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2050年に世界の海の魚の重量越?プラスチックと環境問題、海洋汚染

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「世界の海に存在するプラスチックの重量は、2050年までに魚の重量を上回ると予想されている。」


2018年5月29日、CNN.co.jpに掲載されたあるニュース記事の最後はこう締めくくられています。いま、地球温暖化と同じレベルで深刻化しているといわれているプラスチックによる環境破壊、特に海洋汚染は意外と知られていないのではないでしょうか?


プラスチックはどのようにして海を汚染していくのか・・・すでに深刻化している問題に取り組むべく、世界中でいまさまざまな動きが起きています。

プラスチックの海洋汚染を止めろ!世界中でプラスチックを制限する動きが

冒頭の一文は2018年5月29日のCNN.co.jpの記事「欧州委、プラスチック製ストローや食器の禁止を提案」より拝借致しました。


わたしたちの生活に当たり前のように溶け込んでいるプラスチック食器。使い捨てが出来て衛生面を気にする必要もないことから、パーティーや屋外レジャー、飲食店でごく当たり前に使われてきたプラスチック製のストローやフォークなどの使用を禁止する動きがEUで起こっていることを述べた記事です。


www.oishikerya.com
この記事に関しては別途当ブログでも取り上げていますのであわせてご覧ください。


使い捨てプラスチック食器はプラスチック製品のなかでは特に消費のサイクルが短い製品。この動きはこうした商品から少しずつプラスチックを減らしていくことでプラスチックによる海洋汚染を減らしていく狙いがあります。

海洋汚染の8割がプラスチックによるもの?

プラスチックは錆びない、腐らないといった性質を持っています。加えて焼却が可能*1ということで本来扱いは非常に便利な材質でした。


しかしその汎用性の高さと消費サイクルの問題から、消費者がすべてのプラスチックを適当に処理することができておらず、結果的に焼却ないしは埋立処理されることのないプラスチックの一部が自然に破棄されてしまっているのが現状。


ある試算では2010年には2億7500万トンのプラスチックごみが発生、そのうちの約400万から1200万トンが海へ流出したと考えられています*2


同レポートではこのまま対策を整えなければプラスチック廃棄物の累積量は2025年までに1桁増加すると考えており、冒頭のCNNの記事にもあったように2050年までに魚の重量を越える量のプラスチックが海洋に漂うことになるというのはあながち間違いではないかもしれないということが分かります。

海洋汚染につながるマイクロプラスチック

プラスチックはどうして海を汚してしまうのか・・・答えは簡単です。


それはプラスチックは自然に還ることがないから。


腐らないということは逆を言えば自然に自然に変える術を持たないという事なんですよね。不幸にも海に流出したプラスチックはしだいに細かく砕けていってマイクロプラスチックと呼ばれるものになります。


九州大学の教授の調査では、日本近海には200トンの海水から1300個のマイクロプラスチックが見つかったそうです。日本近海は東南アジアのゴミが流れ込んでいるため、世界的に見てもプラスチックの濃度は高いそうですが、世界中の海にはこうしたプラスチック片が大量に沈んでいるわけです。


海に漂う“見えないゴミ” ~マイクロプラスチックの脅威~ - NHK クローズアップ現代+


化粧品に含まれるマイクロビーズも海に流れ出るプラスチック増加の大きな要因になっています。マイクロビーズは大きさ1mm以下の極微細なプラスチック片で、一部が下水の濾過機能を通って海へ流れ出てしまうことが問題視されています。


これら微細なマイクロビーズやプラスチックはやがてプランクトンから魚介類、魚介類から人体へ食物連鎖によって身体に取り組まれていく危険性も指摘されています。その影響についてはまだ不明瞭な部分も多いのですが、単純に考えて海にプラスチックごみが溢れかえってしまう事実はぞっとするような結果を招いてしまうのではないかと思えますね。


海洋汚染を止める!プラスチック製品に対する動き

脱プラスチック社会へ

このようなプラスチックを要因とする海洋汚染が徐々に深刻化するにしたがって、冒頭で示した記事で紹介したようなプラスチック製品使用を制限する動きへと繋がっていきます。


日本でもレジ袋の削減などが近年叫ばれていますが、外国ではもっと厳しい規制が課せられているところも少なくありません。アメリカではレジ袋の提供を禁止したり、マイクロビーズの入った化粧品の製造販売を禁止する法案が成立・検討されているところもあります。

分解可能なプラスチック

プラスチックそのものを自然環境のなかで分解可能にしようとする研究(バイオプラスチック)も進んでいるそうです。まだまだコストも高く実用化へと結び付けられていないそうですが、今後研究が進めば新しいプラスチックの形が生まれてくるのかもしれません。


この研究は群馬大学の環境調和型材料科学研究室で積極的に行われているようで、今後より注目されてくるかもしれません。

代替品を積極的に使用

プラスチックの使用を減らし、かつプラスチック自体に新しい可能性を与えるのと同時に、プラスチックの代替となる素材を考えていくことも大切です。利便性やコスト面でプラスチックを完全に超えるのは難しいのかもしれませんが、長い目で見て人間や地球の環境そのものを維持していけるような仕組みを考えることが大切になっていくのでしょう。

まとめ

プラスチック製品に対する規制が各国で活発化するなか、改めてプラスチックが引き起こす環境問題とはどのようなものなのかを調べてました。プラスチックは現状でも確実に海を汚していることに間違いはありません。


もちろんプラスチックが悪い、というよりはそれを扱っている人間に問題があるということなのですが、しかしどれだけ啓蒙したとしても全てのプラスチックをきちんとした処理へ導くことは実質不可能なのではないでしょうか。


そう考えたとき、プラスチックを今よりも必要最低限の使用に留め、かつ代替可能な素材を模索、もしくは木や紙など昔ながらの素材へ回帰していくことも考えていく必要があるのではないでしょうか。


www.oishikerya.com
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個人的には食器に関しては多少高価でもちゃんとしたガラス器、陶磁器などを使っていくのもいいのではないかと思います。


これらの素材も少なからず環境へゴミとして溜まっていく傾向にはあるかと思いますが、「物を大切に扱う」「多少壊れても直したりして限界まで使う」という精神を忘れさせてしまったのがプラスチック製品の最大の問題なのではないかと思うんですよね。

*1:ダイオキシン問題によってプラごみは焼却処分が望ましくないという意見もあったが、完全焼却できる施設を整えることで、現在では廃棄物処理法の基本方針としてプラスチックごみは焼却施設で発電などで熱回収するのが適当と考えられている

*2:Plastic waste inputs from land into the ocean | Science