おいしけりゃなんでもいい!

身近にある美味しいものを探したい。おいしけりゃ、なんでもいいんだけれど。

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暗い重い展開でも目が離せない生きる意味を考えるおすすめ漫画10選

暗くて重めのテーマをもったシリアス系の漫画は生きる意味について考えさせてくれるモノが多いですよね。読み終わった後に自分の生き方とか今置かれている環境の有難さや惨さみたいなものを改めて俯瞰させてくれたり・・・。


そんな、友情・努力・勝利や恋愛脳では終わらない、人生の機微というものが詰め込まれた作品も知っておくことで漫画好きとしても人としても奥行きがでるというモノ。



というワケで今回は筆者が最近読んだ漫画の中から、トラウマになるようなシーンがあったり、重くて暗い展開もあるけど読み終えた後にしっかりと内省する時間をもたらしてくれるオススメ漫画をご紹介して参ります。



随時更新して参りますので参考にドウゾ!
逆にこのリストを見てオススメのある方は教えて下さいませ!

美醜をめぐる愛と憎悪の舞台「累」

天性の醜さを持って生まれた主人公・累が母親から受け継いだ「キスした人と一定時間顔を交換できる」口紅を使ってのし上がっていくシンデラレストーリー。


美醜という人間の普遍的な価値観に対する葛藤が克明に描き出されている。累の強烈なコンプレックスと周囲から向けられている侮蔑的な目に感情移入すると"美しい容姿"というものに対する羨望と憎悪が湧きあがってくるが、一方で美しいからといって必ずしも幸せを手に入れていない作中の他の登場人物たちにも注目してみてほしい


どちらかというと"美醜"というよりは"天は二物を与えない"ということを描いていると言った方がしっくりくる作品だ。



2018年映画化決定作品

趣味を続けていくという事を考えさせる「コンプレッス・エイジ」

20代半ばながら高校時代からハマっているコスプレに人生をかけている主人公・片浦渚がレイヤー仲間や職場の人達、恋人、家族といった周囲との葛藤を経ながら趣味とどう向き合っていくかを描いた作品。


もう少しライトな作風であれば「げんしけん」などと同じような内容ではあるが、コンプレックスエイジに登場する主要キャラクターは年齢的にも結婚や出産といった人生の新しいステージを意識する年代であり、その点においては人生における趣味との付き合い方を真剣に考える岐路に立たされている


環境が変わっても趣味を一生続けていく、辞めてしまう、あるいはいっそのこと仕事にしてしまう、色々な選択肢を登場人物たちが考え抜いて選択していく過程に「自分ならどうするか」を考えさせる作品だ。


全体通してそこまで陰鬱な空気の作品ではないが、親や恋人、職場の人に趣味バレした時、趣味友から趣味を辞めるという話を聞いた時、自身も趣味をやめるかどうか悩んでいる時のシーンなどは絶望感があり、趣味人であれば胸に深く突き刺さってくる。


げんしけん 二代目の十二(21)<完> (アフタヌーンKC)

げんしけん 二代目の十二(21)<完> (アフタヌーンKC)

テーマ的には似たような内容だが、げんしけんの場合は大学入学から卒業、就職と言った人生のステージが舞台設定。対してコンプレッスエイジは社会に出てからの趣味との付き合い方に焦点が当てられている。

性の葛藤を通して男と女の不平等を考えさせる「先生の白い嘘」

過去に親友の彼氏にレイプされそれ以後も関係を続けている高校教師の原美鈴、バイト先の社長の奥さんに迫られ断れなかったことが原因でEDになってしまった高校生の新妻祐希を中心に、性に対する恐怖やコンプレックス、違和感、不平等といったものを描き出した作品。


この漫画にはこれでもかというくらい性に対して様々な問題を抱えたキャラクターが登場する。正直筆者は作中のどのキャラクターにも少なくとも性的な面において共感することが出来なかった。それが故にこのような葛藤を内に秘めている人がこの社会にどれほどいるのだろうか、という潜在的な恐怖を引き出された気がする。


もちろん共感できるキャラクターがいれば見方が変わってくるのだろう。性の不平等がテーマとして掲げられているが、性欲の大きさや好奇心、嗜好性は一種生まれついて持ってきたものもあるはず。そう考えると、性の不平等とは単純な男女間の不平等でもあり、個人間の不平等でもあるのだろうと感じさせられた。


「このマンガを読め! 2015」で第8位。

シュルレアリスム的表現を採りながらもどこまでもリアル「おやすみプンプン」

主人公プンプンの小学校時代から大人になっていくまでの半生を描いた作品。


浅野いにおらしい非常に描写力のある背景や登場人物に反して、主人公プンプンとその家族は感情移入しやすいようにヒヨコ姿で描かれているのが印象的だ。


終始鬱屈とした空気が漂い、様々な負の感情が渦巻き続ける作品だが、この後プンプンたちがどうなるのかを確認せずにはいられない気持ちになること間違いナシ。


現代の若者の抱えるコンプレッスや欲望をこれでもかというくらい詰め込んで表現されているため、感情移入し過ぎると辛くなるが、形容しがたい思春期の内面をここまで忠実に漫画にした浅野いにおの表現力に素直に敬意を表したくなる作品だ。

生きる意味について向き合う少年少女の物語「なるたる」

竜の子と呼ばれる存在に選ばれた少年少女たちを描いた「なるたる」は執筆こそだいぶ昔で鬱漫画を代表する作品。


竜の子に選ばれた子供たちは中学生前後の思春期真っ盛りでどこか問題を抱えており、友達や家族、学校、社会に対する葛藤を軸に、竜の子に魅入られた者同士の交流や敵対を通して様々な人たちと触れ合っていく。


思春期特有の"気怠さ"と大人になっても持ち続けるであろう社会や他人、そして自分自身への不安や恐怖といったものを抉り出し、竜の子をめぐる戦いを通して表現した鬱系ダーファンタジーの傑作。


ストーリーが進むにつれ家族や友人が次々と死んでいくシーンはトラウマモノで、物語の結末もまた深く考えさせるものだ。

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

ぼくらの(1) (IKKI COMIX)

同じ作者の描く「ぼくらの」も似たような系統。思春期の少年少女たちが地球の命運をたくされ戦う中で周囲の人々との葛藤や交流、自分自身と向き合っていく姿を描き出している点では設定の違う「なるたる」だとも言えるだろう。

地球外生命体の目から客観的に人間を見る「寄生獣」

地球外生命体に寄生された主人公と寄生したミギーという生命体の奇妙な共同生活を、他の地球外生命体との闘いや周囲の人々との交流を通し描いた作品。


構成としては人類VS地球外生命体という王道路線ながら、地球外生命体が寄生したことにより、肉体的にも精神的にも人間を客観的に俯瞰することが出来るようになった主人公の葛藤が非常に深い。


ミギーが発する「『悪魔』というのを本で調べたが…いちばんそれに近い生物はやはり人間だと思うぞ」というセリフからも分かるように、話が進むにつれ地球外生命体が単なる"悪"ではなくなり、読者は生きるとは何か、命とは何かということに真剣に向き合わされていくだろう。

絵柄が古くて苦手と言う方はアニメ版もオススメ。筆者はアニメ版を見てから原作を見たが、アニメ版も非常に高いクオリティに仕上げてきている。

一見ポップな作風ながらテーマは重い「鋼の錬金術師」

ここ十数年のポップカルチャーに造詣のある人なら誰もが名前くらいは知っているであろう作品。一見すれば錬金術という特殊能力を用いたバトル漫画だが、その実は登場人物たちの人生観や哲学による対峙や葛藤を描いている。


この作品の登場人物は本当に人間臭く、漫画にありがちな完璧超人や分かりやすい悪者などは出てこない。誰もが自身の理念に従って行動を起こしている。だからドラマに厚みが出るし、誤魔化しが生まれない。



作中通して掲げられる等価交換をはじめ、軍部の暗躍、内戦、宗教、科学といった現実にも即した重いテーマを非常に読みやすい形で表現しているのも素晴らしく、まさに漫画でなくては描けない世界感であると言えるだろう。

誰かと一緒にいることの心強さを改めて考える「よるくも」

街・畑・森という三階級に分けられた社会で、純真で階級差別をしない主人公のキヨコと最下層である森で殺し屋として育てられた男・通称よるくもが出会い、変わっていくというストーリーが骨格。


作中の世界は救いのない社会で、結局完結するまで階級差別にはなんら解決が与えられない
。そもそも作者はこのような舞台設定を用意しながら差別や格差について必要以上に描こうとしない。あくまで舞台装置。この潔さが良い。


純真であるがゆえに誰かと共にいることでしか生きる意味を見いだせない脆弱性を持つキヨコは、殺し屋の男の子やその周囲の人との交流を経て確実にネジが飛んでいきます。一方、感情を知ることのなかったよるくもはキヨコとの出会いを通してわずかな感情を芽生えさせるようになる。


物語は最終的にとりあえずハッピーエンドっぽい形に落ち着かせていますが、よるくもの身体のこととか考えると…。しかし主要な登場人物の求めるものは手に入る形で決着している。


幸せってなんだろう・・・そんな風なことを考えさせる名作。5巻完結と言うキリの良さもGOOD。

今現在の社会にも通ずる風刺の効いたショートストーリーがクセになる「Y氏の隣人」


シュールという言葉がこれほどまでに似合う作品も他にないのでは。80年代から00年代、日本社会がまさに天国から地獄へと駆け降りていく時代に描かれたといわれると妙な説得力がある。


漫画版「世にも奇妙な物語」とも言える作品。連続性のないショートストーリーで、主人公がワケの分からない怪しさ満点のキャラクター(これが人であることもあれば天使や悪魔だったりもする)から怪しい商品やサービスを半ば強引に押し付けられ、はじめは良い思いをするのだが最後はオチがつくというのが基本的な流れ。


怪しさを自覚しながらも、ちょっとした希望にすがりついて最後には全て持っていかれてしまう登場人物たちにはついつい感情移入してしまう。


吉田ひろゆき氏の90年代前後っぽい独特のタッチの絵も読んでいるとクセになり、読めば読むほど次の話が気になる作品。

可愛らしい絵柄と相反する重いストーリー展開「聲の形」


一世を風靡した新海誠監督の「君の名は」の裏で評判を集めていたアニメ映画「聲の形」の原作。映画版は見ていないので分かりませんが、一見して可愛らしいタッチの絵柄で誤魔化されているとはいえ、話の展開は基本的にひたすらに暗い。


生まれ持って耳の聞こえない少女の転校を機に狂っていく日常。でもそんな元々の日常にも当たり前のようにいじめや差別が存在していた。それが耳の聞こえない少女の登場で分かりやすい形で具現化しただけ。


この物語は障害というものが一種のコンプレックスのように語られている側面があるように思う。障害という目に見える形でなくても、コンプレックスといじめというテーマはどこにでもありふれているハズだ。そう考えると遠いようで身近な話なのかもしれない。


良い意味でも悪い意味でも人間味豊かな登場人物たちが、まるで現実世界での人付き合いの様に読者を苛立たせて、微笑ませてくれる。等身大の人物像を表現している作品としても評価できる。


「このマンガがすごい!2015」オトコ編1位

映画『聲の形』DVD

映画『聲の形』DVD

映画版もぜひ見てみたいですね。

まとめ

ストーリーや世界感が暗くて重い作品にこそ、日々を生きる私たちに示唆や感銘を与えてくれるような何かが秘められていると筆者は思います。



生きるのが辛い、疲れた、おもしろくない、めんどうくさい、意味を感じない・・・そんなネガティヴな感情を心の内に秘めている方にこそ、ここで挙げたような作品は訴えかけるようなモノがあるのではないでしょうか。



ぜひ、これを機に価値観をゆるがす・・・とまでは行かずとも、何かを考えるきっかけになる漫画を探してみてください。



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www.oishikerya.com