クリスマス、バレンタインと一年で最もお菓子が消費される時期を過ぎて、まだホワイトデーを残しているとはいえ徐々に世間的なチョコレート熱は収まりつつある初春の候、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
チョコレート好きとしてはイベントなどに振り回されず年中美味しいチョコレートを探求すべし。
ということで今回は以前の記事でも紹介した筆者が今最も注目するショコラトリー「モラン」のとあるタブレットチョコレートをご紹介します。
清涼感溢れる異色のカカオ100%タブレット「チャンチャマイヨ 100%」
今回ご紹介するのはチョコレートファンでも難色を示すことも多いカカオ100%のチョコレート、ショコラトリー・モランのチャンチャマイヨの100%。
サロンデュショコラにて購入したチャンチャマイヨ100%。すでに開封してから撮影したため若干汚いのはご愛嬌。
ペルーと特別に親交の深いショコラトリー・モランは、同国内だけで8つの地域とカカオ取引の契約をしており、いわゆるシングルオリジンと呼ばれる地域の個性(ワインでいうところのテロワール)を意識したチョコレート作りに精を出しています。
チャンチャマイヨはペルーにある地名で、アルプス山脈の麓に位置しており、コーヒー豆の産地としても知られる場所です。
通常砂糖や油分などの添加をして成形されるチョコレートを、一切の添加なくカカオマスのみで作られたのがチャンチャマイヨ100%。
原材料表記にはカカオ豆のみの記載。まさにカカオそのものの味をダイレクトに感じられ一品です。
パッケージの裏面には四代目当主となるフランクさんの写真も載ってます。
モランでは他にも63%のチャンチャマイヨをスタンダード商品として販売していますが、この37%に砂糖やらなんやらが加えられているわけであり、その部分までも全てカカオで埋め尽くされた素材そのものの味ともいえるこちらの商品。
チョコレートファンとしては興味をそそられずにはいられないというわけでありす。
カカオ100%チョコレート「チャンチャマイヨ 100%」をいざ実食!
さぁ、いよいよ実際に食べてることにしましょう。
割ってみました。
香りを嗅いでみると素晴らしく華やかでしっかりとした香りが広がります。
この時点で素性の良いチョコレートであることが分かります。
口に入れて味わってみます。まずは噛まずに口の中で転がして口内の温度で溶かしてフレーバーを感じます。
とても鮮烈な香りが広がりますね、ちょっとスパイシーでフルーティー。
思ったより苦味は強くないですね。その分酸味があとからしっかり追ってきます。
ここは"酸味の魔術師"と言われる同ブランドらしいかな。
酸味も嫌らしくなく、柑橘系フルーツのようなフレーバーのある酸味というんでしょうか。
咀嚼してみます。
驚いたのは、通常カカオ100%チョコレートは余計な油分などの添加もないためザラついたり、口どけに難があるのですが、これはあまり違和感を持ちません。
カカオ自体の持つ油分が多いのか、製法の違いなのか、細かいところは分からないのですが、例えば市販でそのあたりのスーパーに売っている大手のカカオ80~90%のチョコレートと比べても口当たりはかなり違います。
苦みや収斂味もあるものの酸味が強く出てくるので気になりません。
むしろ、例えばコーヒーで酸味のあるものが苦手な人にはきついかもというくらいの酸味があります。
コーヒーの酸味は割と経験ありますが、カカオでここまで酸味を出してくるのはモランくらいしか経験ないですね。
ショコラトリー・モランはやはりすごかった
正直これ単体でずっと食べていたいようなチョコレートかと言われると、答えは否です。
多分もうこのタブレットを買うこともないと思います。
でもモランのチョコレートの持つ繊細でフルーツっぽい酸味のルーツを感じ取れた商品でした。
あまりはお酒のアテにちょこちょこ食べていきたいと思います。
風味はとびますが、ちゃんと保存していればある程度長いスパンで楽しめるのもタブレットチョコの魅力。
これは毎日ひとかけずつ食べるだけでも満足出来そうです。
皆さんも機会があればぜひショコラトリー・モランのチョコレートを、「チャンチャマイヨ100%」もぜひ一度経験してみて頂ければと思います。