冬にはホット、夏にはアイスと一年を通して楽しんでいる方も多いドリンク、ミルクティー。
ようは紅茶と牛乳を組み合わせて生まれる飲み物なのですが、いざ自分で作ってみようとなると巷にはたくさんのレシピが溢れていて困惑するかもしれません。
ミルクティーにはロイヤルミルクティーと普通のミルクティーなど複数のタイプがあるので余計にややこしいことになってしまうことも・・・。
そこで本記事ではそもそもミルクティーとはどんなドリンクなのかを踏まえながら、本格的なミルクティーの作り方を紹介します。
コツをおさえればカフェオレやショコラショーよりもご自宅で作って楽しむのに適したドリンクなので、ぜひチャレンジしてみてください。
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ミルクティーとロイヤルミルクティーの違い
まずはミルクティーという飲み物の定義を改めて確認していきましょう。
ミルクティーとはざっくりいえば紅茶と牛乳を使ったドリンクの総称ですが、主に現在の日本ではミルクティーが数種類に分けられて考えられています。
日本で主に楽しまれているミルクティー
1.ミルクティー
別途抽出した紅茶に牛乳を加える、または牛乳に別途抽出した紅茶を加えたもの。
2.ロイヤルミルクティー
牛乳100%または牛乳に水を加えて希釈した液体で茶葉を煮出して作るもの。
3.チャイ
少量の水で紅茶を煮出したものに(ティーベース)牛乳を加え、場合によってはさらに煮出したもの。多くの場合は砂糖や香辛料で味付けされる。
★これ以外にもエバミルクを加える香港式やしっかりと空気を入れて泡立てて作るスリランカ式(キリテー)など、世界各地で独自のミルクティー文化がある。
このように近年人気が高いチャイティーも厳密にはミルクティーの一種として数えられます。
また紅茶大国イギリスから伝来したかのように思われているロイヤルミルクティーですが、これは日本生まれで現地ではシチュードティー(煮込んで作られる紅茶)と呼ばれるものに当たります。
ロイヤルミルクティーも牛乳100%で作られることは稀(理由は後ほど解説)なので、製法的にはチャイティーとの差はあまりありません。
しいてあげればチャイは加糖と香辛料の使用が基本ですが、ロイヤルミルクティーは香辛料は基本的に使わず、加糖もお好みで行われるという点に違いがあります。
この辺りの味付けに関しては結局好みなので、本記事ではチャイティーとロイヤルミルクティーの作り方を厳密に区別することはしません。
完成した紅茶に牛乳を加えるのがミルクティー、牛乳も一緒に使って紅茶を抽出するのがロイヤルミルクティーないしはチャイという定義でレシピを考えていきます。
ミルクティーの材料
どの作り方であれ、ミルクティーに必要な材料は以下の通りです。
- 茶葉
- 牛乳
- 水
- 必要に応じて砂糖と香辛料
特に牛乳と茶葉に関してはミルクティーに適したものをチョイスすることをおすすめします。
ミルクティーに適した茶葉
ミルクティーに適した茶葉というのは具体的にどういった茶葉があげられるのでしょうか?
ある程度の紅茶メーカーであればミルクティー用の茶葉を販売しているので、そうした製品を使うのが最も手軽です。
製品紹介やパッケージ裏にミルクティー向きと記されているものでもいいですね。
茶葉の産地でいえばインドならダージリンなどよりアッサムが適しており、ウバやディンプラなどのスリランカ紅茶は全般的にミルクティー向きです。
アールグレイをはじめとしたフレーバーティーなどもミルクと相性のよいフレーバーを選べば甘い香りの際立つ特別な一杯に仕上がるでしょう。
茶葉の種類としてはCTCと呼ばれる細かく揉み砕かれた茶葉が一般的にはミルクティー向きとは言われていますが、フルリーフの茶葉でも問題なく淹れられます。
ただしチャイのようにたくさんの牛乳と場合によっては香辛料もいれるような場合はCTC茶葉のほうがバランスはとりやすいです。
茶葉は細かく砕かれているほうが成分が抽出されやすい。
ストレートで楽しむ場合は余分なえぐみなども引き出してしまうためフルリーフが好まれるが、ミルクティーにする場合はストレートで飲むには濃すぎる程度に抽出できたほうがミルクに負けない。
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ミルクティーに適した牛乳
基本的には高温殺菌乳より低温殺菌乳のほうが温めたさいの臭みが少ないのでミルクティー向きです。
特に香辛料を加えずたっぷりのミルクで作るロイヤルミルクティーを作る場合、その名に恥じない気品ある味わいにしたいなら低温殺菌乳を使うのがベスト。
ただし低温殺菌乳は賞味期限が短く価格も高いので無理にこだわる必要はありません。
ミルクティーに適した砂糖
ミルクティーの風味を引き出すためには少なからず砂糖をいれるのがオススメです。
砂糖は単純に甘いと感じさせるだけでなく、食べ物や飲み物の風味の豊かさを高める役割もあります。
使用する砂糖は紅茶の風味を活かすならグラニュー糖、ドリンクとしてのコクを深めるのであればカソナードやきび砂糖もおすすめです。
ミルクティーの作り方
一般的なミルクティーは抽出した紅茶に牛乳を適量注ぐだけのシンプルなものです。
ブラックコーヒーにミルクを入れる、またはカフェオレと同じ要領で作ります。
通常の紅茶の抽出については以下の記事にて詳しく解説していますので参考にしてください。
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あとは抽出した紅茶に牛乳を加えるだけです。
加える牛乳の量はお好みで。1匙くらいが一般的ですが、多めにいれればミルク感のつよい味わいになります。
ただし牛乳をたくさんいれれば温度は下がってしまうので注意してください。
アイスミルクティーにする場合は水出し紅茶に牛乳を加えるか、熱湯抽出した紅茶を氷水に当てたり冷蔵庫で冷やしてから牛乳と加えて混ぜるとよいでしょう。
牛乳を加えるぶん紅茶そのものは濃厚に抽出したほうがバランスがとれるので、個人的にはめんどうでも熱湯で抽出することをおすすめします。
水出しで作るとどうしても水っぽい感じになってしまいます。
面倒であれば氷入りのグラスに熱い紅茶と冷たい牛乳を加えてよくかき混ぜるだけでも構いません。
水出し紅茶を気軽に作れるアイテムのレビュー記事
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煮出し紅茶(ロイヤルミルクティー、チャイ)の作り方
ロイヤルミルクティーやチャイは煮出し紅茶と呼ばれるもので、ようは茶葉をポットなどの抽出器具を使わず鍋などで水や牛乳で煮出して作るのが特徴です。
まずは鍋に茶葉をいれ(一杯分につき2.5~3gが目安、茶葉によって異なるのでお好みで加減します)、そこに【ティーカップ半量の水×作りたい杯数分】を加えます。
沸騰させた状態で3分ほど煮込み、茶葉成分を濃縮したティーベースという液体を作っていきます。
最初に水を使うのは牛乳で直接茶葉を煮込むと脂肪分が邪魔して成分抽出の効率が悪いためです。
焦げつかないくらいの火で煮込んでいきましょう。
ティーベースが出来上がったら【ティーカップ適量4/5の牛乳×杯数分】を鍋に投入します。
砂糖や香辛料で味付けしたい場合はここで適量投入し、沸騰直前まで温度をあげて弱火にし、蓋をして3分ほど蒸らします。
このさいに一般的にチャイとして作る場合は火にかけたまま煮込み、ロイヤルミルクティーにする場合は火を止めて蒸らすのが特徴です。
これはチャイの場合は砂糖と香辛料を加えることで味が強くなるのでそのぶん紅茶の成分を強烈に引き出すため、ロイヤルミルクティーは繊細な紅茶の風味を引き出すためと考えられます。
ここで火を止めるかいなかはお好みで構いません。
火にかけ続ける場合は膜ができないように沸騰直前の状態を維持しましょう。
個人的には良質なミルクの風味に負けない紅茶の風味を引きだすためには火にかけながら作ったほうがロイヤルミルクティーの場合でもおいしいと感じます。
3分たったら茶漉しを通してカップに注いで完成です。
インドのチャイやスリランカのキリテーは注ぐ前に高いところから注いでフォーム(泡)を作ることがありますが、これは泡を作ることで口のなかでふんわりとしたテクスチャーを感じさせ、泡が弾ける際に紅茶の風味を楽しむことができるからです。
もしご自宅でチャレンジするならカップに注ぐ前に泡立て器でしっかり撹拌するだけでも同様の効果を得られます。
アイスで楽しみたい場合は茶葉を濾したミルクティーをポットなどの容器に移し変えて冷蔵庫で数時間冷やせばOKです。
日持ちはしないので、作りおきする場合でも仕込んだ次の日までには飲みきるようにしましょう。
本格ミルクティーの作り方のまとめ
本記事ではお店で楽しむような本格的なミルクティーの作り方、レシピを理屈を交えて解説してきました。
理屈を理解していくとチャイ、ロイヤルミルクティーなどの作り方は違いはありつつも、求める味わいに応じて手順やレシピを柔軟に決めていけばよいことがわかります。
ミルクティーの作り方は一度手順を覚えれば決して難しくないので、ぜひ何度か作っておいしく作れるようになりましょう。
また、ミルクティー好きな方には紅茶ではなくチョコレートを使って作るドリンク・ショコラショーもおすすめです。
ミルクティー同様にレシピを覚えると気軽にお店の味が楽しめるので、こちらもあわせてチェックしてみてくださいね。
本格的なショコラショーのレシピ
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