独自の食文化が発展し、日本食のなかでも特に独立したジャンルとして考えられている京都の食文化。
なかでも京都の雰囲気を持つ野菜として京都府の認定基準を満たしたものは一般的に京野菜と呼ばれ、京料理において欠かせぬ食材のひとつになっています。
なかなか他県では手に入れずらい京野菜ですが、そんな食材を使った加工品として近年注目を集めているもののひとつが「すぐきの漬物」でしょう。
近年のヘルシー志向に伴い、健康に良いとされる食品がメディアなどで取り上げられる過程ですぐき漬けも知名度をいっきに高めてきたように思います。
本記事では本場京都のすぐき漬けを楽しみながら、その魅力や特徴に加えおすすめの商品についても紹介していきます。
- すぐきとすぐき漬けとは?
- すぐきの漬物と乳酸菌
- すぐきの漬物の切り方と食べ方
- すぐきの漬物の食べ方・アレンジ
- 筆者お気に入りの粉末だし。これで作るお茶漬けは最高にうまい。
- すぐきの漬物は京都のお漬物屋さんで買うべきおすすめ商品
- すぐきの漬物|乳酸菌たっぷり!京都を代表する食品の魅力!おすすめ商品のまとめ
すぐきとすぐき漬けとは?
すぐき(酸茎)はスグキナ、スイクキ、カモナなどの異名のある京野菜です。
アブラナ科の野菜でカブの仲間というと分かりやすい方も多いかもしれません。
すぐきの漬物はしば漬けと千枚漬けに並んで京都を代表する三大漬物として数えられる、京都の漬物文化において欠かすことのできない存在なんですよ。
すぐき=すくぎの漬物
京都ではすぐき=すぐき漬け・すぐきの漬物と考えられているように、基本的にすぐきは漬物にして食べる食材。
旬となる冬に収穫したすぐきを塩水に浸し後に塩をまぶして本漬け、さらに室のなかで発酵させることで完成します。
もともと漬物のなかでも特に独特の酸味が強い漬物として知られており、基本的には漬けたてを冬のうちに食べるのがおいしいとされます。
そのためすぐきの漬物を冬季限定で販売している漬物屋さんも多いです。春先まで流通しているケースもありますので、ぜひ市場に出回っているうちに手に入れましょう。
古漬けになったものは酸味もかなり強く、一般には出回らず現地では炒め物などに混ぜて使うことが多いといわれています。
すぐき漬けとすんき漬けの違い
長野県木曽地方には「すんき漬け」と呼ばれるすぐき漬けによく似た名前の漬物が存在します。
すんき漬けは赤カブを無塩で低温発酵させる漬物で、有塩ですぐきという品種の野菜から作られるすぐき漬けとは漬け方からそもそもの漬ける野菜まで全く異なる漬物です。
似た名前でカブ系統の漬物というところまで一致しているため混同している人も多いようですが、ぜひ区別して覚えておきたいですね。
すぐきの漬物と乳酸菌
すぐき漬けは土着の菌が交じり合って発酵することで独特の酸味と風味を生み出す漬物です。
そのため作る人やお店によって味わいは微妙に異なります。
無数の乳酸菌が存在していると言われるすぐき漬けのなかでも近年その知名度を上げるのに一躍かったのがラブレ菌です。
この乳酸菌は京都パストゥール研究所においてすぐき漬けから発見された植物性の乳酸菌で、塩漬けという過酷な環境下でも生き抜く力強い乳酸菌として注目を集めました。
じっさいにテレビや雑誌で一時期すぐき漬けとラブレ菌について取り上げることが多かったため、以来すぐき漬けは全国的に知名度をあげ売り上げも伸びたという話もあります。
もともと漬物は乳酸菌の宝庫で適量食べることで身体にも嬉しい食材だと言われてきましたが、なかでもラブレ菌を豊富に含むすぐきの漬物がヘルシー志向の人々に受け入れられたのは当然の結果だったのかもしれませんね。
すぐきの漬物の切り方と食べ方
すぐきの漬物は基本的にかぶの漬物と同じような要領で食べることができます。
しかし特有の強い酸味を和らげるためにアレンジをして食べるのもまた愉しみ。
すぐきの食べ方について模索してみましょう。
すぐきの漬物の切り方
まずはすぐきの漬物をカットしていきましょう。
基本的にすぐきの漬物は高級漬物で贈答用としての需要も高いことから、通常の漬物と異なりカットされる前の丸のままで売られている商品も多いです。
なかには"刻みすぐき漬け"として細かくカットされたものなども売っていますが、どうせなら丸のまま買っていろいろな楽しみ方に挑戦してみたいところです。
まずは本体を取り出して軽く流水で洗い流します。
葉・茎の部分とかぶらの部分をわけます。
葉・茎の部分は軽く絞って水気を抜き、みじん切りにします。
かぶらの部分は大きさに応じて半月状にカット。
今回は少し大きめのものでしたので、縦半分に切ってからさらに2等分しスライスしています。
残ったものはタッパーなどにいれて保存。
時間が経つと酸味が強くなり、香りもより強烈になっていきます。
すぐきの漬物の食べ方・アレンジ
すぐきの漬物はさまざまな楽しみ方ができます。
ぜひ自分なりの美味しい食べ方を見つけてみましょう。
酸味の度合いで食べ方を変えていくと飽きずに楽しめますよ。
まずはそのまま
まずはぜひそのまますぐきの漬物の味わいを楽しみましょう。
スライスしたかぶらと刻んだ葉と茎をお皿に盛りつけて楽しみます。
お酒のおつまみやお茶のお供にそのまま食べてももちろん美味しいですし、ごはんのおすがにするなら醤油を垂らすとぐっと風味がプラスされて美味。
現地の方の食べ方として、ここにさらに七味唐辛子を振りかけるといいと聞いてから筆者も醤油+七味唐辛子でごはんのお供にすることが多いです。
不思議な組み合わせですが、これがじつに絶妙にすぐきの風味をブーストしてくれるんですよね。
アレンジして楽しむ
発酵が進み酸味が強くなったものや量が多くて持て余してしまった場合はアレンジして楽しみましょう。
まずお勧めしたいのがすぐき漬けのお茶漬け。
京都では"ぶぶ漬け"とも呼ばれ、漬物ごはんにお茶をかけて楽しむことが多いんですよね。
適当な大きさに刻んだすぐき漬けを醤油とわさびで和えてごはんに乗せ、白ごまやあられを乗せてお茶(ほうじ茶がおすすめ)
かけて頂きます。
筆者はほうじ茶を淹れる際に茶葉に少しだけ粉末のだしを加えて"だしほうじ茶"にしています。
筆者お気に入りの粉末だし。これで作るお茶漬けは最高にうまい。
さらに食べやすく楽しみたい場合はチャーハンもおすすめ。
刻んだすぐきをチャーハンに加えて軽く炒めるだけなので簡単。
すぐきの風味がいいアクセントになって晩御飯や飲んだ後のシメにも最高の炒飯になりますよ。
ほかにもサラダに混ぜたり冷ややっこにのせたり、うどんやおそばにトッピングしたりとアレンジは自由自在。
酸味のきいた野菜だと思えばさまざまなシーンで活躍するので、余ってしまっても持て余すことは少ないはずです。
すぐきの漬物は京都のお漬物屋さんで買うべきおすすめ商品
ここまで見てきたようにすぐきの漬物は京都の特産品です。
基本的には京都の漬物を取り扱うお店で購入が可能。
したがって現地へ旅行に行った際にお土産として購入するか、通販でのお取り寄せがすぐきを楽しむ手段となります。
今回、筆者が写真付きで取り上げているのは京都の老舗漬物屋「ニシダや」さんの冬季限定のすぐき漬け。
もともとしば漬けで有名な漬物屋さんですが、すぐき漬けもとてもおいしいのでおすすめのお店といえるでしょう。
ニシダやさんは楽天市場内にニシダや公式ショップが存在するため気軽に取り寄せできます。
ほかにも丸ごとのすぐき漬けを販売しているショップは探せば多数存在します。
ぜひチェックしてみましょう。
もっと気軽に取り寄せたいのであればメール便での配送も受け付けてくれるショップを探すのもいいでしょう。
いくら高級漬物といっても送料に1000円以上出してしまうと割高なので、取り寄せるなら送料の安いショップを探すのもポイントになります。
その場合はきざみすぐきを販売しているところをチェックしてみるとよいでしょう。
すぐきの漬物|乳酸菌たっぷり!京都を代表する食品の魅力!おすすめ商品のまとめ
すぐきの漬物は京都の冬を代表する食品のひとつです。
乳酸菌がたっぷり含まれる身体に優しい味わいを味わいたい方はぜひ京都からすぐき漬けをお取り寄せしてみてくださいね。
きっとその魅力にハマってしまうこと間違いなしですよ!
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