カクテルの王様とも呼ばれるマティーニ。
非常強いカクテルで飲む人を選びますが、さまざまな逸話が語り継がれているため、お酒好き・スノッブ好きにとってはたまらない話のタネとなっているカクテルです。
さて、数あるマティーニのレシピのなかでも特にウンチク好きの心をくすぐるのがボンドマティーニと呼ばれるマティーニです。
映画007の主人公であるジェームズ・ボンドが作中でさまざまなマティーニを頼むことから、そのレシピを総称してボンドマティーニと語るようになりました。
本記事ではボンドマティーニとはなんなのか、どんなレシピが存在するかのについて語っていきます。
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ぜひこの機会に007の世界でボンドたちが楽しむマティーニをその目でチェックしてみては?
ボンドマティーニとは?
マティーニはジンとベルモットというお酒を混ぜた非常に強いアルコールのカクテルです。
007に限らず多くの文芸作品で取り上げられ、歴史上の人物にも愛飲した人が多いことからカクテルのなかでも知名度が高いものでしょう。
そんなマティーニですが、シンプルなレシピだけにアレンジが多く存在しています。
なかでもウンチクの多さから独自のカクテルとしてある意味独立したカクテルとしての地位を確立しているのがボンドマティーニなのです。
このマティーニは007シリーズの主人公であるジェームス・ボンドがサービスマンに作らせるドリンクで、作中でボンドがこだわりの詰まったレシピを明確に指定していることからボンドマティーニと語られるようになりました。
加えてボンドは作品ごとに異なったレシピを指定することがあり、作品の内容と絡めた意味深なレシピとして捉えられるなど、ハードボイルドなボンドの人物像に憧れる男性諸氏の興味をひくことでとにかくスノッブなカクテルとして巷で親しまれています。
代表的なボンドマティーニのレシピとセリフ
007シリーズではさまざまなシーンでボンドがお酒を嗜むシーンが出てきます。なかでも多いのがシャンパーニュとマティーニを飲んでいるところ。
ボンドマティーニは作品によって微妙に指定されるレシピが異なることもあり、じっさいにお店で注文する側される側の間でも混乱をきたすことも少なくありません。
ここでは大きく分けて2種類存在するボンドマティーニについて、登場シーンやセリフを踏まえて紹介していきます。
「カジノロワイヤル」の特別なボンドマティーニ
「カジノロワイヤル」はイギリスの作家イアン・フレミングによる記念すべき007シリーズ長編1作目の作品です。
最近では2006年に公開されたダニエルクレイグ版ボンドが登場する最新シリーズの1作目としてヒットし、若い世代にも007の存在を知らしめた作品です。
ボンドマティーニの初出も同作で、そのうえこの作品で登場するボンドマティーニは「ヴェスパー」という別名がつくほど存在感のあるボンドマティーニになりました。
ボンドはこの作品で以下のようにマティーニを注文します。
Three measures of Gordon's; one of vodka; half a measure of Kina Lillet. Shake it over ice, and add a thin slice of lemon peel.
ゴードン(ジンの銘柄)3に対してウォッカ1、キナリレ2分の1、氷のように冷たくなるまでシェイクして、それから薄くレモンピールをスライスして添える・・・非常に細かいレシピ指定ですね。
さらに実際にレシピを指定する前にボンドは「深いソーサー型のシャンパングラスに注いでくれ」というグラスの指示まで行っています。
現在キナリレは製造が中止されていて、代替製品として風味は異なりますがリレブランというお酒を使用することが多いです。
別名でもあるヴェスパーとはボンドが作中で関係を持つ女性の名で、いわゆるボンドガールの一人目にあたる人物。
しかし数ある007シリーズに登場するボンドガールのなかでもヴェスパーほどボンドの心を捉えた女性はいませんでした。
ボンドはウエイターに作らせたこの特別なマティーニの味わいと彼女の存在とをかけてこのマティーニにヴェスパーと名付けたことになっています。
ボンド「そうだな、ヴェスパーと呼ぶことにしよう 。」
ヴェスパー「後味が苦いから? 」
ボンド「いや、一度味を知ってしまうとこれしか飲みたくなくなるんだ。」
なんてキザなセリフでしょうか。
芯がありながらも苦味が効いてクセになってしまう味わいをヴェスパーの人物像と魅力になぞらえてのセリフ。
ボンドマティーニのなかでも特別に人気の高いレシピで、2006年公開の映画版でのダニエルクレイグとエヴァグリーンのやりとりが様になっていたこともあってか、今もっとも人気の高いボンドマティーニだといえるかもしれません。*1
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それ以降の作品に登場するボンドマティーニ
「カジノロワイヤル」以降もボンドはことあるごとにマティーニを飲んでいますが、「ヴェスパー」の時ほど細かい注文が出ることはありません。
基本的にヴェスパー以外のボンドマティーニはウォッカをベースにしてシェイクして作るウォッカマティーニです。
「Vodka Martini, Shaken, not stirred」(ウォッカ・マティーニ、ステアではなくシェイクで)
というセリフでオーダーされることが多く、冷たいものは徹底的に冷やして飲むべしというボンドの流儀が表れているオーダーだといえるでしょう。
ウォッカマティーニに分類されるこのカクテルですが、あくまでもシェィクで作るという点にボンドらしさが表現されていています。
ウォッカベースでもジンベースでもマティーニは通常ステアと呼ばれる技法を用いて作られる。
ボンドマティーニは基本的にシェイクという技法で作られる点に違いがある。
シェイクしたドリンクはステアより冷たく、かつ混ざり具合がしっかりとしていて激しい撹拌によってなめらかで飲みやすい口当たりになる(とはいってもマティーニの場合はシェイクしてもかなり強く感じるでしょうが)。
バーでボンドマティーニを頼むさいの注意点
バーをはじめとした飲食店でボンドマティーニを注文したいときにはいくつか気を付けたほうがいいポイントがあります。
事前にこれらのポイントを押さえておくことでボンドのようにスムーズにマティーニを楽しみましょう。
まずはお店のオリジナルマティーニを楽しもう
マティーニは作り手によって同じレシピでも味が異なるといわれるほど繊細なカクテルです。
微妙な分量や混ぜ方にまで作る人のこだわりがあらわれるため、初めてのお店ではまずボンドマティーニではなく普通のマティーニを楽しみたいところ。
いきなりレシピを指定して作ってもらうのはちょっとしたワガママに当たるわけですからお店に対して失礼です。
もちろんすべてのお店の方がそう考えているわけではないと思いますが、経験上いきなりボンドマティーニを頼まれると「できればまずは普通のマティーニを飲んでほしい・・・」と考えているバーテンダーさんも多いようです。
どのボンドマティーニかを指定したほうが無難
それでもボンドマティーニが飲みたい・・・という方はせめてボンドマティーニのなかでも"ヴェスパー"なのか"ウォッカマティーニ"かを指定したほうがいいでしょう。
こちらもプロの方からうかがった話によると「人によって見ているシリーズ作品が異なるから、ヴェスパーが飲みたいのかシェイクしたウォッカマティーニが飲みたいのかが"ボンドマティーニください"だけではわからない」とのこと。
混乱を避けるために「シリーズ何作目に出てきたこういうレシピのボンドマティーニ」と明言するといいのではないでしょうか。
マティーニは強いカクテルだということを肝に銘じよう
最後に、ボンドマティーニにしろ普通のマティーニにしろマティーニはとてもとても強いカクテルです。
人によっては一杯飲みきれなくてもおかしくないくらいのパンチの利いたカクテルなので、自分の酒量をしっかりと理解している人だけが頼むことを許されるカクテルでしょう。
「マティーニは作る人よりも飲み手側の力量が試される」ともいわれており、歴戦の飲み手は本当においしそうにマティーニを嗜むことができます。
逆に飲みなれず背伸びしてオーダーしている人はカウンターの横で見ていても簡単にわかります。
ぜひボンドのようにスマートに、また周りで見ている人や作ってくれた人が良い気分になれるくらいおいしそうにマティーニをすすってみてください。
ボンドマティーニとは?セリフによるレシピの違いを理解して楽しむのまとめ
本記事では007シリーズには欠かせないドリンクであるボンドマティーニについて解説してきました。
このマティーニは007の主人公であるジェームスボンドが作中で愛飲するカクテルで、作品によって微妙にレシピが異なるケースもあります。
ボンドに憧れてボンドマティーニをお店で注文する際は、あくまでもボンドマティーニは亜流カクテルであることを意識してから頼むようにするとよいでしょう(こだわりのあるお店では材料やレシピの関係から作ってもらえないこともあります)。
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*1:先述したように当時のレシピを再現することはほぼ不可能。リレブランもお店によっては取り扱いのないところも多く(正直汎用性が少ない)作ってもらえないことも多いので気を付けてほしいところ