2021年の9月14日に発売され、想定外の売れ行きから一時期市場からなくなる事態となったアサヒ生ビール、通称マルエフ。
その発売から間を置かず、2021年の初頭に発売が予定されていた商品が「アサヒ生ビール黒生」です。
アサヒビールで黒ビールといえば「アサヒスーパードライ ドライブラック」や「アサヒスタウト」がありますが、販売開始からブランドの認知度を高めていた「アサヒ生ビール」の黒ビールタイプだけあり、アサヒ生ビール黒生の味わいも気になるところ。
そこで本記事ではアサヒ生ビールをじっさい飲んでその味や評価をお伝えしていきます。
アサヒ生ビール黒生とは?
アサヒ生ビール黒生はどんなビールなのでしょうか。まずはその概要をチェックしてみましょう。
アサヒ生ビール黒生の特徴
アサヒ生ビール黒生は、ミュンヒナーデュンケル(Münchner Dunkel)と呼ばれるミュンヘンで造られる下面発酵ビールのスタイルを踏襲した商品です。
パッケージにミュンヒナーデュンケルを思わせる「19世紀後半頃ドイツで飲まれはじめた濃色ミュンヘンビールの流れを汲む黒ビール」という記載がある。
より具体的には、黒麦芽、クリスタル麦芽、ミュンヘン麦芽の3種の麦芽をブレンドして使っており、麦芽の香ばしさを楽しみつつ、苦味は抑えめで少し甘さを感じる味わいが特徴とされています。
「黒ビール」と聞いて思い浮かべるイメージは、ビールを飲みなれているかどうかによっても異なると思いますが、「アサヒ生ビール黒生」は「アサヒ生ビール」と比べてもまろやかでやわらかい味わいと感じる方も多いでしょう。
アサヒ生ビール黒生発売の経緯
アサヒ生ビール黒生は、2022年2月15日に発売されたアサヒビールの新商品。すでに2021年9月14日に発売されていたアサヒ生ビール、通称「マルエフ」の系列商品にあたります。
「アサヒ生ビール」はキレがあり麦のうまみをシンプルに味わうラガービールなのに対し、今回ご紹介する「アサヒ生ビール黒生」は黒ビールです。
当初、2021年11月に発売されると告知されていましたが、その後に発売延期が決定し、年をまたいでの発売となりました。
アサヒ生ビール黒生の歴史
アサヒ生ビール黒生は、1982年に日本初の缶の黒生ビールとして発売した「アサヒ黒生ビール」を復活させた商品です。
アサヒ黒生ビールは、発売以来リニューアルなども経験しながら2012年に「アサヒスーパードライ ドライブラック」の発売を受け、実質的にアサヒビールブランドにおける黒ビールの役割を全面的に引き継ぐ形となって2015年に終売しています。
しかし、根強いファンがいたアサヒ黒生ビールは、終売後も再販を希望する声が後を絶たず、「復活の黒生」として再販が実現することに。
新たに発売されるアサヒ生ビール黒生は「1995年から2015年まで発売した商品と同様の中味」とコメントされており、文字通りの「復活」を遂げるというわけです。
アサヒ生ビール黒生とアサヒの黒ビールの違い
アサヒビールには現在3種類の黒ビールがあります。
1.アサヒスーパードライ ドライブラック
2.アサヒスタウトビール
3.アサヒ生ビール黒生
「ドライブラック」はスーパードライの派生商品として考えるべき黒ビールで、まろやかさや甘さが際立ちやすい黒ビールとしては、スーパードライらしいキレのよさが印象的。
アルコールは5.5%。コテコテの黒ビール好きからすると物足りない印象を覚えるかもしれませんが、普段スーパードライやキリン一番搾りしか飲まない方がはじめて黒ビールに手を出すにはおあつらえ向きの商品といえるでしょう。
「スタウトビール」はアルコール8%、スタウトの本場アイルランド式で造られた上面発酵タイプの本格派黒ビール。
その味わいはひとことで表せば濃厚。麦芽のローストによって生まれるカラメルのような甘みとかすかな酸味が特徴的で、海外ビールを飲みなれたビールフリークも認める味わいです。
そして今回ご紹介する「アサヒ生ビール黒生」は、わかりやすく表現すればドライブラックとアサヒスタウトの中間くらいの位置づけの味わい。
黒ビール特有の甘さやまろやかさを残しつつも、濃厚路線に振り切らないようにキレのある飲み口を実現しているのが特徴といえるでしょう。
アサヒスーパードライ ドライブラック
アサヒスタウト小瓶
アサヒ生ビール黒生の味わい、その評価とは⁈
アサヒ生ビール黒生は、奇をてらうことなく誰からも受け入れやすい黒ビールを提案しているビールです。
アルコールは5%とアサヒ系列の他の黒ビールよりも抑えめになっており、そのぶん口当たりがまろやか。
しかしドライブラックのようにキレを重視しているわけではなく、黒ビールらしいコクと甘さはしっかりと備わっています。
この辺りは「アサヒ生ビール(マルエフ)」と「スーパードライ」の差別化と近い印象。アサヒ生ビールシリーズはスーパードライの爽快感に少し飽きた方が味変的に飲んで欲しいという意図を感じますね。
やさしくも奥行きのある黒ビールという印象で、日本の大手が提供する黒ビールとしてはバランス重視。かといってクラフトビールのような尖り過ぎた個性はなく、親しみやすい黒ビールを実現しているといえるでしょう。
アサヒ生ビール黒生の味や評価は?のまとめ
「アサヒ生ビール黒生」は「アサヒ生ビール」に続きファンからの熱い要望を受けて復活したアサヒビールの新商品です。
まろやかでコクがありつつも、多くの日本人がビールに求める軽さとキレもしっかりと残したバランス重視の味わいは多くの方に受け入れられるでしょう。
裏を返せばコレといった押しのない黒ビールなので、長い間飲食店を中心に味のわかる人にだけ愛されてきた本商品。近年のビール市場の成熟によってはじめて日の目を浴びる存在となるのかもしれませんね。
350ml缶
500ml缶
小瓶334ml
合わせて読みたい記事
www.oishikerya.com