日本では季節ごとにさまざまなフルーツが入れ替わり売り場に並んでいます。
そのなかでも年中売り場で見かけるフルーツのひとつが「キウイフルーツ」です。
「キウイフルーツは海外の果物」という印象がある方も多いと思いますが、近年では国産のキウイフルーツの生産量も増加。旬の時期には国産がメインで売り場に並んでいることも少なくありません。
じつは、海外産に比べて国産キウイは味のバラつきが少なく、甘さと酸味のバランスが優れているものが多いのが魅力。
いっぽうで、国産のキウイは旬の時期が限られているうえ、食べ頃を見極めないと美味しく楽しむことができないというデメリットも...。
そこで本記事では、ぜひ食べてみて欲しい国産キウイの特徴を、旬の時期、栄養価の高さ、追熟方法、食べ方といった面から解説していきます。
- 国産キウイフルーツの特徴
- 国産キウイフルーツの旬と産地
- 国産キウイフルーツの品種
- 国産キウイフルーツの値段
- 国産キウイフルーツの保存・追熟方法
- 国産キウイフルーツの食べ方・切り方
- キウイフルーツの旬、保存方法、切り方は?おいしいキウイは国産を選べ!のまとめ
国産キウイフルーツの特徴
国産キウイフルーツの魅力とは?
国産キウイフルーツは非常に魅力的な果物です。
筆者も国産のキウイフルーツを食べてからは海外産のモノを食べようと思わなくなりました。
特にたまに出回る韓国産のモノは果物屋さんいわく「スカスカ」なのだとか...。
海外産と比べて国産キウイは甘さと酸味のバランスが優れています。
品種も多様で、一般的に海外から輸入されているキウイフルーツは「ヘイワード」と呼ばれるグリーンキウイと「ゴールドキウイ」がほとんどですが、国産では独自に開発されたキウイフルーツも複数あるので選択肢が豊富にあるのもポイント。
さらに、海外産のキウイは日本の市場に出回るまでに傷ついたりしてるのも多くてうまく熟さなかったり、小粒のものが多い傾向にあるのですが、国産は粒も大きめのモノが多いし、痛みも少ないからどれ買っても美味しいんです。
購入する店舗や出荷時の規格にもよりますが、国産のモノのほうが価格も高めな分だけ選果が厳しい印象。経験上、一部の訳アリ品を除けば、はずれの個体にあたる確率は海外産より低いと感じます。
国産キウイはまずい?
国産のキウイを食べたことのある方から「国産キウイはまずい」「キウイは日本で作ったモノより南の国で作った方が品質がよい」という話を聞いたことがあります。
これは、食べごろになっていないモノを食べていたりハズレの個体に当たっているからでしょう。
どのフルーツでもそうですが、「おいしくない」と感じたら、それは適切に熟していないか食べごろが過ぎてしまっている。もしくは、はずれの個体に当たってしまっていると考えられるのです。
キウイフルーツは追熟を必要とする果実なので、鮮度についてはさほど重要にはなりません。いっぽうで追熟を適切に行ってよいタイミングで食べてしまわないとただ酸っぱいだけだったり、逆に味がぼやけて食感が悪く感じてしまったりします。
「農家の子供は、売り物にならない果実ばかり家で食べて嫌いになってしまう」という話がありますが、量販店などで安売りされているはずれ個体ばかり食べていると同じような印象を持ってしまうんです。
野菜もそうですが、果物も適切に保管されたものを最高の状態で食べて初めてその果物が持つ魅力が分かるんですよ。
国産キウイフルーツの旬と産地
キウイフルーツは南国フルーツのイメージが強いので、夏が旬のフルーツだと思っている方も多いでしょう。しかし、国産キウイが収穫される時期は、品種にもよりますが10月頃から1月頃。つまり、旬の時期は秋から冬にあたります。
キウイフルーツは耐寒性があり、ある程度寒い場所でも栽培可能な温帯から亜熱帯果実です。
日本では主に愛媛県が産地として有名で、次いで福岡や和歌山でもたくさん栽培されています。意外なところでは神奈川や静岡でも積極的に栽培。やまた、香川県では独自の品種を多数開発しており、ブランド国産キウイの栽培に力を入れているので注目してみてください。
国産キウイフルーツの品種
国産キウイフルーツにはいくつかの品種があります。品種によって流通時期や味わいに違いがあるので、食べ比べもおすすめです。
ヘイワード
グリーンキウイの代表的な品種で、海外・国産共に市場に出回るキウイのほとんどはヘイワードです。
酸味が強く、いわゆる酸っぱいキウイフルーツのイメージはヘイワード種が持つ味わいから連想されているといえます。
いっぽうできちんと追熟を経ることで甘さと酸味のバランスがとれた味わいに仕上がるのも特徴。近年、糖度重視で酸味の薄いキウイフルーツが増えるなか、正統派にしてこれぞまさしくキウイフルーツといった完成形の味わいを楽しめる品種です。
保存性もよく、11月ころから収穫されたモノが翌年の春先まで出回るため、楽しめる機会が長いのも魅力といえるでしょう。
香緑
香緑は香川県オリジナルの品種で、ニュージーランドから導入されたヘイワード種が自然交雑して生まれた品種です。
縦長の外見に鮮やかな緑色の果肉が特徴。
グリーン系のキウイフルーツのなかでも糖度が高く、ねっとりとした触感が魅力です。
流通時期は11月あたまから1月くらいまでで、流通量は少なく希少性の高い国産キウイフルーツといえます。
アップルキウイ
見た目がりんごのような形をしているのが特徴のアップルキウイ。
果肉は未熟なときは緑色ですが、熟すにしたがって黄色に近づいていくのが特徴。グリーンキウイとゴールドキウイの中間くらいのイメージです。
酸味が極端に少なく、非常に食べやすい優しい味わいが魅力。
11月~12月頃が旬の時期で、ヘイワードよりは希少ですが香緑などと比べると比較的手に入れやすい品種です。
香粋
香川県が開発した小粒なキウイフルーツ。
ほかのキウイフルーツの1/3~1/2程度しかない、ひと口サイズ。半分に割って果肉を指で押し出すと、ゼリーのように簡単に食べることができるのが魅力です。
糖度が高く酸味が少ないこともあり、子供にも人気の品種。最近では学校の給食でも好んで用いられているのだとか。
旬の時期は11月上旬から12月上旬です。
ゴールドキウイ/サンゴールド
ゴールドキウイは果肉の色が黄色いキウイフルーツです。緑系のキウイと比べて果皮に産毛がほとんどなくツルツルしています。
日本で流通するゴールドキウイはそのほとんどがゼスプリブランドが手掛けた「ゼスプリゴールド」と「サンゴールド」。
そのほとんどはニュージーランド産で、日本でも1年通して流通しており、7割ほどが日本向けに生産されていると言われています。
国内でも少量ですが香川、愛媛、福岡産で生産されており、毎年シーズンになるとキウイ好きの間で注目を集めています。
さぬきゴールド
さぬきゴールドは香川県が育成したゴールドキウイ系統の品種。2005年に品種登録されています。
特徴は200g前後にまで成長する世界最大級ともいわれるサイズ感。
糖度が高く、ビタミンCの含有量も一般的なキウイフルーツの3倍程度とされているのもポイント。栄養成分の効果を表示した「栄養機能食品」としての販売をギフト用商品を展開するなど、栄養価の高さをウリにした展開にも注目です。
糖度が14.5度以上に達しているものは「黄様(おうさま)」というブランドネームで販売されています。
10月下旬から11月下旬までの1ヶ月程度のみ流通する珍しい品種のひとつです。
レインボーレッド
レインボーレッドキウイは静岡県富士市の小林利夫さんが発見したキウイフルーツの新品種です。
その名の通り果肉が赤色になっているのが特徴です。
表皮は通常のグリーンキウイと比べると少し褐色がかっていて、サイズは小玉から中玉くらいまで。全体的に小ぶりなサイズ感がです。
甘みが非常に強く、グリーン系にもゴールド系にもない特有の芳香を持ちます。1度食べると病みつきになるフルーツのひとつです。
日本のキウイフルーツ市場の中でもわずか0.5%以下の生産量で、9月半ばから10月にかけてのごく短い期間にだけ流通します。国産キウイのなかでは早い時期に旬を迎えるのもポイントです。
国産キウイフルーツの値段
旬の時期に出回る国産キウイフルーツは、お高い印象のある国産フルーツのなかでは海外産とさほど遜色ない値段で購入できます。
出始めの頃は少し高いこともありますが、年を越して2月~3月になってくるとかなり安価なものも出回り始めますのでねらい目です。
安ければ1玉100円前後で購入できることもあるでしょう。安心安全の国産キウイフルーツがこの値段だと思えば安いような気はしますね。
ただし品種によっても流通時期や流通量が異なり、値段はまちまちです。
最も多く流通するヘイワード種は旬の時期に価格も落ち着きますが、希少性の高い品種についてはシーズン通して少し高価なフルーツといった印象を持つかもしれません。
国産キウイフルーツの保存・追熟方法
キウイフルーツはきちんと熟成させることではじめて真価を発揮するフルーツです。
正しい追熟方法を知っておきましょう。
キウイフルーツを食べごろになるまで適切な保存方法で追熟させる
キウイフルーツは追熟させないと美味しくありません。したがって、購入後に食べごろになっていない個体は自宅で追熟させます。
風通しのいい常温で放置して早ければ2~3日、時間がかかると1~2週間くらいかかることもあります。
食べごろかどうかの見極め方は、軽く押してみて弾力があるかどうか。この時のポイントはヘタに対して横向きじゃなくて縦向きに押してみることです。
縦方向に押して弾力を感じれば、中までしっかり追熟してて食べごろと判断できます。
追熟を促進するならエチレンガスを利用する
早く追熟させたい場合は、エチレンガスを放出するりんごと一緒にポリ袋に入れておきましょう。
エチレンガス
植物ホルモンのひとつで、果物の熟成を促すガス。
ちなみにこのエチレンガスはりんごの品種によって放出量が違います。
「王林」や「ジョナゴールド」はエチレンが多く、「ふじ」や「シナノゴールド」は少ないのがポイント。
そのため追熟を促進させたいなら「王林」や「ジョナゴールド」と置いておくのが理想的です。
追熟したキウイフルーツの保存方法
追熟を終えたキウイフルーツは数日間程度しかピークを保てません。
特に常温下で放置すると劣化が進みやすいので、好みの具合に熟成したキウイはラップ・アルミ・新聞紙などでつつんで野菜室に保存するようにしましょう。
いずれにせよ、長くはもたないので早めに食べきってしまうことが大切です。
国産キウイフルーツの食べ方・切り方
こちら、追熟させた愛媛産のキウイフルーツ。
キウイフルーツには皮やヘタの剥き方にコツがあるので、動画で確認しましょう。
カットしてみました。
さて実食・・・。
やはり、とってもおいしいですね。
少し追熟が足りず完熟一歩手間だから酸味もありますが、キウイフルーツらしい風味を楽しめます。追熟の具合は好みによって異なるので、いろいろと試してみましょう。
味の濃さはやはり納得の国産。キウイフルーツはやはり国産に限りますね。
キウイフルーツの旬、保存方法、切り方は?おいしいキウイは国産を選べ!のまとめ
本記事ではキウイフルーツの特徴、旬、産地、品種、保存方法について紹介してきました。
冬場に出回る国産キウイフルーツは品種も増えてきており、食べ比べをしても楽しい魅力的なフルーツです。
シーズンにはスーパーなどにも出回りますし、通販でたくさん取り寄せて食べごろになったものを少しずつ食べていくのもおすすめ。
ぜひ、この機会に国産キウイフルーツを楽しんでみてください。
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