もあります。
特に今回は終売か出荷制限なのかが不明瞭(公式のアナウンスが流れてこないことを考えると出荷制限という見解の方が妥当?)なこともあり、消費者としてはなんともモヤモヤする状況なのですが、少なくともラフロイグ10年の正規輸入品がいつでも酒屋に並んでいる状況はしばらく目に出来ないのかもしれません。
まとめ|ラフロイグ10年が終売?休売?出荷制限?正規品のみ影響とのハナシも
今回のラフロイグ10年もまだまだコアなファンの間での噂レベルで留まっているので記事にするべきか悩みました。
しかし本当に欲している人に情報が届かないのも切ないものがありますから、今回はこうした終売・休売に関する考察を含めて、特にサントリー輸入扱いの正規品ウイスキーに関しては好きな銘柄がある場合はアンテナを伸ばしておいたほうがいいかなと思い執筆しました。
今後新しい情報が入れば随時更新していきたいと思います。
またラフロイグは10年以外にもラインナップが豊富な銘柄でもあります。値段の問題もありますがこの機会に他のラインナップに目を向けて楽しんでみるのもいいと思います。
手に入りやすいラインナップは「ラフロイグの飲み方と種類は?正露丸味のアイラウイスキー代表!?」の記事内でまとめていますのでチェックしてみるのもオススメです。
もし今回の情報を見て自分で飲む分を少し集めておきたいという人は自分が求めているラフロイグ10年が「43%のサントリー扱い正規品」なのかどうかを確認してからにしましょう。
ただすでに在庫が少ないうえに一人一本などの条件が付いているケースも多いので要注意ですね。
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*1:少なくともウイスキーに造詣の深い人はそう考えていると思います