日本人がベルギーで製造している「初陣」というビールをご存じでしょうか?
ベルギーといえば多様な味わいを持ったベルギービールを製造する国です。ビールファンの間でもベルギービールといえばひとつのジャンルとして確立しているほど奥深い世界。
そんなビールの聖地で高い評価を獲得しているビールが「初陣」なのです。
本記事では、ビール好きの間では話題になって久しい「初陣」の魅力をわかりやすくご紹介します。日本でも通販などを利用して比較的気軽に購入できるベルギービールなので、ぜひ試してみてください。
ベルギークラフトビール「初陣」の誕生
初陣は、菅原亮平氏が2012年にベルギーで立ち上げたビールブランド「RIO BREWING & CO.(リオ・ブリューイング・アンド・コー)」が手がけているベルギービールです。
菅原氏はベルギーのビール醸造家が組織する「ベルギービールの騎士団(La Chevalerie du Fourquet Brasseurs)」から名誉騎士として認められているほどビールに精通する人物。
日本でも「デリリウムカフェ」「ブラッスリー セント・ベルナルデュス」「ブッチャー・リパブリック」などの飲食店ブランドを8店運営する「EVER BREW」の代表でもあり、日本の海外ビール文化の発展に大きく貢献している人物のひとりと言えます。
そんな菅原氏本人がベルギーで醸造に携わり、日本人らしい繊細な味わいを意識し、日本食と合わせる事に重きを置いたビールが今回ご紹介している「初陣」なのです。
ちなみに日本人が関わるベルギービールといえばほかにも、2006年に設立された今井礼欧氏による「欧和ビール」がビール界隈では有名です。
初陣はベルギーにあるジャンデラン醸造所に委託して製造しているとされており、公式サイトにはほかにもストライセ醸造所、デ・ランケ醸造所、デ・ラ・セーヌ醸造所などの力を借りていることが明記されています。
2021年には千葉・柏の葉に醸造所を拡張移転。新ブルワリーにて醸造を開始したことで製造ラインが強化されました。現在ではベルギーと日本、2つの拠点で生産された魅力的なビールを世界に発信している点にも注目してみてください。
ベルギークラフトビール「初陣」の味わいをレビュー
ベルギービール「初陣」は、ベルギービールに使われることの多いスパイスを使わず、日本で親しまれているビールに寄せて作っているのが特徴。
アルコール度数は6%で、大麦麦芽と小麦麦芽を使用し、2回のドライホッピングを行って醸造されています。
その味わいは、ベルギービールらしいコクがあり華やかな味わいをほのかに感じつつも、日本人に親しみの強いピルスナー系ビールのような爽快感が前面に出てくる仕上がり。
全体的には非常に繊細なバランスで、ベルギービールらしい味わいに振り切られないように、かといって日本のビールっぽくならないように試行錯誤したんだとろうなというのが伝わってきます。
これぞ日本人がベルギーで手掛けるにふさわしいといった印象です。
生粋のベルギービアギークにとっては物足りなさがあるかもしれませんが、日本人が楽しむベルギービールないしは日本食をはじめとしたどちらかというと淡めの味わいを持つ食事にマリアージュをするビールとして非常に優れていると思います。
ベルギークラフトビール「初陣」のラインナップ
「初陣」ブランドでは、2022年現在2種類のラインナップを展開しています。
ベーシックな初陣は、日本人の作るベルギービールとして食事に合わせる事を前提に作られた逸品。
また、「初陣 柚子ブロンド」は、高知県産柚子の皮を大量に使用して、発酵・熟成させるという特別な醸造法を採用。
ベーシックな「初陣」のコンセプトを踏襲しつつも、初陣とは異なる2種のベルギー酵母を利用して柚子のアロマをより香り高く感じさせています。
しかし、そこは食事と合わせることを前提としている初陣だけあり、柚子の香りはほのかで繊細。フレーバーが行き過ぎていないので、素材のアロマが出すぎているビールは苦手・・・という方にも楽しめる仕上がりといえるでしょう。
ベルギークラフトビール「初陣」の魅力をレビューのまとめ
日本人らしいエッセンスが詰まったベルギービール『初陣』。
ともするとクセのある味わいで日本人には敬遠されるベルギービールを、繊細な味わいにまとめあげて仕上げているのが特徴です。
さまざまなシチュエーションで楽しめるビールで、ブランドの今後の展開にも目が離せません。
ビール好き、お酒好きの方はぜひチェックしてみてください。
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