イベリコ豚というと少し食にうるさい方であればすでにお馴染みの食材です。
最近ではスペイン系の飲食店や食肉加工店などでよく見かけるようになってきましたが、20年前に苦労の末日本にイベリコを持ち込んだのがイベリコ屋でした。
本記事ではそんなイベリコ屋のスペシャリテともいえるイベリコハム2種の食べ比べセットを堪能しながら、イベリコ豚の魅力やイベリコ屋の奮闘についてもご紹介していきます。
生ハム好きな方のちょっとしたご褒美にも、おいしいものに目がない方への気の利いたギフトにもオススメできるのでぜひチェックしてみてください。
- イベリコ豚とは?
- イベリコ豚を日本へ持ち込んだイベリコ屋
- イベリコ屋がこだわる"ベジョータ"
- イベリコ屋のレアルベジョータとベジョータを食べ比べ
- イベリコ豚とは?スペインハムのベジョータを食べ比べ!のまとめ
イベリコ豚とは?
スペインの生んだ珠玉の食材イベリコ豚
イベリコ豚はスペインの豚で、イベリア種ないしはイベリア種とデュロック種の交配種のうちでスペイン政府が認定したもののみを指すブランド豚の血統です。
この豚は与えられた飼料、血統、放牧環境、体つきなどからランク分けされています。
イベリコ豚のランク
デ・ベジョータを最高級として、デ・セボ・デ・カンポ→デ・セボと三つのクラスに分別されている
イベリコ豚から作られるハモンイベリコはスペインハムのなかでも特に高級品で食味に優れ、グルメな方や贈答用として世界的に需要のあるハムです。
ハモンセラーノとハモンイベリコの違い
一般的にスペインハムとして知られているハモンセラーノももともとはイベリコで作られていたといわれています。
ハモンセラーノのセラーノは「山の」という意味で、山で作られるスペインハムを指している。
時代の移り変わりとともに飼育の手間がかかるイベリコから飼育の容易な白豚を主として生産されるハムになっていたそうです。
そうした経緯からハモンイベリコはハモンセラーノのなかから独立したスペインハムのジャンルと考えられるかもしれないですね。
イベリコ豚を日本へ持ち込んだイベリコ屋
現在イベリコ豚の多くは日本に輸入されているといわれていますが、この流通ルートを切り開いたのがイベリコ屋です。
イベリコ豚の味わいに深く感銘を受けた当時の社長が苦労の末に日本へ輸入したのです。
というのも当時はスペインと日本の食肉流通事情は非常に厳しく制限されていたんですね。
こうしたなかで双方の政府と交渉して流通を可能にするまでには多大な苦労が必要とされたことでしょう。
イベリコ屋はいまでもイベリコ豚を中心にスペイン食肉の良さを日本人に伝え続けており、加工肉の販売から飲食店の展開まで幅広く活躍されています。
イベリコ屋がこだわる"ベジョータ"
さきほどイベリコ豚にはランクがあるという話はしました。
このなかで最上級となるベジョータはさまざまな条件をクリアしたイベリコのなかのイベリコに与えられる称号です。
特徴的なのはドングリを飼料として育てることにあるのですが、なかでもイベリコ屋がこだわるベジョータは樹齢200年以上の木からとれるドングリで育て上げられています。
長寿の木からとれるドングリは栄養価が高く、これを食べて育つイベリコはオレイン酸やリノレン酸といった良質な脂をたくさん有しています。
こうして育てられたイベリコ豚はベジョータのなかでも特に貴重なレアルベジョータという名前で呼ばれており、イベリコ豚全体のわずか2%程度だといわれています。
イベリコ屋ではこのレアルベジョータの販売にも力をいれており、他ではなかなか食べられない究極のベジョータを楽しむことができます。
イベリコ屋のレアルベジョータとベジョータを食べ比べ
今回はイベリコ屋さんより30か月熟成ベジョータと4年(!)熟成のレアルベジョータのハモンイベリコが50gずつ入った食べ比べセットを試食しました。
イベリコ屋では貴重な原木(レアルベジョータの原木は1本20万超え)から熟練の手技で薄くスライスしてパッケージングしています。
まずはそのまま食べてレアルベジョータとベジョータの味の違いを堪能してみました。
30か月のベジョータは脂身もしっかりとあり肉質も弾力があります。そのままはもちろんですが、サラダやサンドイッチ、パスタに使うことでよりその味わいを楽しめそう。
対する4年熟成のレアルベジョータはずば抜けた芳醇な香り・・・ナッティで深みのある味わいが特徴。肉質は少し乾いた感じですが、そこに旨味が凝縮されており、まるで熟成されたチーズのような雰囲気も醸し出しています。
単体で楽しんだ後はパンに挟んで贅沢にサンドイッチにして楽しむことに。
ハムの旨味がパンによってより強調され、非常においしくたのしむことができました。
イベリコ豚とは?スペインハムのベジョータを食べ比べ!のまとめ
本記事ではスペインが誇る食材であるイベリコ豚、そしてそのイベリコ豚を日本へ持ち込んだイベリコ屋とその商品の魅力をお伝えしてきました。
生ハム好きな方はたくさんいらっしゃると思いますが生ハムも生産国によって細かな製法の違いがあり、結果的に味わいにも違いが生まれます。
突き詰めていくと非常に嗜好性の高い食べ物。そのなかでもイベリコ豚のベジョータやレアルベジョータは最上級に値するものです。
ぜひこの機会にご自分へのごほうびに、大切な方と一緒に食べる美食として、誰かへのギフトとして試してみてはいかがでしょうか?