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リーデルグラスのおすすめの選び方!ワインからウイスキーまでプロ御用達の実力

リーデルといえば多種多様なお酒それぞれに適したさまざまなグラスをラインナップするグラスメーカーです。


その豊富なラインナップと確かな品質からプロ御用達ともいわれ、おそらく多くの方は知らず知らずのうちにリーデルに注がれたお酒を楽しんだことがあるのではないでしょうか?


そんなリーデルですがそのたくさんあるラインナップからどれをチョイスすればいいのか迷ってしまうことも多々あります。


そこで本記事では今まで多くのリーデルグラスの使用経験がある筆者が、家飲みに便利な安価なシリーズからプロ仕様のマニアックなアイテムまでリーデルグラスの魅力とおすすめ、選び方までを解説していきます。

リーデルとその歴史

1756年ボヘミアで始まったリーデルは、リーデル家によって250年を超える時間を生き抜いてきました。


戦争や経営難と長い歴史のなかにはあまたの苦難がありましたが、もともとのリーデルは他のブランドと変わらぬ装飾性の高いグラス工房でした。


そんなリーデルが現在のような「お酒の持つポテンシャルを最大限な引き出す」機能的なグラス作りにとりかかるのは1960年と、250年の歴史のなかではほんの最近のことです。


当時は見た目の美しさを重視する華美なグラスが主流だったなかで、9代目クラウス・リーデルはワインの持つポテンシャルを引き出すのには従来のグラスでは小さすぎることに気づきます。*1


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アンティークのワイングラスなどをみると、今と比べて非常に小振りなサイズのワイングラスが多いのに気づくだろう。



ワインを最大限に味わうための機能的なグラスはワイン界にも大きな衝撃を与えました。


研究によって理論的にもリーデルのグラスがワインのポテンシャルを引き出せることがしだいにわかっていき、リーデルは一躍グラスウェアの最先端へと躍り出ることになります。


その後さまざまな酒類に対して適切な形状の機能的なグラスを開発し続けるリーデルはいつしかプロ御用達のメーカーとして認められていくこととなるのです。

リーデルのグラスはなにがすごいのか?

お酒ごとに形状を変えた多種多様なラインナップ

リーデルはグラスに対する装飾などをいっさい排し、あくまでも注がれるお酒のポテンシャルを引き出すことのみに焦点を当てています


デザインをお酒のために設計しているわけですからお酒の種類だけグラスが存在します。


例を出せば、最も有名なソムリエシリーズの赤ワイン用グラスだけでも7種類に及ぶ展開を行っており、同じ赤ワインでも特徴ごとにより適したグラスをチョイスできるようになっています。

形状で最大限にポテンシャルを発揮させるリーデルのグラス

お酒ごとにグラスの形状が異なるのはなぜなのでしょうか?


リーデルは形状が変われば液体が口にあたるときの場所が変わり、かつグラス内に内包される香りが変わると考えています。


同じワインでも舌の先と中央とに流し込むのでは味の感じ方が異なる*2ため、これを逆手に取りグラスの形状で舌のあたる場所をコントロールし、そのお酒に最も適した場所に液体をあてるように設計しています


加えて従来よりも適量の液体に対してボウルを大きく作ることで香りをグラス内に充満させ、よりお酒の持つ香り成分を魅力的に感じられるよう考えています。

リーデルのグラスの選び方は?

ハンドメイドかマシンメイドかで選ぶ

グラスには職人が手作業で作るハンドメイドと機械で作るマシンメイドの二種類があります。


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ハンドメイドとマシンメイドの比較


ハンドメイドの製品には機械では出せない絶妙な質感があり人気ですが値段もそれ相応に高くなります。台座にイニシャルスタンプが刻印されており、年代によってその形が微妙に変わっているのもマニア心をくすぐりますね。


リーデルでいえば「ソムリエ」「スーパーレジェーロ」といったシリーズがハンドメイドとなります。


ハンドメイドがマシンメイドともっとも違うところは薄さです。特に口に当たる部分の繊細さに絶妙な違いがあり、このわずかな違いがお酒のポテンシャルをより引き出してくれるのがマシンメイドの魅力です。


非常に薄く繊細なグラスは今の技術を持ってしてもハンドメイドでないと作ることができません。


特にリーデルのようにグラスの形状を絶妙にコントロールすることに意味のある場合はなおさらです。


いっぽうでマシンメイドの製品も近年非常に高品質なものが増えてきました。


その分決して安価というわけでもなくなっていますが、特別な理由がなければ必ずしもハンドメイドにこだわる理由はなくなっているともいえるでしょう。

素材(クリスタルかクリスタリン)かで選ぶ

リーデルのグラスはクリスタルグラスクリスタリングラス製になっています。


基本的にはクリスタルグラスにこだわり、シリーズによっては安価なクリスタリンを使用しています。


ガラス素材として非常に根強い人気を持つクリスタルガラスは一定以上の鉛を含んだガラスで、独特の輝きと響き、質感を持ちグラスマニアにはクリスタルガラス以外を認めない人も少なくありません。


クリスタルガラスは表面に微細な凹凸が無数にあるため、ワインをはじめお酒の香りを引き出すのに適しているともいわれています。



クリスタリンは鉛を含まないガラスで、リーデルでは「オヴァチュア」「ワイン」「リーデルオー」「スワル」に使われています。


カジュアル路線のシリーズに使われる素材となっていますが、グラスとしての質は十二分で値段も安価なので気軽に使う自宅用などに非常に適しているといえるでしょう。

自宅用かギフトかで選ぶ

リーデルはその展開する商品の多さから自宅使用からギフトまで幅広く活用できるブランドです。


自宅用に購入するのであれば「汎用性」「価格帯」がポイントになるでしょう。


カジュアルで価格の安い「リーデルオー」やクリスタルガラス製でラインナップが豊富、コスパの優れている「ヴィノム」シリーズあたりがねらい目になりそうです。


ギフト用に考えているなら自分では買わないようなマニアックなタイプを攻めてもいいでしょう。


お酒に詳しい人なら誰もが憧れる最高品質の「ソムリエ」「スーパーレジェーロ」はギフトとしては完璧なアイテム。



ペアで使えるシャンパングラスやなかなか自分では買う機会のないデカタンなども面白いかもしれません。

リーデルのグラスでおさえるべきおすすめシリーズ

リーデルには2019年現在で16種のシリーズがあります。


それぞれのシリーズにコンセプトがあり、またシリーズごとにさらにお酒別に細かくグラスが分かれているためリーデルのラインナップは膨大です。


プロでもチョイスを悩むといわれるリーデルを一般の人が手に入れようと思うと、まずどのシリーズがいいのかわからなくて悩んでしまう人も少なくないはず。


しかし数あるシリーズのなかでも知っておくべきシリーズは筆者から言わせてもらえば6つしかありません


リーデルのおすすめグラス比較表


まずはベースとなる「ソムリエ」「ヴェリタス」「ヴィノム」「オヴァチュア」、変化球で「スーパーレジェーロ」「リーデルオー」です。


ここではそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

不動の人気No.1!「ソムリエ」

  • 職人によるクリスタルガラスのハンドメイド
  • ニューヨーク近代美術館にも展示されるリーデルの代表作
  • ワイン業界の常識を超えた新世代のグラス

リーデルといえば「ソムリエ」。


リーデルに造詣のある人ならそこに異論のある人は少ないでしょう。リーデルの原点であり、代表作。リーデルがリーデルたる所以がソムリエシリーズにはあります。


お酒の種類ごとに細かく分けられたフォルム。それらを全て職人の手によりハンドメイドで作っているシリーズで、予算に余裕があるのであればぜひムリエシリーズでリーデルの真骨頂を味わってほしいところです。


ソムリエシリーズの「ブルゴーニュ・グランクリュ」は上質なブルゴーニュを楽しむためのグラスですが、その造形美を買われてニューヨーク近代美術館に展示されているアイテムで、ワイン愛好家であればチェックしておきたい商品でしょう。

コストパフォーマンスを重視した「ヴィノム」

  • ソムリエシリーズをクリスタルガラスのマシンメイドで再現
  • リーデルの本質を低価格で楽しめる
  • ソムリエシリーズに次ぐラインナップの豊富さ

ソムリエシリーズには憧れるけれど少し高すぎる・・・そんな方におすすめしたいのが「ヴィノム」シリーズ。


こちらはソムリエシリーズの機能性を活かしつつ、マシンメイドで生産する事で価格をぐっと抑えたシリーズになっています。


リーデル家10代目ゲオルグ・リーデルがより多くの人にリーデルのグラスの持つ魅力を伝えようとして生まれたシリーズで、プロはもちろんご家庭での使用も想定されたアイテムです。


質感はハンドメイドのソムリエシリーズには劣りますが機能性だけを考えるのであればほぼ遜色ないので、機能性重であればはじめからヴィノムを選んでもいいかもしれません。

新世代の技術を結集した「ヴェリタス」

  • 最新のテクノロジーでヴィノムをより洗練させたシリーズ
  • 食洗器対応
  • ブドウ品種別グラスをより強化

ヴェリタスは最近新しくラインナップされたシリーズ。


その内容はリーデルの良心ともいえるヴィノムシリーズの上位互換となっていて、最近テクノロジーでヴィノムより平均で15%も背が高く25%も軽量化したものです。


耐久性にも優れていて食器洗濯機対応というのも度肝を抜かれるスペックなのですが、それでいて価格帯はヴィノムと大差ないという恐ろしいシリーズとなっています。


ただ背が高くなった分だけ気軽さがなく、自宅で使うには少しスペースをとるという難点もあります。


背が高くなると必ずしも飲みやすい・扱いやすいとはいえなくなってしまうので、このあたりを考慮してヴィノムと使い分けることができそうですね。

とにかくカジュアルにリーデルを楽しめる「オヴァチュア」

  • クリスタリンガラス使用、カジュアルでデイリーに使えるワイングラス
  • 汎用性が高く一脚あれば多数のワインに対応可能
  • 一脚2000円程度でお求めやすい

本格的にワインを楽しむ人であればともかく、普段はカジュアルに産地や品種を気にせずワインを楽しむことが多い人にとってはソムリエやヴィノムシリーズはラインナップも複雑でややこしいもの。


そんな人におすすめなのが「オヴァチュア」シリーズ。


ワイングラスとしての最低限の機能だけを残し、汎用性の高さを極めた作品です。赤ワイン用、白ワイン用、シャンパン用とざっくりとした括りでグラスが展開されているため、グラス選びに悩む事もありません。


価格帯も一脚2000円ちょっととリーデルとしてはかなり低下価格に抑えているため、自宅用で汎用性の高いワイングラスを求めている方にオススメしたいアイテムです。

究極の薄さを追求した「スーパーレジェーロ」

  • ソムリエシリーズを越えるシリーズ
  • 羽毛のような軽さ、究極の薄さを追求
  • イタリア語で軽いを意味する"レジェーロ"を冠した渾身のシリーズ

ソムリエシリーズをより薄く磨き上げたリーデル渾身のシリーズ「スーパーレジェーロ」。


わずかな薄さの違いながら、唇に当てた時の感覚がソムリエシリーズとはあきらかに一線を画しています。


より繊細で羽毛のようなさわり心地を追求したシリーズでソムリエシリーズよりもさらに値は張るものの、ここぞという時に使いたい究極のグラスといえるでしょう。

使い勝手のよさが嬉しい「リーデルオー」

  • クリスタリンガラス使用、カジュアルさを追求したステムのないフォルム
  • ソフトドリンクやカクテルにも応用可能
  • ソファに深く腰掛けながらゆったりとワインを楽しめる
  • 日本酒用のグラスにも注目

2004年に開発されたリーデルオーはワイングラスには欠かすことのできないステム(脚)を取り除きボウル部だけを残したデザイン。


リーデル家11代目マキシミリアン・リーデルがリーデルグラスの機能性を活かしつつも、より生活に違和感なく使えるアイテムとして誕生させました。


ステム付のグラスはワインへ体温を伝えず、よりエレガントに飲めることからワイングラスとして重宝されてきましたが、一方できちんとした姿勢をとらないと飲みづらいという欠点も持っています。


リーデルオーであればソファに深く腰掛けながらでもワインを楽しむことができるわけです。


タンブラータイプなので氷を入れてソフトドリンクやカクテルをいれても楽しめる汎用性の高さも魅力で、あらゆるシーンで活躍するリーデルグラスです。


大吟醸用の日本酒グラスを制作したことでも話題になったリーデルオーシリーズ。


ステムを排したことによって新しいリーデルの可能性が生まれました。このグラスは日本酒の愛好家にも非常に高い支持を集めています。

リーデルグラスのおすすめの選び方!のまとめ

豊富なラインナップと確かな機能性、プロも認める使い勝手のよさからグラスブランドとして特に高い人気と知名度を誇るリーデル。


これからグラスにこだわりたい人には最初に通る登竜門的な存在ですが、その魅力と商品の選び方について理解が深まったのではないでしょうか?


これを機にご自宅用に、ギフト用に、パーティ用にリーデルのグラスを揃えてみてください。


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*1:当時ワイングラスは小ぶりな非常に小さいものが多かった。

*2:しかし舌の味覚感知は場所ごとの差異はないとする研究者もいる