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クレイジーでおもしろいブランデーの造り手たち|カポヴィラ、メッテ、クリストフケラーetc

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ブランデーの世界はじつに深い。おそらく他のどんな蒸留酒よりも造り手が多く、世界中で作られている。世界で親しまれるお酒の中心が果実から作られるワインであるように、蒸留酒の世界ではやはりその中心は果実から作られるブランデーなのだと思います。


ブランデーの造り手たちのなかには、他のお酒の生産者には見られないようなクレイジーでおもしろい人たちもいっぱい。採算度外視の品質のみを追求したブランデーの作り方、素材との向き合い方、そして職人としての生き様・・・。


きっとここで紹介するような造り手のストーリーを知れば、ブランデーにもっと興味が出てくるに違いないでしょう。


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奥深くおもしろいブランデーの世界

ブランデーはとにかく自由なお酒です。フルーツから作られる蒸留酒という以外には基本的に制約がなく、世界中さまざまな場所で作られ楽しまれています。


なかには作り方や産地に決まりのあるブランデーのジャンルも存在しますが、そのジャンルのなかで徹底して磨き上げられたブランデーも、あるいはその枠の外で自由に作られているブランデーにも魅力的なものはたくさんあります。


特にフランス、イタリア、ドイツなど、職人気質な酒造りの名手がたくさんいる国々ではブランデーにおいても鬼才・天才と呼ばれている造り手が存在しています。


今回はそうした造り手のなかから何人かをピックアップして紹介していきたいと思います。もはやクレイジーといえるような造り手ばかりですが、彼らの作るブランデーを飲めば、蒸留酒、もっといえばお酒そのものに対する概念が変わってしまうかもしれませんね。


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ブランデーには国や原料によってさまざまな規格・名称が存在する。一般的なブランデーの分類について上掲の記事にしてまとめていますので、ぜひブランデーを楽しむ基礎として目を通して見てください。

クレイジーでおもしろいブランデーの造り手たち

「皇帝」の異名を持つ圧倒的な存在感!「カポヴィラ」

カポヴィラはグラッパの生産地として名高いバッサーノ・デル・グラッパ近くの渓谷に蒸留所を構えています。土地柄グラッパの造り手として認識されることもありますが、カポヴィラの真価は葡萄に限らず、あらゆるフルーツから生み出されるブランデーのバリエーションにあります。


"皇帝"との異名を持つ主人・ヴィットリオ・カポヴィラはさまざまな賞を受章する蒸留酒の鬼才。イタリアにおける蒸留家の最重要人物とも称され、国際的にも酒通達には非常に有名な人物です。


カポヴィラのこだわりは尋常ではなく、イタリアの日差しをたっぷり浴びて育てるフルーツの収穫にさいしては徹底した完熟指向で、ときには手でもぎとることをせずにネットを張って自然に落下するのを待つといいます。


また蒸留にさいしては、フルーツ単体の魅力を引き出すために複数の果実のブレンドや余計な添加は一切せず、時として湯煎で蒸留するという途方もない時間とコストをかけて丁寧に優しくフルーツの持つ成分を引き出していきます。そのため一度に作られる量は限りがあります。


ブランデーのみならず、その原料であるフルーツに対する異常なまでの執着と愛情が生み出す至極のブランデーは一度は飲みたい銘酒です。

西洋桃のフルーツブランデー。桃の香りが豊かに香る至高の一本。


土地柄、グラッパにも注目したい。

頑固一徹なおじいちゃんが守り抜いた味「ロマーノレヴィ」

ロマーノレヴィはイタリアの老人の名です。その名を冠したグラッパはまさしくロマーノレヴィ本人の手によって作られます。


昔ながらの直火式蒸留で機械に頼ることなくすべてを自分の五感で判断して手作りしているクラフトマンシップ溢れるグラッパ。さらに特徴的なのはそのラベル。手書きのラベルが多く、レヴィ自身が気分で書いているため非常に稀少性が高くなっています*1。マニアのなかには絵柄で取引額を決定する人もいるほどです。


ロマーノレヴィは基本的に直接取引しか行わず、わざわざ自分のところへ訪れてくれた人に対してのみグラッパを販売していたといいますが2008年に亡くなってしまいました。レヴィファン、ブランデーファンには大変ショックなニュースでした。


現在ではファブリツィオ・ソブレロという生前からレヴィの手助けをしていた人物が蒸留所を引き継いでロマーノレヴィのブランドをひっそりと守っています。


グラッパらしい香味を根底に持ちながら、他のグラッパとは比べ物にならない圧倒的な厚みのある味わいに魅了される人は少なくありません。


特徴的なラベルデザインが目をひくが、味わいも秀逸。グラッパといえばレヴィの右に出るものはいないと考えている人も多いだろう。

天才的なセンスによって生み出す独創性あふれるオードヴィー「ジャン=ポ-ル・メッテ」

ジャン=ポ-ル・メッテはフランス・アルザスのオードヴィー(ブランデー)の造り手。


ワイン造りが盛んなアルザスですが、メッテは葡萄に限らずトリュフやアスパラガス、タンポポの花、胡椒、にんにく、バジリコ、ミント、バニラ、コーヒー、カカオ、アーモンド、バナナ、パイナップル・・・従来の常識ではありえない素材をブランデーへと変身させていきます。とにかくありとあらゆる素材をブランデーに変えてしまうメッテは、蒸留酒の新しい道を切り開いた人物といえるでしょう。


果汁のある果実はそれ自体を発酵・蒸留させてブランデーに、果汁の無い素材は葡萄のスピリッツ(ブランデーの原型)を一度作ってから、使いたい素材のエキスをそこに漬け込みで抽出し再蒸留することでエッセンスを取り出していくという手法で、非常に独創的ですが魅力的なブランデーを生み出してきました。


この天才的な造り手には世界中にファンが多く、手に入れるのも難しくなりつつあります。ネット上でもその在庫をかけることはほとんどありません。

お酒にアートを感じる「スティーレミューレ」

新世代の蒸留家として2005年に颯爽と現れ、酒通の心を虜にしたのがスティーレミューレです。ドイツ最南部、アイゲルティンゲンに蒸留所を構え、斬新なブランデーを生み出し続けています。


この蒸留所を手掛けるのはクリスフケラーという人物。もともとはアートディレクターで、後にジンの世界を激変させるきっかけともなる「モンキー47」というジンの制作に関わった後にスティーレミューレを立ち上げます。


植物の成長、開花、結実、成熟という一連の流れ、生命そのものをコンセプトにしたスティーレミューレの作るブランデーはそれまでのブランデーとは明らかに一線を画しています。


まずグラスに少量注ぐだけでふわりと漂う香りがただものではないことを感じさせますが、実際に鼻を近づけるとあまりに魅惑的で濃厚なアロマに驚愕します。もはやお酒というより香水に近いその香りを持つ液体は、しかし舌に乗せると確かに素材の風味を口内にも運んでくれます。


「グラスの中のフルーツ」「お酒の香水」などと称されるブランデーですが、数ある中でも最もこの言葉にふさわしいのはスティーレミューレに間違いないでしょう。


スティーレミューレの商品はなかなか入手できないが、クリストフケラーが手掛けたモンキー47にも種類は違えどスティーレミューレの片鱗を感じることができる。

日本人が立ち上げたボタニカルブランデーの蒸留所「mitosaya」

mitosayaは日本人である江口宏志さんが立ち上げた蒸留所およびそこで作られるボタニカルブランデープロジェクトです。


江口さんはなんと先ほど紹介したスティーレミューレの代表であるクリストフケラーの作るお酒に魅了され、はるばる南ドイツへ赴きその技術を学んできてしまいます。


身近な物を酒通も驚くブランデーへと変身させるスティーレミューレの神髄を肌で感じた江口さんは日本に帰国し、自身も日本の植物を用いたボタニカルブランデーを作ることを決意。千葉県大多喜町の薬草園跡地を蒸留所へと改築し、今まさにプロジェクトを本格的に始動させようとしているmitosaya。まだ発売には漕ぎ着けていませんが、今後の動向に目が離せません。


mitosaya.com

まとめ

留まるところを知らないブランデーの奥深い世界。


従来ブランデーというと葡萄を使ったグレープブランデー、なかでもコニャックやアルマニャックなどに焦点が当てられるのが基本でしたが、近年はここで紹介したような造り手たちの活躍もあり、徐々にブランデーの在り方自体に変化が起きてきています。


ますます面白くなりそうなブランデーの世界をぜひ体感してみたいですね。



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*1:現在ではプリントラベルに