日本で乾燥赤唐辛子というと鷹の爪と呼ばれるものを指すことがほとんどです。
じっさいに普段から料理をする人でも乾燥唐辛子=鷹の爪で覚えている人も多いのではないでしょうか?
しかし世界にはたくさんの唐辛子があって、それぞれ味や辛さが異なります。
なかでも中国の四川料理では唐辛子を使い分けることで味を変化させるのが一般的。
四川料理で使われる唐辛子は四川唐辛子と呼ばれており、さらにそのなかにもたくさんの品種が存在するんです。
本記事では四川唐辛子にフォーカスを当てて、代表的な四川唐辛子の品種をピックアップして味や使い方の違いについて考えてみましょう。
四川唐辛子とは?
四川料理は麻辣味が重要です。
麻は山椒による痺れるような辛さ、辣は唐辛子による熱くなるような辛さのことで、この2重の辛味によって複雑な味わいを産み出しているのです。
この麻辣味のうち辣の辛さを調節するには使用する唐辛子にもこだわる必要があります。
四川料理の世界では何種類にもおよぶ多用な唐辛子を使い分けることで家庭やお店独自の味わい作り上げていくのです。
今回手に入れたのは子弾頭と呼ばれる四川唐辛子。これ以外にも有名な朝天唐辛子など品種も多様で味が異なるようで、中華料理では料理別に唐辛子の品種を変えたりブレンドしたりしているらしい。 pic.twitter.com/gYiJBwJmhI
— Jorge(ホルヘ)@おいしいをゆるーく探求するメディア「おいしけりゃなんでもいい!」運営中 (@bollet_jp) June 10, 2019
この時に使われる唐辛子は一般的に四川唐辛子と呼ばれるタイプの唐辛子で、日本でよく流通している鷹の爪と比べても個性的な香りや独特の旨味を持っています(逆に辛さだけでいえば鷹の爪はそこそこ強いほうです)。
いままで鷹の爪を使って作っていた料理もためしに四川唐辛子に変えてみるだけで劇的に味わいが変わってしまうほど唐辛子は料理の味に直結しているのです。
唐辛子を使った料理をお店で食べたときにどうしてこんな味に作れるんだろう?と思ったらもしかしたら唐辛子の質や種類に注目してみると秘密がわかるかもしれません。
唐辛子が料理に与えるのは辛さだけでなく、コクや香りにも影響しています。
四川唐辛子の魅力
四川唐辛子を油で熱してみるとその存在感の強さがわかります。高温の油に通した四川唐辛子豊かな香りを発し、その香りだけでごはんが食べれそうなほどです。
熱した油には唐辛子からほんのりと赤色が移り、それと同時に旨味と辛味も溶け込んでいます。
麻婆豆腐や回鍋肉といった唐辛子を使う料理が四川唐辛子を使うと劇的にプロの味に近づきますよ。
「四川唐辛子は日本の唐辛子と全く香りが違う」と聞いていましたが、自分で調理に使う機会もないため半信半疑でした。
— Jorge(ホルヘ)@おいしいをゆるーく探求するメディア「おいしけりゃなんでもいい!」運営中 (@bollet_jp) June 10, 2019
しかし縁あって入手した四川唐辛子を使ってみたら香りが本当にまったく違う!
ホールの状態で華やかな香り・・・炒めると食欲をそそるスパイシーで甘さも感じる香りが広がる! pic.twitter.com/dtIvof3TV5
四川唐辛子の種類と味の違い
最近では国内でも中華食材店やネット通販で本格的な中華調味料が手に入るようになり、四川唐辛子も買い求めることができるようになりました。
唐辛子の品種まで記載があることがほとんどなので、ぜひ品種別の特徴も気にしながら四川唐辛子を購入してみてください。
ここではネット通販でも簡単に手に入る二つの代表的な四川唐辛子について紹介します。
朝天唐辛子
日本で最も有名で手に入りやすい四川唐辛子で、日本国内では本格的なお店でも鷹の爪と朝天唐辛子で済ませるところが多いようです。
ピーマンを小ぶりにしたようなぷっくりとしたフォルムが特徴的。
味わいはバランスがとれておりふくよかな香りと甘みがあります。辛味は四川唐辛子のなかでは普通から少し弱いくらいですが、その分コクと香りだけを綺麗に引き出せるので日本人好みの使い勝手の良い四川唐辛子です。
ご家庭で試しに買い求めるのであれば入手難度的にも汎用性の高さ的にも朝天唐辛子がおすすめできるでしょう。
子弾頭唐辛子
非常に色味がよく強烈な香りが特徴的な四川唐辛子。
この唐辛子を油で熱するとキレイな赤色が油に移り見た目にも美しく、とても刺激的な香りを有しています。
辛さはさほど強いほうではありませんが香りと見た目で料理にアクセントを加えてくれる四川唐辛子だといえるでしょう。
四川唐辛子の種類別の使い方
四川唐辛子の使い方は多岐にわたります。
材料と一緒に炒めるのはもちろんですが、辣油や醤に加工したり火鍋のように一緒に煮込んで辛味を最大限に引き出したりして使うことが多いでしょうか。
手に入れた子弾頭でさっそく作ったのは「水煮肉片」(シュイジューロウピエン)。
— Jorge(ホルヘ)@おいしいをゆるーく探求するメディア「おいしけりゃなんでもいい!」運営中 (@bollet_jp) June 10, 2019
水で煮るという字とは裏腹に唐辛子と山椒をこれでもかと利かせた麻辣味がクセになる豚肉の辛味煮込み。
コイツはウマイ!余ったタレはごはんにかけてよし。
豆腐にかければ即席麻婆豆腐も楽しめる。 pic.twitter.com/iCNHGd1ANX
唐辛子は切り方や加熱の方法(炒める、茹でるなど)によっても引き出される味わい・・・特に辛さが異なってきます。
本格的な中華料理人であればどの程度の辛さを出すのか、どのような香りを料理に加えたいかによって処理の仕方や品種も変えるといわれるほど唐辛子は四川料理の根幹であり、非常に奥深い食材なのです。
また四川料理以外にも一般的な乾燥唐辛子としてさまざま料理に応用が可能です。
たとえば鷹の爪を使うことが多い*1ペペロンチーノやアラビアータといったパスタ料理も四川唐辛子を代わりに使ってあげると香りが芳醇になるのでオススメです。
四川唐辛子とは?朝天、子弾頭など種類別の辛さ・味わいの違いと使い方のまとめ
本記事では四川唐辛子とはどんな唐辛子なのか、その代表的な品種や使い方についてまとめてきました。
四川唐辛子に限らず唐辛子はひとつひとつ味わいに個性があり、料理にあわせて使い分けることができる奥深い食材です。
日本では乾燥唐辛子=鷹の爪という図式が出来ているため唐辛子の品種を意識することは少ないかもしれませんがこれを機にぜひ唐辛子の種類にも注目して唐辛子を使った料理をブラッシュアップしてみてはいかがでしょうか。
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*1:というよりも日本だと鷹の爪しか一般的に流通していないので選択肢がない