四季折々のさまざまなフルーツを楽しめるなか、秋から冬にかけてフルーツ売り場を賑わせる華やかなフルーツといえば洋梨。
洋梨といえばラ・フランスが真っ先に思いつく方も多いでしょうが、じつはひとくちに洋梨といってもその種類はさまざまです。
比較的見た目が似通った品種が多いのでその違いまで詳しく把握している人は洋梨好きの方でも少ないかもしれません。
本記事では秋冬の魅力溢れるフルーツ・洋梨の種類とその旬の時期について解説。おすすめの品種を一挙紹介していくのでぜひシーズン前に予習しておきましょう。
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そもそも洋梨とは?
梨には3つの分類があり、そのうちのひとつが洋梨と呼ばれています。
まずはその特徴をおさえておきましょう。
洋梨、和梨、中国梨
バラ科ナシ属の果実である梨は洋梨、和梨、中国梨に大別されます。
これらはどれも中国をルーツとする果実で、洋梨は中国からヨーロッパ方面へ伝播し発展したタイプの梨です。
その味わいは和梨と比べても大きく異なり、シャキシャキとした食感でみずみずしい和梨に対して洋梨は滑らかな舌触りと濃厚な味わいで香りも芳醇です。
また和梨は基本的に採れたてが一番おいしいのに対し、洋梨は追熟を必要とする点にも違いがあります。
見た目も球形の和梨と異なりお尻の部分が膨らんだ独特のフォルムをしていますね。
洋梨と日本
日本には明治時代に導入されましたが、栽培難度の高さと見た目の悪さ、美味しく食べるのにひと手間(追熟)かかることなどが要因で本格的に食用として栽培が広まったのはここ数十年の話。
しかし非常に芳醇で華やかな味わいはいっきにフルーツ市場の花形となり、いまでは多数の品種が日本国内でも流通しています。
洋梨の旬の時期
洋梨の旬は秋から冬にかけて。
9月くらいから少しずつ市場に出回り始め、年明け1月いっぱいくらいは買い求めることが可能です。
品種によって少しずつ時期がずれるため、シーズン中は少しずつ品種が入れ替わっていくのを見ることができるでしょう。
市場に流通させるまでにある程度の追熟処理が施されるため、収穫から流通までにはギャップがあるのも特徴です。
洋梨の種類とそれぞれの旬の時期や違い
洋梨というと日本人はラ・フランスのイメージが強いかもしれませんが、じつは世界には4000種もの洋梨が存在するといわれています。
そんななか、日本国内で主に栽培されている品種はおよそ20種程度。
ここではそのなかでも主要品種となる洋梨の特徴と旬の時期を紹介していきましょう。
ラ・フランス
問答無用で最も知名度と人気が高い洋梨ラ・フランス。
洋梨のなかでは比較的栽培難易度が高いため、最近になるまではあまり盛んに生産されてこなかった品種です。
しかししっかりと熟したラ・フランスの魅力が徐々に広がり、いまではグルメフルーツの筆頭として人気を集めています。
緑の果皮にゴツゴツとした起伏があるのが特徴で、なめらかな果肉にかすかなザラつき、甘みもしっかりとしていますが酸味もあるザ・洋梨といった味わい。
収穫から出荷まで数週間を要し主な時期は11月から12月にかけてですが、生産量も多いため流通時期は比較的長く10~1月くらいの長いスパンで見かけることができます。
ル・レクチェ
近年急激に洋梨界でその存在感を知らしめつつある品種がル・レクチェです。
明治時代に日本に取り寄せられていましたが栽培難易度がラ・フランス以上でなかなか安定栽培が実現していませんでした。
しかし徐々に栽培法が確立され、いまではラ・フランスに次ぐ産量を誇っています。
西洋梨の貴婦人と呼ばれており、圧倒的に高い糖度と上品な酸味、そして熟すと出てくる香水のような芳醇な香りが特徴。味わいの複雑さでいえば洋梨品種のなかでもトップクラスです。
果皮は未熟なうちは緑がかっていますが、熟すと黄色になり黒い点々が現れます。
ラ・フランスのあと12月頃から年始くらいまでの短い期間に出回ります。
バートレット
もともと缶詰用としての利用がメインだったバートレットですが、最近では9~10月にかけて流通する洋梨のシーズンインを報せる品種として生食用も流通しています。
ラ・フランスやル・レクチェと比べると味わいはシンプルでアッサリした印象ですが、残暑も感じる季節に食べるにはちょうどいい塩梅です。
熟しすぎると独特の発酵臭のようなものがあらわれるので、食べ頃を迎えたらすぐに食べてしまいましょう。
マルゲリット・マリーラ
平均500g程度とかなり大玉な品種です。
洋梨のなかではシーズン序盤に登場する品種で、味わいは果汁が多くサッパリとした印象。クセのない優しい味わいの洋梨だといえるでしょう。
とにかく大玉なので生食はもちろん加工用としても便利で、コンポートやジャムなどに利用されることも多いです。
9月の終わりから10月にかけて流通します。
オーロラ
マルゲリット・マリーラとバートレットの掛け合わせてが生まれた品種で、日本へは1980年代に輸入されたばかりの比較的新しい品種です。
300gから400g程度の大玉でなめらかな果肉とたっぷりの果汁を持った洋梨です。
追熟すると果皮が緑から黄色に変化していくので食べ頃を見極めやすいのも特徴。
早生種なので流通も9月半ば前後と洋梨シーズンの始めに当たるため、いち早く濃厚な洋梨が食べたい方に知っておいてほしい品種ですね。
ゼネラル・レクラーク
ゼネラルレクラークはドワイエンヌ・デュ・コミスの自然交雑種と考えられている品種で、日本には1970年代後半に入ってきました。
主に青森で生産されている洋梨です。
500g前後の大玉で果肉はなめらか、香りも芳醇で甘みと酸味もしっかりとしている濃厚系の味わい。
レクチェと比べてしっかりと酸味が利いているため食べ飽きせず、非常に上品な味わいが特徴です。
10月頭に収穫されると追熟が行われ、その1ヶ月後くらいの11月~12月にかけて流通します。
まだまだ栽培量は少ないためなかなか市場で見かける機会は少ないかもしれませんが、洋梨品種のなかでもトップクラスの味わいを持っているといっても過言ではないでしょう。
洋梨好きならぜひ一度は食べてみたいところですね。
バラード
バートレットとラ・フランスを掛け合わせたバラードは珍しく日本で誕生した洋梨品種です。
山形県で誕生したこの洋梨は400g前後の中玉で果皮は緑色から熟すと黄色に移り変わります。
果汁がたっぷりで甘さは控えめ、酸味も感じられるスッキリ系の品種ですが香り高く食味がよいと評判です。
10月~11月頃に流通していますが、まだ見かける機会は少ないかもしれません。
和梨好きな方には味の濃すぎるラ・フランスなどよりもウケがいい品種なのではないでしょうか?
ドワイエンヌ・デュ・コミス
明治初期にすでに日本に入っていましたが、その栽培難易度の高さからほとんど生産されていない希少品種です。
キャッチーな言い方をすれば幻の洋梨で、300g程度の小~中玉ながら非常に食味のいい洋梨としてグルメに人気があります。
味わいはジューシかつしっかりとした甘みと絶妙な酸味で、美味しい洋梨に欠かすことのできない鼻に抜ける芳醇な香りを持っています。
10月頃から12月くらいまでが旬の時期ですが、そもそもの生産量が少ないため食べたい人はお取り寄せしたほうがいいかもしれませんね。
注目したい洋梨のおすすめ品種は?
数ある洋梨品種のなかでも一度は食べてみたい品種がル・レクチェとドワイエンヌ・デュ・コミスです。
ル・レクチェはラ・フランスに次いで栽培量も増えスーパーなどでも見かけるようになってきましたが、その食味のよさと見た目の美しさから贈答用にも人気があり品薄になりがちな洋梨です。
非常に芳醇な香りとザラつきのない滑らかな果肉に虜になってしまう人は多く、希少品種と比べれば購入する機会はかなり多いのでぜひ一度は挑戦してほしい品種だといえるでしょう。
ドワイエンヌ・デュ・コミスは洋梨のなかでも栽培難度が高く、めったに市場で見かけることのない希少品種です。
ル・レクチェ同様にとろけるような舌触りが特徴で、ル・レクチェがともすると少しくどさを感じる派手な味わいなのに対してコミスはとても上品で繊細なイメージです。
ひとたまで1000円前後する高価なフルーツですが、食べてみたいという方はネット通販などで狙ってお取り寄せするのが確実。
なかなか実店舗で確保するのは難しいかもしれません。
洋梨を楽しむならふるさと納税を狙おう!
洋梨は追熟できちんと完熟させることができればとても美味しいフルーツです。
ただし個体差によってはきちんと追熟することなく腐ってしまうものも少なくありません。
これは個体によって糖度に違いがあり、きちんと熟成できないことや運送や品出しの途中で傷んでしまっていることが原因だと考えられます。
ですから間違いなく美味しい洋梨を食べたいのであれば量販ではない信用のある青果店を利用するか、産地直送で選別されたものを購入するのがいいでしょう。
最近ではふるさと納税がおすすめで、特に高級フルーツに関しては産地直送で鮮度も質も高いものをお得に手に入れることも可能です。
うまく使えば数万円分のフルーツも実質2000円で手に入れられるのがふるさと納税のメリット。
品種ごとの食べ比べセットなどを用意している場合もあるので、ふるさと納税を活用していろいろな洋梨を楽しんでみてもいいかもしれませんね。
洋梨の種類と旬の時期のまとめ
本記事では洋梨の特徴と種類、その違いから流通時期までを紹介してきました。
洋梨といってもここに挙げた以外にもたくさんの種類が栽培されていますが、じっさいに目にする食べる機会のある品種はおおよそ今回紹介したものに限られてくることでしょう。
品種が異なれば流通する時期や味にも微妙に違いがありますので、ぜひ洋梨シーズンにはいろいろな品種食べ比べてみましょう。
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