ちまたで話題のバターコーヒー。
「ダイエットにも効果的」という噂が広がって専門的ができるほどに注目されているドリンクですが、いったい本当に効果はあるのでしょうか?
「効果がある派」と「効果がない派」それぞれの情報を整理してバターコーヒーの効果について考察してましょう。
- バターコーヒーとは?どんな効果が期待されている?
- バターコーヒーの効果「だけ」では痩せられない
- バターコーヒーはダイエットや健康に効果はある?ない?
- 結局バターコーヒーの効果って?
- バターコーヒーは本当にダイエットに効果があるのか?のまとめ
バターコーヒーとは?どんな効果が期待されている?
アメリカ人企業家がはじめたバターコーヒー
バターコーヒーはデイヴ・アスプリーさんというシリコンバレーのIT社長が生活に取り入れ、ダイエットをはじめとした体調の改善に成功したということで話題になりました。
アスプリーさんはチベットを訪れた際に、現地の人から提供されたバター茶を飲んで非常に活力を得られたことから着想を経て普段飲むコーヒーにバターを入れて飲むバターコーヒーを思い付いたのだとか。
バターコーヒーをはじめ、アスプリー式の食事術が書かれた書籍も発売、注目されている
シリコンバレー、IT企業、チベットでの体験など、人を惹きつける背景を手伝ってアメリカのセレブからはじまり今では日本でも認知されるものとなりました。
バターコーヒーとはどのようなものなのか?
アスプリーさんの提案するバターコーヒーとは「グラスフェッドバター*1とMCTオイル*2を加え、砂糖やミルクはいれないコーヒー」を指します。
このバターコーヒーがもたらす効果にはさまざまなことが囁かれていますが主に以下のような効果が期待されています。
- コーヒーそのものによるダイエット効果が得られる
- グラスフェッドバターは不飽和脂肪酸なので体内に残らず、かつ満腹感を得られる
- MCTオイルは中鎖脂肪酸なので体内に残らず、かつケトン体生成効果がある
コーヒー、(グラスフェッド)バター、MCTオイルの持つ特徴が重なることでダイエットをはじめとした健康効果を得られるというのがバターコーヒーのポイントです。
これは本人の著書はもちろん、現在バターコーヒーを勧める人達に共通している見解だといえそうです。
バターコーヒーの効果「だけ」では痩せられない
アスプリーさんはバターコーヒー以外にもさまざまな健康法を実践しています。
特に食事においては「食べるタイミング」を非常に重視したり、同じような食材でも良質で身体に良い影響を及ぼすもの(特に脂肪についてはこだわりがあり、ω-3脂肪酸や中鎖脂肪酸を重要視している)を摂るようにするなどより細かいレベルでコントロールすることを試みています。
つまりこの時点で、アスプリーさんの健康法は決してバターコーヒーのみによって構成されているわけではないということが分かります。
あくまでもバターコーヒーはアスプリー流の食事法をよりスムースに遂行するためのひとつの方法でしかなく「バターコーヒーを飲んだら痩せられる」「バターコーヒーでダイエットできる」という発想は根本的に的外れだということです。
極端な話、そこに(グラスフェッド)バター、MCTオイル、コーヒーがあればバターコーヒーとして混ぜ合わせる必要すら無いと考えられるのではないでしょうか。
もしも読者の皆さんがバターコーヒーを試したり購入したりしようか悩んでいるのであれば、まずはこの前提を一度理解したほうが良いでしょう。
「バターコーヒーを飲めば痩せられる/健康的になれる」というようなことを真に受けてバターコーヒーに挑戦しようしているならば、効果が出ることはあまり期待しない方がいいと言わざるを得ません。
なぜなら「バターコーヒーがダイエットや健康にどうして関係するのか」ということを理解していなければ、バターコーヒーの摂取は限りなく無駄なものになるといえるからです。
バターコーヒーはダイエットや健康に効果はある?ない?
効果はない派の意見・デメリット
否定派の意見からは東洋経済新聞が2018年5月30日に掲載した記事が参考になります。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教授の津川友介さんのオピニオンを受けた記事になっていますが、『「エセ健康情報」に騙されないための基礎知識』ということでバターコーヒーの流行に警鐘を鳴らした内容です
残念!話題の「バターコーヒー」は健康に悪い | 健康 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
この記事によれば、健康に良いとされる食事の信憑性を確認するさいには、どの程度強いエビデンスがあるかが重要だといいます。
エビデンスの強さはさまざまな条件下における複数の研究結果によって高められていくもので、マウス実験や母数の少ないアンケートなどは弱いエビデンス・・・つまり根拠の薄いものになります。
今回のバターコーヒーの話でいうと・・・
- アスプリーさんという特定の人物の体験談がもとになっている
- バターはグラスフェッドうんぬんの前に基本的には体に悪い脂だと考えられている
- ココナッツオイルはバターほどではないがコレステロール値を悪化させる要因としても考えられている
ということから非常にエビデンスの低い健康法であると結論づけています。
この記事の筆者は決してバターやココナッツオイルを食べるなと言っているわけではないのですが、少なくとも健康法として妄信的にバターコーヒーをとりいれることにはメリットがないと考えているわけです。
バターコーヒーの効果はある派の意見・メリット
国内唯一ともいえそうなバターコーヒー専門店「最強のバターコーヒー」のホームページではバターコーヒーの魅力が以下のように語られていました。
バターコーヒーという言葉から「太りそう、体に悪そう、カロリーが高そう、油っぽそう・・・」というイメージがあるかもしれませんが、その様な事はありません。大事なのは【カロリー】ではなく、【栄養素と質】です。*3
具体的にはコーヒーの持つカフェインによる覚醒作用、MCTオイルによる脂肪燃焼促効果への期待、バターの満腹感などが総合的に作用することで健康を支えるはずだと主張しています。
同店ではバターコーヒーの推薦者として斎藤糧三さんという医師の意見も取り上げています。
斉藤さんよれば良質なバターやオイルは糖質を含まないため太ることもなく、良質な飽和脂肪酸を含むグラスフェッドバターをとることには意義があると述べていて、バターコーヒーをうまく生活に取り入れることで活力のある生活ができると言っていますね
最強のバターコーヒーによるバターコーヒーの書籍
結局バターコーヒーの効果って?
バターコーヒーはそれ単体で劇的なダイエット効果や健康効果を生み出すものではありません。
たしかにMCTオイルは安価なオイルと比べて健康に良いといわれていますし、グラスフェッドバターには通常のバターと比べて不飽和脂肪酸がたくさん含まれていて身体に優しいなどと言われていますが、それはあくまでも通常のオイルやバターと比べての話。
これだけを摂取していてダイエットや健康にいいというわけではないんですね。
いっぽうでバターコーヒーは全くの無意味かというとそういうわけではなくて、たとえば朝食をいつも抜いてしまう人が代わりにバターコーヒーを1杯飲むのは必要なエネルギーの摂取として効果的になるシーンもあるでしょう。
食事の食べ過ぎをおさえるために満腹感が得られるバターコーヒーを組み込むことで必要以上に食べる必要がなくなるかもしれません。
大切なのは「バターコーヒーを飲めば痩せられる」という発想ではなく「どうやってバターコーヒーを生活に取り入れれば身体にプラスに働くのか」を考えることです。
こうやって考えながらバターコーヒーをうまく生活に取り入れて、さらにそれを機に生活の質そのものを見直すきっかけになればダイエットや健康へ結びつくことだってなくはないはずです。
バターコーヒーは本当にダイエットに効果があるのか?のまとめ
近年ではバターコーヒーに限らずインターネットはじめメディアを通してこの手の健康法が取り上げられることも少なくありません。
まずはその理屈を理解し、自分にあわせた活かした方を考えることが大切だといえるでしょう。
グラスフェッドバター
MCTオイル
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