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【キャラメリゼに最適なお砂糖】カソナードとはなにか?代用は可能?

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甘みをつけるのに欠かせない砂糖。ひとくちに砂糖と言ってもその種類はさまざまです。メジャーなものでもグラニュー糖、黒糖、きび砂糖とさまざまな砂糖が売り場に並んでいますよね。


そんななか、お菓子作りに欠かせないと言われている砂糖のひとつが"カソナード"です。非常に繊細で特有の味わいを持つカソナードはキャラメリゼにも適していて、クリームブリュレ作りに欠かせません。いったいどんな砂糖なのか、その魅力に迫りましょう。

そもそもカソナードとは?黒糖に近い砂糖?

フランスの砂糖"sucre de canne"

お菓子作りが好きな人であれば、カソナードが指定されているレシピに出会ったことはありませんか?「カソナードってなに?」と思う事もあったかもしれませんが、これは砂糖の一種です。


カソナードはフランス語で"sucre de canne"(英語だとcassonade)、これはすなわちサトウキビのことを指しています。


具体的な中身はサトウキビ100%で作られるフランスのお砂糖です。精製度が低く糖蜜を含んでいることから茶色みを帯びています。一般的にはブラウンシュガーと呼ばれるタイプの砂糖ですね。

ブラウンシュガーとカソナード

ブラウンシュガーはその名の通り茶色い砂糖全般を指す言葉で、代表的な物ではきび砂糖、三温糖、黒糖などがその仲間になります。しかし、色づいているという点では一緒でもその作り方や味わいはそれぞれで異なります。


たとえば、きび砂糖や三温糖は糖蜜を含まないブラウンシュガーで分蜜糖に分類される砂糖です。いっぽうのカソナードは含蜜糖と呼ばれる砂糖で、日本人になじみのあるものでいえば黒糖や和三盆と同タイプの砂糖になります。


海外では基本的にブラウンシュガーといえばカソナードです。黒糖を用いたお菓子に和のエッセンスを感じるように、黒糖や和三盆といったブラウンシュガーのレパートリーは日本独自のものなんですね。

カソナードの味わいの特徴は?

カソナードの気になる味わいの特徴はどうでしょうか?


この砂糖もさまざまなメーカーから発売されていますので、もちろん各社ごとに味の違いがありますが、カソナードそのものとしての特徴としては「バニラっぽい華やかな香り」「繊細な甘みとコクのある味」と言えるでしょう。


カソナードはサトウキビを粗く精製したものです。精製度が低いと各種ミネラルなどの成分が残るため味わいが複雑になります。黒糖や和三盆が旨味が強く感じるのはこのせいなのですが、カソナードにも同様のことが言えます。


カソナードの故郷と言われるレユニオン島で作られるペルーシュのカソナード。日本で最も知名度が高いカソナードかと思います。


加えて、カソナードは主にレユニオングアドループといったインド洋やカリブ海に浮かぶフランスの海外県で作られています。このような土地の特徴(テロワール)がカソナードに華やかな香りを生み出しているというワケです。

カソナードの使用用途は?

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カソナードの代表的な用途といえばクリームブリュレでしょう。


クリームブリュレはフランス語で「焦がした砂糖」を意味するデザートで、プリン(厳密にいうとプリンとは異なりますが)の表面を砂糖でキヤラメリゼしたものです。


これ以外にも海外由来のスイーツや海外の製菓レシピではカソナードを指定しているものも少なくありません。ブラウンシュガーの持つコクがお菓子に深みを与えてくれるというワケです。イメージとしては和菓子に和三盆を使うようなものでしょうね。

カソナード指定のレシピは他の砂糖で代用できる?

クリームブリュレではキャラメリゼするさいに使われる砂糖はカソナードが一般的です。これは、おそらくコクのあるカスタード地に対して作るキャラメル層に深みを持たせるためにブラウンシュガーを使用 → 海外ではブラウンシュガー=カソナードということから、クリームブリュレにはカソナードを使用するのが一般的だからだと思われます。


これに限らず、カソナードを指定するレシピでは、砂糖に甘みだけでなく旨味も添加してほしいという狙いがあるのでしょう。たしかにこの砂糖が持つ繊細な香りや旨味は特有のものですが、どうしてもこの味にこだわる必要がなければカソナードは他の砂糖でじゅうぶんに代用可能です。


具体的には・・・


  • 素材の味を活かしたいのであれば、グラニュー糖などの精製度の高い分糖蜜で代用
  • 砂糖自体に味わいを求めるのであれば、和三盆や黒糖のような精製度が低くコクのある含蜜糖で代用


という感じになるでしょうね。


ただ、黒糖はかなりクセが強く、和三盆は比較的高価な砂糖ですから、もし代用するのであれば無難にグラニュー糖などで代用するのが良いかと思います。もしくは分蜜糖と含蜜糖の中間的な味わいを持つきび砂糖を使うというのもオススメです。



このあたりは作り出したい味わいとコスト、手に入れやすさなどを考えて選択すると良いでしょう。いずれにせよ、カソナードは比較的代用が容易な調味料だと考えられます。

まとめ

カソナードと呼ばれる砂糖についてまとめました。


この砂糖は「1.フランスの砂糖でブラウンシュガーと呼ばれる砂糖の一種」「2.精製度が低く、特有の香りと味を持つ含蜜糖の一種」「3.海外で一般的に使用される色付の砂糖」「4,クリームブリュレなどで使用が指定されるものもあるが、基本的には代用ができる」といった特徴を持っています。


皆さんもカソナードについての理解を深め、料理やお菓子作りに取り入れてみてはいかがでしょうか?使いようによっては個性溢れる味わいを表現できるかもしれません。