日本では四季折々にさまざまなフルーツが栽培されていますが、一度国産のフルーツの美味しさに目覚めてしまうと安価な海外産を食べられなくなってしまう人も多いですよね。
そんな日本以外で世界でも高い品質のフルーツをたくさん作っているのが台湾です。
ライチ、マンゴーなど主に南国系のフルーツの栽培が盛んで、現地の青果屋台には台湾でしか食べられない珍しいフルーツなども多く並んでいます。
そんななかで日本でも楽しめる身近な台湾フルーツといえばパイナップルでしょう。
2021年にはある事件を機に日本でも大ブームが起き、入手が困難になったことも。
本記事では台湾パイナップルは本当においしいのか?その魅力に迫っていきます。
台湾パイナップルとは?
フルーツ売り場で年中見かけるパイナップルですが、主に流通しているのはフィリピン産。ついでシーズン(主に沖縄と鹿児島で作られている国産のパイナップルが春先から夏にかけて出回っています。
日本では基本的にこの2産地のパイナップルしか見かけることはありませんが、ごくわずか台湾からもパイナップルが輸入されていることをご存じでしょうか?
台湾のパイナップルは食用として主に台農17号(金鑚)という品種が輸入・流通しています。
ほかにも加工品用として酸味が強く筋張った台農3号(土鳳)、乳白色でやわらかいミルク(牛)という品種も存在します。
基本的に日本に入ってくる台湾パイナップルは樹上完熟物で、「はちみつパイン」「キャラメルパイン」などといったブランドネームをつけて販売されていますね。
味にばらつきの多いフィリピン産に比べ、樹上完熟が多い台湾パインは甘みが強くてやわらかく、パイナップル特有のイガイガ感が薄いのが特徴。
どちらかというと国産パイナップルに近い食味を持っており、近年の台湾食ブームもあいまって非常に人気の高いフルーツのひとつだといえそうです。
台湾パイナップルが売っていない⁈認知度急上昇のワケ
もともと台湾パイナップルはパイナップルの市場全体を見るとごくわずかしか日本に輸入されていませんでした。
コアなファンを除いて台湾パイナップルにこだわって購入する人は少なかったため、時期を見定めて探せばそこまで入手困難なフルーツではなかったと記憶しています。
しかし2021年は事情が異なりました。
2021年2月26日、台湾産パイナップルの市場の1割を占める中国が「台湾産パイナップルから害虫が検出されたことによる防疫のための禁輸」を発表。表向きは防疫のためとされていますが、じっさいは台湾に対する経済制裁であるという見方が一般的です。
シーズン目前にして市場の1割を失い、行き場を失ったパイナップルの受け入れ先として名乗り出た国のひとつが日本でした。
もともと日本では台湾食に対するムーブメントが起きつつあったこと。
それに加えて東日本大震災から10年という節目もあり、仕入れを決定した人達には当時多大な支援をしてくれた台湾への恩返しの意味合いもあったようです。
その結果、例年よりたくさんの台湾パイナップルが市場に流れ込んだわけですが、SNSを中心としてこの事が一般の人にも広がると興味持つ人が続出。
ちょっとした台湾パイナップルの買い支え運動にまで発展し、いまや入荷後即完売の状態が続くことになったというわけです。
もともと味わい的にも日本で一般に流通するフィリピンパイナップルと比べても魅力がある台湾パイナップルですが、今回の件はそれ以上に台湾と日本の友好関係や商品に対する付加価値(=ストーリー)が人気に火をつけた形と言えるかもしれません。
台湾パイナップルの旬と通販
台湾のパイナップルは3月末から6月~7月までにかけて流通します。
出始めの3~4月は味が軽く、最も味が乗るのは5~6月頃。
特に6月は出荷量も多くなり国内でも台湾産のパイナップルを見かける機会が最も多い時期だといえるでしょう。
ただし、なかなか一般のスーパーなどには出回らないので確実に食べてみたいのであれば通販でお取り寄せするのが確実です。
特に2021年はちょっとした台湾パイナップルブームが起きてしまったがゆえに、スーパーなどへの割り当て分は売り場に並んで即完売してしまうケースも増えています。
ネットを経由して予約販売しているサイトをチェックすればまだ手に入れることができるので、ぜひチェックしてみてください。
台湾パイナップルの味と切り方
今回入手した台湾パイナップルです。
先月(2021年3月)にお世話になっている青果店で入荷した台湾パイナップルは即完売してしまい手に入れられなかったので、今回は1玉だけ残しておいてもらいました。
巷で話題の台湾パイナップルをようやく入手。お世話になってる青果店でも予約分が多くて一般になかなか回らないみたい。
— おいしけりゃなんでもいい (@bollet_jp) April 13, 2021
先月のロットも知り合いにおすそわけ頂いたけど、今回のロットの方が熟しててウマい!品種名書いてないけど色的にも味的にも台農17号かな。 pic.twitter.com/mUM2tXUlYR
まさに「樹上完熟させました!」という感じのジューシーで甘みの強い味わいです。
香りもとてもよく、酸味もしっかり残っているので食べていてくどさは感じません。
むしろやわらかい果肉なのでいくらでも食べられてしまいそうです。
カットの仕方は他のパイナップルと変わりません(写真はスナックパインを切っています)。
まずは頭とおしりの部分を切り落としましょう。
続いて縦に二等分、さらにそれを二等分にカットします(合計4カットにわける)。
樹上完熟の台湾パインはスナックパインと同様に芯の部分も食べることができますが、少し硬さがあり筋張っているので個人的には取り除いて楽しみたいところ。
筆者と同じように気になる方は芯を落としてしまいましょう。
取り除いた芯は捨てるのがもったいないのでミキサーにかけてスムージーにして飲むのがオススメです。
ナイフを使って皮から身を外します。
皮際は少し筋張って食感が悪いので、少し余裕を持ってナイフを入れるのがポイントです。
台湾のパイナップルは本当に美味しい⁈のまとめ
台湾のパイナップルはその人気にたがわず非常に美味なるパイナップルです。
わざわざ探して食べる価値がある味わいで、特にいままで普通に売っているフィリピン産のパイナップルしか食べたことがない人は一度食べてみて欲しいですね。
2021年にはいっきに国内の知名度を高めたので、今後需要が高まり台湾パイナップルの輸入量も増えていくかもしれません。
ぜひその魅力を思う存分楽しんでみましょう!
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